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Elrick Bass Guitarsについて

みなさま、こんにちは。
今回は先日紹介した「0フレット」を採用しているブランドでもある「Elrick Bass Guitars」について紹介したいと思います。

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ビルダーであるRobert Elrickは音楽学校として有名なバークリー音楽大学出身のベーシストであるビルダーです。
7歳からピアノを学び、9歳でトロンボーンを始め、14歳でベースを始めるといった根っからのミュージシャンです。
バークリーに入学する前は大学で美術を学んでおり、工芸を行っていたことから素材についても精通しています。
その後プロミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせますが、1992年にプロトタイプの楽器を製作し、1993年のSummer NAMMでブランドデビューをしました。
当初は6弦、エクストラ・スケール、スルーネックといったマニアックな仕様の専門ブランドでしたが、多くのプレイヤーからのニーズに応えていくうちに、4弦や8弦、ダブルネック、ピッコロといった様々なモデルもラインナップに加わっていきました。
外注に頼ることなく自宅で一人で製作しているにも関わらず、オーダーから約4か月で楽器を完成させることのできるスピードの源となっているのは「優れた職人は丁寧且つ、早い」と語っているからでしょう。
ちなみに自宅の地下は木材置き場で、切り出し前の丸太の木材や大型機械の類が所狭しとひしめき合っています。

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下の動画でもありますが、ほんとに一人で作ってます。あと、整理整頓が行き届いています。

ラインナップはボルトオン構造を採用している「Gold Series」とスルーネック、ハイブリッド・セットネックを採用している「Platinum Series」の2つが中心となるラインナップです。
ハイブリッド・セットネックはネック材とボディの中心部を接着し、スルーネック同様に両サイドのウイング材を接着した構造になっています。見た目はスルーネックですが実はセットネックといったひねりの効いた仕様になっています。
シングルカット仕様はボルトオンではラインナップにないので必然的に「Platinum Series」になります。
ボディデザインは丸みのある「Classic」、ジャズべのようなオフセットの「E-volution」、ボディの面積の大きい「New Jazz Standard」、最近ラインナップに加わった21フレット仕様の「Icon」になっています。
ネックスケールは4弦は34インチが標準ですが、5弦、6弦ン位関しては35インチが標準になります。日本国内で人気の高い5弦34インチ・スケールはオプション扱いになっています。


ピックアップ、プリアンプの電装系はバルトリーニが基本になっていますが、オプションでエアロやアギュラーにすることもできます。
ピックアップのウッドカバーも可能なので、ボディのトップ材と同じにしてもおしゃれです。
コントロールはボリューム、バランサー、3バンド・イコライザー、ミニスイッチはミッドの周波数切り替え、アクティブ・パッシブの切り替えが標準のコントロールになっていますが、アクティブ不要の場合はパッシブでもオーダーできます。実はパッシブでの評価も高いので、フレットレスはパッシブでオーダーしていたりもします。

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ボルトオン構造が特徴の「Gold Series」ですが、ハイポジションの演奏性を高めるためにヒールレス加工が施されています。ネックからボディにつながる曲線が見事です。そして、ボディ・バックのパネルはウッドパネルとなっています。ここにも芸の細かさが表れています。同じ種類の木材ではなく「同じ木材」にて製作されています。なので、木目がつながっています。
木材は大量のストックを持っていることからもわかる通り、こだわりを感じられ、ネック材は柾目のクオーター・ソウンの3ピースを使っています。ハードウェアは定番となっているヒップショット製になり、ブラックパーツが標準ですが、クローム、ゴールドも可能です。

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4弦から7弦まで幅広いラインナップ、さらにフレッテッド、フレットレスも可能となっています。多くのバリエーションの楽器を製作することができるのは一人で製作しているからできるのではないでしょうか。顧客の有名・無名にかかわらず全力でオーダーに応えてくれるブランド、それが「Elrick」です。


長々と紹介しましたが、次回以降で改めてエルリックの楽器を紹介していきたいと思います。


今回もお付き合いいただき、ありがとうございます。次回もお付き合いいただければ幸いです。


八坂
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