退屈な状況を楽しいものに変える方法

18世紀の哲学者でもあった数学者ライプニッツの子孫で、ドイツの著名な実験物理学者であるハインツ・マイエル・ライプニッツは、退屈な状況を統制し、適度に楽しいものに変える興味ある方法を例示している。マイエル-ライプニッツ教授は学者に共通した職業上の悩みをもっている。永延と続く、大体が退屈な会議で椅子に座っていなければならないことである。この苦役を一時的に軽減するため、彼はつまらない講演中でも完全に退屈することがないほどに、彼にとっては十分挑戦的な、しかし自動化された動作なので、何か興味あることが話された場合はそれを意識に登録するのに十分な余裕を残しておける個人的な活動を発明した。

 彼がするのは次のようなことである。発言者が退屈な話を始めると、彼は右手親指で一度机を軽く叩く、次に中指、人差し指、薬指、もう一度中指で叩き、親指で終わる。それから右手で指使いの順を逆にして叩き、左手の指の順を逆にして叩く。次いで右手の指の順序を逆にし、左手の指の順番も逆にする。規則的な間隔で一拍休みや半拍休みをとると、同じパタンを繰り返すことなく八八八通りの組合せができる。規則的な間隔でポーズをおくとそのパタンはほとんど音楽のようなハーモニーを生み出す。実際それは簡単に五線譜に表すことができる。

 「フロー体験 喜びの現象学」M.チクセントミハイ/今村浩明訳 より

とても気になります。やってみようかな。八八八パタンはやらないけれど。

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