「自律」とは ピアジェ

子供は如何にして自律に達するのであろうか。私ともは、彼が真実性は同情と相互的尊敬との関係に必要なものであるということを発見する時に、その出現を見るのである。相互性は、この点において自律の決定的因子であるように思われる。なぜならば道徳的自律は必意があらゆる「外的抑圧とは無関係な理想」を必要であると考える時にあらわれて来るからである。ところで他人との関係をはなれて、道徳的必要はあり得ない。そのものとしての個人は、自律ではなく他律だけしか知らない。反対に、一方的尊敬がある他人との関係は、他律へと導く。それゆえに自律は「相互的尊敬」が強力で、個人自らがしてもらいたいと欲するように他人にしたいと思う願望を、心の中から感じさせる時に、相互性と一緒にのみ出現するのである。」

ジャン・ピアジェ

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