前を向ける日が必ずくるから
32歳で結婚して、33歳から不妊治療を始めた。
生理がくるたび、泣いてたっけ。
どれだけのお金と時間をつぎこんだか考えたくはないけれど、2回目の体外受精で奇跡がおきて念願の赤ちゃんを授かった。
だけど、その幸せもつかのま
妊娠16週目の検診でおなかの中の赤ちゃんの心臓が動いてないことを知った。
火葬場で我が子の煙をみながら自分も死にたいと思っていた。
38歳だった。
まわりは
「まだ産めるよ。大丈夫。」
なんて言ってくれたけど、
高額の費用と、自分のお腹に注射針を刺す恐ろしさと、毎月毎月生理がくるたびに授かっていないことを知る地獄の日々を続けることは、私にはもうできなかった。
死産を知った日から、こんなに泣けるんだ。って驚くくらい毎日毎日、泣いた。
わーんと声をあげて泣き続けた。
そんな私に立ちあがる勇気をくれたのは、
登山家の栗城さんでした。
なぜか、わかりません。
だけどエベレストに登っている映像をみたら、
「頑張って!」
って気持ちが沸いたんです。
私には誰かを応援する力がまだ残ってるんだな。って知りました。
人って、死にたくなったり、立ち上がれなくなったり、前をむけなかったり、落ち込んだりするときが必ずあるんじゃないかな。って思うんです。
そんな私みたいな人に、知ってもらいたい。
弱くたって、泣いてたって、いいんだよ。って伝えたい。
それでも、前を向ける日が必ずくるんだよ。って伝えたい。
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