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浦100通信#2 デザイナー岡崎友則さん

全国の浦好きの皆さんこんにちは。大分県佐伯市観光協会です。「浦100」の発表から1カ月あまりが経過しました。おかげさまで「自分の店でも掲載させてほしい」「ニュースで見たよ」などと反響をいただいています。

これから、「浦100」立ち上げに関わったメンバーへのインタビューを5回にわけて紹介します。

北九州市の気鋭のデザイナー 岡崎友則さん

まずはじめにご紹介するのは、「浦100」のロゴとグラフィックデザインを作成された、デザイナーの岡崎友則さんです。

笑顔が爽やかな岡崎さん。佐伯港を背景に

自己紹介をお願いします

岡崎友則です。北九州市門司区出身で、小倉に事務所を構えるグラフィックデザイナーです。ロゴマークを創ったりとか企業のブランディングをしています。特に地域のブランディングに関心を持っています。一番最初に入った会社では文字を整える写植という、今で言うパソコンの文字詰めの仕事をしていました。元々やりたかったのは絵を描いたりマークを作ったりすることでしたので、他の会社でデザインを学び、2006年に独立しました。

岡崎さんが製作したロゴの数々

なぜ地域ブランディングに興味を?

歴史がもともと好きなんです。日本史が好きで、遺跡をめぐったりお寺や神社に行くのが好きです。地域ブランディングするときには、過去の歴史や文脈を掘り下げていくと答えが見つかることが多いんです。歴史の趣味と、デザイナーという職業に親和性をもたらす地域ブランディングが好きなんです。佐伯市には地域ならではの言い伝えがあったりして、そこは何とかデザインに落とし込みたいと思いました。

岡崎さんが特に関心を寄せていた佐伯市蒲江の江武戸神社。海に面している。
浦の漁文化も学んだ。 佐伯市蒲江 海の資料館

今回、プロジェクトに参画したいと思った理由は?

佐伯市は魚が美味しいと聞いたんで(笑)。魚を食べるのが大好きなんです。あとお酒も美味しいと聞いて参画しました。来てみると、思ったより都会だなと思いました。もっと小さな漁港の街かと思っていたのですが、重工業があったり、お城の跡があったりとかで、結構印象が変わりましたね。

佐伯城址からみた街並み

特に佐伯市で印象に残ったことは?

佐伯市民の人懐っこさですね。小倉でははじめてあうと「はじめまして」からですが、佐伯の人たちの距離感はとても近いなと思って。個人に由来するものではなくて、佐伯の持っている文化が影響していんじゃないかと、皆さんと話していて思います。魚をはやく売りさばくために、距離感を詰めるコミュニケーションが発達したのではと勝手に妄想しています。

佐伯魚市場で開催された佐伯みなとお魚フェスタ(2022年11月)

「浦100」というコンセプトをデザインに落とし込む過程で気をつけたことは?

大漁旗をモチーフにしたデザインを依頼されました。大漁旗はもともと好きだったので、大漁旗テイストのデザインを作ろうと思いました。しかし実際には大漁旗だけをまとったデザインだと現代の感覚とずれてしまうということが段々わかってきました。それで軌道修正しました。大漁旗には染めがありますが、染めは色の使い方が難しいです。グラデーションを出すのは賭けに近いような感じになるのです。ただ、いまはプリントができるので複雑な色使いに挑戦しました。絵を描く作業と着色する作業の2つの工程があって、「ここに青い色をのせよう」と思ったら青い絵や複雑な黄緑を混ぜたような画像をつくって、それをコラージュのように貼っていくような作業をしました。そこはこれまでと全然違う、大変な作業でした。これまででもっとも時間がかかったデザインでした。今回は絵の中に人がいないんですよね。佐伯が持つ土壌とか気候とか、自然があるから100年続くというような様子を出せたらいいなと思って、基本的には文化を掘り下げたデザインになっています。

「浦100」グラフィックデザイン

実際に出来上がってみてどうですか?

このデザインが100年後も残っていたらいいなと思います。100年後のデザイナーがまた、「あれを使った何かをしよう」とか「あれをもとに新しいデザインをやりかえよう」とか思ってくれたらいいなと思います。佐伯にはたくさん面白い話があったり、面白いキャラクターの人がいます。これはブランディングしたら化けるなと思うような商材もあって、商品開発などに今後も関わっていけたらと思っています。



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