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Queenを愛してる #The Rhapsody Tour 2024 & IMAX

Queen +Adam Lambert 東京ドームライブに参戦した感想と、IMAXを観た感想(ちょっぴり)を書きました。長くなるので、ご興味のある方はぜひ……!

夫への布教

イギリスのロックバンド、Queenが好きだ。10年以上推し続けている。
ひょんなことから付き合う前の夫がQueen好きと思い込み、仲良くなりたい一心でアルバムを聴き込んでいたら、どっぷりファンになってしまった。聞き覚えのある曲ばかりだったのが大きい。幼少期に車で『Greatest Hits』(アルバム)を流し続けてくれた父親に感謝である。

そんなQueenの来日公演があると知り、チケットを申し込んだのが去年の11月(こちらも熱烈なQueenファンの妹から教えてもらった)。

東京ドームもライブも人生初、それも大好きなQueenだなんて!夫は興味がないだろうと思っていたが、「一緒に行っていい?」と申し出てくれたので、2人分のチケットを取った。

私がQueenを好きになった経緯を話すや、夫は「そのエピソードだけで好きになったわ」と真剣な表情で告げた。勉強熱心な彼は「ライブまでに予習する」と家事をしながらQueenのプレイリストを流すようになり、Wikipediaや公式サイトでバンドの変遷を読み込み、YouTubeでミュージックビデオを漁り、「Don't Stop Me Now」のコードをマスターし、紅白を録画した上でリアタイし、ライブ用のトレーナーを買おうと宣言した(胸元にでかでかと『QUEEN』とプリントされたトレーナーを買った)。

私は新しい扉を開いてしまった。推し(夫)が推し(Queen)にのめり込んでいく姿が、こんなにも嬉しいなんて!
Queenのライブ映像を眺める夫を眺めながら、にやにやしてしまう。図らずも布教は大成功したようだ。

買ったトレーナー


ライブ当日、開演前

ライブ当日、定時ダッシュで家に帰り、トレーナーに着替えてばっちりメイクをし、会場へ向かった。
総武線にて、高校の担任の先生(英語)に酷似した人物を見かけた。ホームルームでQueenやエアロスミスを聴かせてもらったことを思い出す。もしや……と思っていたら、案の定彼は水道橋で降りた。

先生!お久しぶりです!私のこと覚えてますか?ライブに行かれるんですよね?私もです、夫と!こちら夫です!

……頭の中で一瞬妄想して、やっぱりできないわあと諦めた。人違い、なんてことはないはずだけど、万が一そうだったらあまりにも気まずすぎる。
それにしても、ドラマ『ブラッシュアップライフ』でミタコングを盗撮したあーちんの気持ちが痛いほどわかった。私は理性を総動員して思いとどまったけれど。


東京ドームはものすごい人で、ここにいる全員がQueenを聴きに来たのだと思うと感慨深かった。フレディ・マーキュリーのコスプレをしたひとを何人か見かけて、胸が熱くなった。黄色いジャケットや白のランニング(寒そう)。大好きなんだなあ。私も大好きです。


開演までの待ち時間に、周りの席の方々と世間話をした。物販気になっていたけど、ものすごい列って聞いたから断念して……。お若いけど、いつから好きになったの?僕は中学からずっとファンでしてね、もう40年になります。岩手から駆けつけてきたんです。年齢的にも今回が最後かなあ。

私たちよりも上の世代のひとが多かった。彼らはリアルタイムでQueenを見てきたのだと思うと、羨ましくもあり、その何十年を尊く感じたりした。同じ推しを推してきたひとたちと、同じ空間に集まっていることが嬉しかった。


ライブ開演!

そうこうしているうちに照明が暗くなり、イントロが流れ、メンバーが登場した。振動となって伝わってくるような、ものすごい歓声がドームを揺らした。
幼い頃から聴いてきた曲を作ったバンドが今、目の前にいる。またもや胸がじーんと熱くなる。嬉しかった。夢を見ているみたいだった。

言うまでもなくパフォーマンスは素晴らしかった。ギターのブライアン・メイもドラムのロジャー・テイラーも、ほんとうに70代なの?と疑うほどにパワフルだった。ブライアンのギターの旋律がうねり、ロジャーのドラムが響き渡る。力強い演奏を、目の前で、生で聴けるなんて!

そして、ボーカルのアダム・ランバートの歌の上手さといったら。フレディの歌声じゃないQueenを果たして楽しめるだろうか、なんて思いが頭を掠めることもあったけれど、まったくの杞憂だった。ああこれが「Queen+Adam Lambert」なんだと実感した。フレディの模倣じゃなく、しっかりと別物であって、でもQueenの音色は継承されている。

「RADIO GA GA」や「We Will Rock You」で手を挙げたり🙌🏻、手拍子をしたり👏🏻、メンバーと一緒に歌えて感無量だった。映像のフレディが登場した時は叫んでしまった。なんて素敵なサプライズなの!

大好きな「Somebody To Love」では、Queenを好きになってから積み上げてきた10年が走馬灯のように蘇り、いろんな思いが込み上げてきて涙が止まらなかった。ここに来ているひとたち、きっとそれぞれにQueenとの物語があるのだろう。Queenとともに歳を重ねてきたのだろう。

忘れられないのが、隣の席の女性のこと。母と同じくらいの歳の方で、1人で来ており、彼女の楽しみ方がとても素敵だったのだ。

全身でリズムに乗り、好きな曲が流れるたびにタオルに顔をうずめて号泣し、曲間では虚脱状態になって団扇でご自身を仰いでいた。恥ずかしながら、私はサビしか知らない曲を2、3抱えたまま参戦してしまったのだけれど、彼女はどの曲でもイントロで反応し(「Bicycle Race」では1回目のベルの音だけで反応していた)、即座に乗っていたので、おそらく全曲熟知しているのだろう。開演前に世間話をしたときの上品さとは一変し、大好き!を全身で表現されていた。わかります。私も大好きです。一緒に踊りたいくらいです!

いつまでもこの時間が続いてほしかったけれど、それでも終わりは来てしまう。悲しい。ずっとずっと聴いていたかった。ほんとうに楽しかった。幸福感に包まれて興奮でぼんやりしたまま、手を振るメンバーを見送った。

東京に来てくれてありがとう!


後日談 IMAXにて

そして今日、映画館で「QUEEN ROCK MONTREAL」を観てきた。1981年、モントリオールで行われたライブの映像やサウンドをIMAX対応にしたものらしい。

開演と同時に会場の熱狂に呑まれ、フレディ渾身のビブラートを浴びて感動のあまり泣いた。力強い歌声に、キレッキレのパフォーマンス。大画面の中で熱唱する彼は、まるで生きているみたいだった。
目を閉じると、ギターの旋律がさらに鮮明に聴こえる。ベースの低音やドラムの振動まで伝わってくる。全身を音楽に包まれている。当時にタイムスリップして、私もライブに参加しているような感覚に陥った。IMAXってすごい。技術ってすごい!

興奮冷めやらぬまま夫と感想を言い合った。フレディどこまで脱ぐんだろってひやひやしたね。冷静に考えて短パン一丁で動き回るの面白すぎるよね。ほんとうにほんとうに歌が、うまいね……。シャウトさえ音程が整ってるもんね。
ブライアンのギター、あの音響で聴けて耳が幸せだった。かっこよかった!ロジャーの体力半端ないね。歌いながらドラム叩いて、鬼気迫る表情だったよね。ハスキーボイス色っぽかった!女の子が夢中になるの、わかるわ……。ジョンは全身水色だったね。ベースの音、はっきり聴こえてよかったよね。「Another One Bites the Dust」、やっぱりかっこいいわ……。

余韻に浸りながら、夫と今「QUEEN ROCK MONTREAL」のプレイリストを聴いている。

Queenのいる時代に生きていてよかった。
これまでも今もこれからも、ずっとずっと推し続けます。



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