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SCP-080〜082

SCP-080

アイテム番号:SCP-080
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-080が物理量あるいは『肉体』を持つのかは不明です、何故ならSCP-080と物理的相互作用を持とうとする試みはどれも失敗してきましたし、敵対的な作用に遭ってきました(実験記録080-2参照)。研究員や職員が述べるSCP-080の見た目は影であったり人型の姿であったりと様々ですが、ただ二つの煙った『目』だけは共通する属性です。研究員たちの注意を惹いているのは、SCP-080はその房に入った者を制御不可能な眠気に誘うところです。およそ30分後には、SCP-080を観察している者は誰だろうとレム睡眠に落とされることになり、回復不可能な心理的ダメージを被ることもあります。この作用はSCP-080を隔てられた部屋から観察したとしても発生します(事件080-1参照)。SCP-080は自らを『隠す』方法(戸棚の中、ベッドの下、シーツに包まる、その他など)を見つけたらいつでも、完全に姿を消すことになります。加えて、SCP-080の収容室に、標準的な子供用常夜灯より強い光度の明かりがもたらされたなら、SCP-080はすぐさま消失します。これら事象はどちらも収容侵犯と見做され、これに責任のある職員は厳しく譴責されますし、配置替えもあり得ます。SCP-080の起源およびその財団による入手について調べたいなら、添付の[編集済]をご覧ください。

影とか人間とか、様々な形態で出てくるやつ。よくわからないけど。

SCP-081

アイテム番号:SCP-081
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-081は███████ウイルスが変異したものらしい伝染性のウイルスですが、そのRNAには█個ではなく█個のセグメントがあります。このウイルスは人間特異的ですが、ネズミが受動的キャリアの役を果たして広まります。SCP-081は性交渉や感染した血液への曝露を通じても広まります。

SCP-081は脂肪細胞と白血球に感染し、その両者について極めて加速された率の栄養吸収を誘発します。栄養の吸収に続き、感染したB細胞が生産され大量の改変された人体抗体が分泌されます。脂肪細胞は拡大し増殖し、組織の栄養取り込みは増大します。脂肪組織の濃縮が臨界点に達したら、感染した抗体が全身性細胞溶解を促し、感染した者の自然発火を導く未知のプロセスがそれに続きます。

初期症状が発生するまでに一週間の潜伏段階があります。症状の長さは感染した体脂肪の比率に完全に依存します。感染は四つの段階を追って進行します。

  • 段階1:第一週の間は重い症状はなにもありませんが、感染者は微かな疲労感を報告することもあります。

  • 段階2:感染の第二週には、感染者は『顔面紅潮(hot flash)』と食欲亢進を経験し始めることになります。

  • 段階3:感染者は極端な過食症を呈します。食糧、あるいはなんであれ食べられるものを手に入れるのに全力を費やすことでしょう。この段階の間は代謝は顕著に低下し、体重増加が高速に進行します。最終段階である段階4までに要する時間は一定しません。ウイルスがそのライフサイクルを完了するためには、犠牲者の体脂肪率が55%になる必要があります。

  • 段階4:一旦感染者が体脂肪率55%に達したら、摂食衝動は収まることとなりますが、にも関らず感染者は『顔面紅潮』を覚えることが増えるのを報告します。その後すぐ、その肉体は極端に暴力的な類の細胞溶解を経験することになります。細胞の燃焼に際し、改変された抗体は未知の手段で脂質への着火を媒介します。肉体はロウソク効果(wick effect)により内部より燃え上がり、余剰な脂肪は燃料として供されます。段階4は大いに無徴候であるので、感染者は燃焼がいつ起きるのかについて無自覚ですし、正確なタイミングは明らかにランダムです。

なんかこのウイルスに曝されちゃうと体の細胞が燃焼しちゃう?みたいな

SCP-082

アイテム番号:SCP-082
オブジェクトクラス:Euclid

説明: 遺伝子的に通常の人間と変わりが無いにもかかわらず、どういうわけか(科学的作用か、ホルモン異常か、癌の影響か、あるいは超自然現象かわかりませんが)、SCP-082は巨人です。身長およそ2.4m、体重は310kgを超えており、全体として著しく不釣り合いな身体的特徴を備えています。僅かに尖りはげかかった頭部、大きな丸い顎と歯、ふくらんだ鼻と窪んだ黒い目を持ち、強靭な筋肉のためやや体重過多です。前腕は危険なほど発達した筋肉に覆われており、71cmもの太さがあります。握りこぶしの幅はおよそ30cmほどです。足は巨大ではありますが、全体のバランスを考えるとやや小さめ(男性のアメリカンサイズ14程度1)です。肌は黒く日焼けしており、長年の封じ込めの結果としておびただしい傷に覆われています。分厚い筋肉に覆われているためX線検査をすることが難しいものの、無数の弾丸と幾つかのナイフの欠片、剣の刃までもがSCP-082の体内に残っていることが判明しています。

SCP-082は自身を"フェルナンド"と呼び、流暢なフランス語と強く訛った英語を話します。SCP-082は非常に強い力で歯を食いしばった状態で言葉を発し、食事と歌を口ずさむ時にのみ歯を開きます。対象は主に自分が楽しむ目的で、基本的に料理あるいは食事の間にビクトリア王朝時代のものと思しき歌から現代的なクラシックまで様々な歌を諳んじます。頭髪を梳く習慣は無いようですが、ときたま散髪を行い、元々は調理用に支給された巨大包丁で髭剃りもします。髭さえも肥大化しており、1本が1ミリメートルの厚さ(シャープペンシルのグラファイトと厚さと外観が似ています)があることは注目に値します。SCP-082は歯茎から出血するほど強く歯軋りをすることがありますが、その理由は不明です。この状態は正常であると考えられています。

SCP-082の態度は友好的で気軽なものです。SCP-082は長い幽閉の間に大きなワードローブを与えられており、フォーマルな服装からミリタリーファッションやピエロ、果ては女装まで様々な服装を楽しみます。新たな衣装を彼のリクエストに応じて作成します。SCP-082は礼儀正しく、時にジョークを交えながらディナーを共にしようと誘いをかけてくることがあります。しかしながら、SCP-082は食人鬼です。招待を受けた人員はそのことを常に留意しなければなりません。彼はしばしば、相手の頭を貪ることで会話を中断させてしまった無礼を謝ります。その間彼は住居を散らかします。SCP-082の歯は骨を破壊するに十分なほど強靭で、彼自身頭蓋骨を食べることを楽しんでいるように見えます。攻撃は前触れ無く行われ、最後に食人に及んだ時期と食人への渇望に関連性は無いと考えられています。

SCP-082はテレビや映画で見た虚構と現実の区別がついていません。時おり、SCP-082は自身が好むハンニバル・レクターと会うことへの強い願望を示し、また全てのテレビ番組はリアリティ番組の一種であると信じています。SCP-082は記憶やパズル解読に関しては突出した知性を示しますが、寓話や皮肉、フィクションの概念を理解することができません。ただしSCP-082は嘘の概念についてはある程度の理解を示します。他人のあからさまな嘘には反応を示し、彼自身の過去について質問された際は嘘を言ってごまかします。これまでの質問によると彼の素性は、

  • 吸血鬼

  • ホムンクルス

  • ビッグバード

  • アンドレ・ザ・ジャイアント

  • ナポレオン

  • オベリスク(アステリックスの助手)2

  • ブライト博士

  • 超人ハルク

  • アレクサンダー大王

  • キャプテン・フック

  • シャーロック・ホームズ

  • フランケンシュタイン博士

  • フランケンシュタインの怪物

であるとのことです。

これらの虚言について問いただされると彼はこう言い訳します。「だって歯を食いしばってる時は嘘しかつけないんだよ!」

優しいんですけどね、彼。食人鬼だから仕方ないかもしれませんけど…

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