見出し画像

ハイパー性善説

プライベートでは、友達など親しい人たちを信頼している、という場合が多いですよね。同じ時間を過ごしてきたのですから、当然ですよね。
でもビジネスの場になると、様子を見ながら(疑いながら)、徐々に距離を縮めていくことが多いのではないでしょうか。
グーグルでは、人を疑うことこそ無駄なコストだと考えられているそうです。
変化の時代ではスピードが命なので、「人を疑うこと」さえ、足枷になってしまうんですね。
グーグルの社員は、人種や国籍、宗教など、多様な人たちで構成されています。なので、メンバーの主張を疑いだしたらもはやキリがないですし、メンバーの主張することをいちいち疑って、裏を取ったり検証したりすることにはそれなりに時間とコストがかかります。
良いアイデアを思いついて、新規事業としてスタートさせるとき、同じことを考える競合他社よりも早く形にできるかどうかが勝負の分かれ目になります。
なので、まずはメンバーのアイデアを疑うことなく無条件で受け入れ、アイデアを重ねていくんですね。
本音の探り合いをしなくていいのは、精神衛生にも良いですよね。

なぜそのようなことができるのでしょうか?
その理由は、「価値観」です。
会社が目指す理念やビジョン、それに全スタッフが共感し、腹に落とし込んでいるからこそ、「信頼」が生まれるといいます。
チームメンバーが同じ価値観を共有している仲間である限り、それを信じて仕事を進めることが前提となっていて、「ハイパー性善説」ともいわれています。
グーグルでは、ヴァイスプレジデント(VP)というすごく忙しい人たちへも、スケジュールを入れれば、誰でも相談することができます。立場にかかわらずフラットな関係で信頼し、「何?」と気軽に聞いてくれるのです。

日本人は、自分が苦労して得た知識やノウハウを自分だけのものにしたい、という傾向が強いといわれています。自分で壁をつくって、その中に有益な情報や知識を囲いこんでしまうんですね。
でもせっかく組織、チームで仕事をしているのですから、情報や知識は共有し、相乗効果を発揮させなければ損です。
こちらが壁をつくらなければ、相手も心を開いてくれるのではないでしょうか。
変化の時代には「信頼」でしか追いつけないのかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?