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レポート107

アルケミスト
パウロ・エコーリョ
1988年出版
1994年12月発行

とても素晴らしい
ブラジルのベストセラー小説

アルケミスト:錬金術師
スペインから帰ってきた著者が書いた、アラビアンナイトのようなこの小説

スペイン、アンダルシアの羊飼いの少年
神学校で習ったので本は読む
牧師になるより旅をすることを選んだ
羊飼いの暮らしは旅だ
老人に出会う  自分は王様だとも言う
少年は、エジプトで宝を見つける事ができると預言を貰う
羊も全て売りエジプト行きを考える
スペインから海峡を渡りモロッコのタンジェに着く
アフリカ大陸だ
ムーア人の征服を思い出させるという
アラブの街だ
少年は子供に騙されて、一日のうちに全ての持ち物、持ち金を失ってしまう
アラビアンナイトのような物語りが始まる
砂漠を横断するキャラバンに入る
オアシスの街にもたどり着く
心の全てを奪う女性がいた
結婚して欲しいと申し出る
女性も砂漠の女としてあなたを待つと言う
様々なエピソードの中でも、印象的なのは
「砂漠のピンク色の日影と石」
見た事がない砂漠をイメージしてみる
錬金術師の登場シーンも迫力がある
はやぶさでの狩
砂漠との会話
武装部族に捕まり、少年は風になることを約束させられる
当日少年は砂漠と話をする
どうやったら風になれるのか
砂漠は 風が知っていると言う
風は知らないという 知っているとすれば天だろうと言い
凄まじい風を巻き起こす  シマムが吹き荒れた
天も風になる方法は知らないという
天との会話で 天が愛について知らないと少年は突き詰める
砂漠も風も天も、この少年に心を奪われている
天は 全てを書いた手と話してみなさい と言う
少年は全てを書いた手の方に向き直った
しかし、なにも話さないことに決めた
彼自身が奇跡を起こせることを知ったのだ
部族からも解放される
少年は錬金術師とも別れピラミッドに到着する
宝物を探そうと意志のままに砂を掘る
そこに数人の影が近づいてきた
またしても持っていたものを奪われた
だがその盗人の一人が残した言葉は 宝物のありかだった
その 宝物のありかとは、少年が羊飼いをしていた時に見捨てた教会だった
最後は スペインに戻りたくさんの宝物を見つけ 
砂漠からの風に運ばれてきた言葉に応える
愛する女性のところへ  オアシスへすぐに戻ると

アラブのエキゾチシズムと砂漠が雄大で幻想的で、人間そのもの浮き彫りにするようだ
アラビアのロレンスの映像を思い描かせる
読みながら、夢の中を歩いて行けそうな気持ちになれた
すばらしい文章だと思う

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