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SCP-111〜115

SCP-111

アイテム番号:SCP-111
オブジェクトクラス:safe

説明: SCP-111は漠然とカタツムリに似た、おそらく人工の無脊椎動物です。成体のSCP-111は全長およそ20センチメートル、全幅12センチメートル、体高15センチメートルまで成長しますが、正確なサイズは個体ごとに僅かに変化します。SCP-111個体は通常のカタツムリと比較して、温血性代謝能、複眼、軟骨の隆起した触角からなる小さな「角」、明らかに増大した知能(例として実験記録██████を参照)、脊椎動物と同様の複雑な構造の顎を持つという点で異なっています。また、これらの個体は硬い殻に包まれた卵を産みます。

最も異常な点は、下顎の下側に消化管からの副生成物であるメタンを蓄える小さな空洞の囊を有していることです。気管内壁に沿って連なる[データ削除済]は「ライター」として機能し、個体が蓄えたメタンを吐出する際に着火することで口から小さな炎のジェットを吹き出します。この「ファイアブレス」は一般的にストレスや怒りの出来事で起き、どうやら破壊のために意図的に用いられているのではなくむしろ警告のために使用されているようです。これはおそらくメタン嚢のサイズが限られているためです。SCP-111の標本は一度に吐き出せる炎の量が制限されており、燃料補給するために時間とでんぷんを多く含む食品の両方を必要とします。

SCP-111の習性は通常のカタツムリと一致せず、人間が容易に聞き取れる口笛と野次、[削除済]のようなテストで見られる高い知性、親による子供の世話などの行動を示します。孵化の際には、同種の別個体、または研究者を親と見なす刷り込み行動が観察されています。文書111-aに基づくとこれは意図的に設けられた形質であり、孵化時の所有者への刷り込みを意図していると推定されます。

火を吹くことのできるカタツムリらしい。

SCP-112

アイテム番号:SCP-112
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-112は鉄製の座席式ジェットコースターで、かつては「ブルー・スティールサーファー」として知られていました。19██年に建造された際、SCP-112は"██████ ████████"遊園地の目玉になると見込まれました。最初のテスト走行は、担当者から非常に消極的な反応を引き出しました。これらの報告が公開されると、スティールサーファーの「失敗」による財政上の悪影響が、遊園地の親会社の破産を招く結果となりました。地所は19██年まで放棄されそのままでしたが、その年地元の不良グループが遊園地に押し入り、正しく電源が切られていなかったSCP-112を含む乗り物を起動しました。SCP-112の「落成」乗車後、降りようとしていた不良メンバーたちを警察が逮捕しようと試みたとき、乗客の彼らは[編集済]しはじめ、地元報道機関の注意を引きました(さらなる情報はアーカイヴ112.████を参照)。乗車時間中にこのアトラクションが持つ特性を疑い、潜在的な異常性を試験するために財団は遊園地を購入しました(遊園地をAmusatastic Landとして建て直すという名目のもと)。

SCP-112が始動してから最初の下りであるアルファ地点まで、このアトラクションの機能は通常通りです。アルファ地点に車体が到達すると、車両すべてが消失します。3分後(通常かかるであろう推定時間)、車両がオメガ地点(コースターの始動地点から3m)で再物質化します。

SCP-112に乗っていた被験者は外部からの観察とは劇的に異なる体験をします。アルファ地点からオメガ地点までの時間は大幅に引き伸ばされ、被験者の乗車時間は4分から█ヶ月までとさまざまです。アトラクションの特性も乗客それぞれによって異なります。被験者の大部分は、バットウィング1、コブラロール2、傾斜付きループといった存在しないはずの要素を報告します。被験者には世界が別のもののように感じられるといったことは一切なく、ただ乗車体験のみが異なっています。

アトラクションを降りると、SCP-112に乗車していた主観時間の長さをもとに、大抵の場合被験者は混乱し体調が悪化しているような気分を味わいます。これらはいかなる身体的な病気によるものでもなく、拡張された時間内で被験者が身体的な病気を抱えたという主観的な体験に起因します。一例を挙げるなら、主観乗車時間が3日間の被験者は、乗車していたほとんどの時間強い空腹感を抱えていたはずなのに、乗り終わってみると全く空腹ではないという混乱を味わうかもしれません。

乗る人によってコースや時間が変わるジェットコースター。命懸けで楽しめそう。

SCP-113

アイテム番号:SCP-113
オブジェクトクラス:safe

説明: SCP-113は、赤碧玉の研磨された小片に類似した物体です。分析の結果、SCP-113を構成する要素は碧玉のものではなく、他の回収済みオブジェクトの組織と類似した[編集済]であることが判明しました。

SCP-113が性染色体を持つ生きた肉体と直接接触すると、対象の精神的な性及び生物学的な性(遺伝学上及び二次性徴上の特徴を含みます)に関連する、身体上の特徴が反転あるいは変更されます。

このプロセスは4段階に分かれて発生します。

触れると性が入れ替わっちゃう石。

SCP-114

アイテム番号:SCP-114
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-114はアフガニスタン生まれのパシュトゥン人女性で、およそ40歳、身長は160cmです。意志とは無関係に、SCP-114のそばにいる人々は暴力的な口論を始め、さらにそれを激化させます。SCP-114から10~15m以内の対象者たちは、些細なことや重要でないことを他者の敵対心の表れとしばしば解釈し、制止不可能なほどに攻撃的になります。SCP-114への曝露が1~3分間を過ぎる頃には、概して口論は激化していきます。すべてのケースにおいて、口論は暴力的な結果をもたらしました。

特筆すべきことに、SCP-114の力にさらされた人物は、決してSCP-114に敵意をむき出しにしたり、彼女を傷つけようとしたりすることはありません。故意にSCP-114を傷つけるよう命令された被験者たちは、そうすることができませんでした。関連する情報は実験ログ114-Aを参照してください。

SCP-114とのコミュニケーションは筆談か電子的手段によってのみ可能です。研究者の情報収集によれば、SCP-114は自分が他者にもたらす影響について気付いていません。彼女は暴力にさらされることについてほとんど何の反応も見せず、人類とはそもそも生まれつき互いに攻撃的なのだという印象を抱いているように見えます。

SCP-114は研究者に対し一貫して無反応かつ非協力的であり、他者とのやり取りについてひどく慎重な様相を見せています。SCP-114とのコミュニケーションの難しさにより、心理評価はせいぜい理論的なものでしかありません。基本的な判定によれば、戦闘ストレス反応、および(または)同情心の摩耗と思われる心理的なトラウマの存在が推察されています。

相手からの人為的なダメージを喰らわない、つまり、そういう面では無敵。

SCP-115

アイテム番号:SCP-115
オブジェクトクラス:safe

説明: SCP-115-1はおもちゃのダンプカーです。製造メーカーを特定できるようなマーカーやラベルは見られません。他のおもちゃとは違い、本物のダンプカーと同程度の約90トンもの重量を持ちます。分析の結果、一般的なおもちゃと同様の低品質の商業用プラスチックで形成されていることが判明していますが、なぜこれ程の重量を持つかは明らかになっていません。

SCP-115-1はそのサイズを除けば、通常のダンプカーと同様の運動性能と機能を持っています。それらの機動はRCカーのコントローラーに似たSCP-115-2によって制御され、SCP-115-1が多くの電波受信機能や機械部品を欠いているにも関わらず操作することが可能です。SCP-115-2は他のあらゆる無線制御装置で動作しないことを除けばごく一般的なコントローラーそのもので、正常に機能するために電池を必要とする程度です。

SCP-115-1は約120トンの貨物を牽引することが可能で、その重さに加え、通常のダンプカー同様の運搬能力も持つことが実験によって明らかになっています。また、SCP-115-1は正常に動作するためにディーゼル燃料を必要とします。車体の左側にある小さなポートに通常のダンプカーと同量の燃料を補給することができ、また同量の燃料を消費します。どういった原理でそれ程の燃料を保存、消費することが出来るのかは現在解明中です。

SCP-115-1は当初████████の建設現場で見つかりました。発見した労働者はSCP-115-1を動かそうとしましたが、90トンもの重量のためにそれは不可能でした。彼らはSCP-115-1を建設現場から近くの街へ運ぶために最終的に重機を使うことを余儀なくされ、その光景はその街で話題を集めました。エージェント████████と████は、SCP-115-1を確保した後、SCP-115-2を同じ建設現場で発見しました。その後SCP-115-1の存在を隠匿するため、クラスAの記憶処理が街全体に施されました。

実験のためにSCP-115-1を使用する全ての連中に、ニュートンの法則を思い出させてやりたい! SCP-115-1の無謀な高速運転によって数々の大事故が引き起こされ、我々は破壊された壁や器材の後始末に追われているんだ! -██████博士

おもちゃなのに重いものを運べる。怪力ダンプカーです。あと、ここまで画像本家になかったんで出るまで解説します。

SCP-116

アイテム番号:SCP-116
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-116の外観は9歳前後のコーカソイド男性です。皮膚は身体、四肢、頭部の98%にわたって焼かれたり傷つけられたりしています。SCP-116の骨格構造は標準的なHomo sapiensの骨格配置と著しく異なっており、全ての骨は危険なほど壊れやすくなっています。人類の身体とSCP-116の身体との最も顕著な違いは、後者の関節の不在です。SCP-116は自立した動きを完全に行うことができますが、その動きにより複数の粉砕骨折を影響された全ての骨に引き起こします。これに対処するため、SCP-116は驚くべき自己治癒を見せ、数分間で完全に硬骨の配置を再生します。SCP-116は獲得以来言語を使用する能力を示していますが、彼が話すことができる言語は片言の英語のみであり各単語はほとんど脈絡のないものに置き換わっています。SCP-116の話を理解しようとする長時間の試みは研究者の長期的な精神退化を引き起こしました。単語の置き換えには規則性がないように見えますが、翻訳しようとする試みは続いています。研究により、SCP-116は低レベルのテレパシーが使用でき、そのために犠牲者の脳機能を長期間にわたって低下させられるのではないかと推測されています。

骨が脆いけどすぐ復活。どちらかというと話に異常性が??

SCP-117

アイテム番号:SCP-117
オブジェクトクラス:safe

説明: 当物品は通常の万能ナイフのように見えますが、メーカー及びブランドは不明、フロリダ州の███████████にて発見されました。一見、通常のツール(ドライバー、ナイフ、缶切りなど)が見受けられますが、使用者が仕事を始めたとき、何を引き出して使おうとしたか、またツールが収納されていたであろう空間的な大きさに関係なく、引き出されたツールは仕事に完全に適合するものとなります。他のツールはそのままであるように見えますが、仕事が終了しツールがしまわれると、当該ツールのさらなる使用が必要とされていない限り、当該ツールを物品中に発見することはできません。

万能ナイフです。マジで万能。

SCP-118

アイテム番号:SCP-118
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-118は海洋性原生生物の一種で、ものを組み立てる機能、自己改善機能、海水に存在する物質から核爆弾を作り出す能力などを持っています。SCP-118は未知種であり科学コミュニティによる機密処理も取られていませんが、ユーグレナ植物門との類似性がある一方、移動速度や栄養貯蔵量、アルファ放射線耐性は非常に高いものです。生物種SCP-118は世界中の海域で見つかっています。

生存可能な海水中において、SCP-118が探索する物質は鉄、銀、銅、炭素、TNT、ウラン同位体を含み、かつそれらに限定されません。SCP-118がそれらの物質を見つけた際、物質の大きさに従い細胞へ吸収されます。単分子・原子(たいてい水に溶けているもの)は、特殊なタンパク質製ポンプを通り細胞膜を浸透します。それらよりは大きく細胞自体よりも小さいものの場合、食細胞に摂取されます。さらに大きなものの場合、未知の手段によって分解され、前二種の方法で吸収されます。この「採掘作業」は金属のインゴットといった固体や硬質の物体においてもなされます。

吸収した物質が閾値に達すると、生物種SCP-118はその時点で彼らがいる海域の底の「組立エリア」へ向かい、核爆弾製造作業を始めます。組み立てられる核爆弾はウラン235を用いたガンバレル型のものです。組立中核爆弾の観察によれば、金属製の円筒形ケースの組立がまず始まり、続いて臨界量以下のウラン塊2つとそれらを衝突させるための通常爆薬が生産されます。SCP-118が採取したウランを濃縮する方法はいまだ分かっていません。(補遺4を参照) ウラン塊2つの衝突面からウラン238を取り除きトリガー機構を構築すると核爆弾は完成します。SCP-118は非常に微量の物質を(最初に)小さな「種子」物質に加えることで必要不可欠な部品を組み立てるようです。異なる原子・分子が同じ部品に付け加えられ、均質にする必要のない部品が組み立てられます。現在未知の方法により、SCP-118はほんの少しずつ、マイクロメーター以下の微小なかけらをつなげていって、種子を構築していきます。SCP-118が種子に新しい材料を継ぎ目なくつなぐメカニズムは未知なるものです。組み立て時間は作られる核爆弾のサイズ、水の状態、ミネラルの入手量に依存しますが、観察によれば中型サイズのものを作るのに平均300日間ほどかかっているものと思われます。

核爆弾が完成すると、SCP-118はトリガー機構の回路への入力を行い、それを起動します。SCP-118によって生じた核爆発のうち、およそ90%が20~35キロトンと記録されましたが、報告によれば小さなものは4キロトン、最大で███キロトンにまで達します。人間の邪魔が入ったケースを除き起爆の失敗は観察されておらず、記録された核爆弾はすべて起爆されているか、完成前に水から引き上げられています。SCP-118の構築する核爆弾は人間の作った同種のものより大きいですが、海水がウラン塊2つを隔てて核爆弾の大部分を占めており、それによって中性子が減速するためにそうなっているものと思われます[]。どの組立エリアでもたいていいつも1個から3個の爆弾が製造中で、同時に6個の製造が確認されたこともあります。多数の爆弾が同時に組み立てられ中のゾーンでは、1つが起爆された際他が破壊されたり連鎖的に起爆したりするのを防ぐのに十分必要な距離が取られています。

財団は一般市民や他の団体がSCP-118のサンプルを取得するのを防げませんが、他の種との表面的な類似、量がわずかであること(海洋性原生生物すべてと比較して)、原料の豊富な場所以外では不自然な振る舞いをしないこと、異常な生物種についての情報が公開されるリスクを考慮した財団による科学研究の通常監視などにより、細胞サンプルからSCP-118の本当の振る舞いが明らかになる危険性は最小限に抑えられています。

現在、財団は活発なSCP-118の組立エリアを6つ把握しています。組立エリアの自然消滅も確認されていますが、SCP-118に割り当てられた調査員たちは、非常に目立つ影響なしに組立エリアを除去することは、現在実行困難であろうという点で現時点の意見の一致をみせています(詳細は実験ログ118-ガンマ参照のこと)。そのようなわけで、SCP-118の組立エリアを「レッド・ゾーン」とし、その周りの「イエロー・ゾーン」とともに収容することが確立されました。さらに、SCP-118が極めて集中しているエリアを「注意ゾーン」とし、組立エリアが作られていないか監視されます。

自分の力で核爆弾を作れる。すごい生物だな。

SCP-119

アイテム番号:SCP-119
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-119は、Panasonic製 [修正済] 電子レンジです。最初は、████バレーワイン園の資産処分市でエージェントによって購入され、発見されました。████バレーワイン園では、醸造されたワインを急速に熟成させ、高価なヴィンテージワインを製造するという目的に、SCP-119の異常な特性を利用していたと考えられています。記録によれば、████バレーワイン園の設立年である2005年よりもずっと古い、19██年ものまでのヴィンテージワインを不法に販売していました。これらの販売により、会社は製品情報の偽装及びその他の詐欺に該当するとして民事告訴され、結果的にこれが原因で████バレーワイン園は破産申請をすることになりました。SCP-119は、マグネトロンがマイクロ波を発振しないという点を除けば、あらゆる面で標準的な電子レンジです。マイクロ波の代わりに、この電子レンジのマグネトロンは時間を加速する未知の放射線を発振します。

時間の加速の程度は最初に設定された時間と出力に依存します。時間は3桁の数字として入力可能で、出力は五段階から選択可能です。レベル1の出力では、入力された秒数と電子レンジ内の経過時間は一致します。したがって、30秒と入力すれば電子レンジは30秒間稼働し、結果的に内容物は30秒だけ時間経過を経験します。各出力レベルが1上がるごとに、時間の加速は指数的に増加します。レベル2の出力で30秒と入力した場合、電子レンジは30秒間稼働し、内容物の時間は900秒(15分)、つまり30*30秒経過します。出力レベル5で、999秒を入力した場合、電子レンジは999秒間稼働し、内容物の時間は995兆99億9千万4999秒(3152万9964年)経過します。

電子レンジについているその他のボタンに関する実験では、一般的電子レンジと同様の機能を保持しているようでしたが、異常な特性を示す結果は得られませんでした。「分+」ボタンは60秒を追加し、「解凍」機能は使用者に定期的に扉を開かせ、内容物を突っつくよう促します。しかしながら、稼働中に「分+」をおした場合には、時間の加速比の修正は行われません。単に、事前に計算された比率に従ってもう60秒分だけ時間が経過します。(例:出力レベル2で30秒稼働させると、内容物の時間は900秒(15分)経過します。この途中で「分+」ボタンを押した場合、電子レンジは90秒稼働しますが、内容物は2700秒(45分)、つまり3*(30*30)秒だけ経過します。8100秒(135分)、つまり90*90秒とはなりません。)

SCP-119は分解可能であり、マグネトロン以外のパーツは交換可能です。本マグネトロンを、同型を含む他の電子レンジに取り付けた場合でも、同様に時間加速効果を示します。しかしながら、本マグネトロンが発見された最初の電子レンジ以外では、出力レベル3以上の効果は発現しませんでした。

すべての一般的な電子レンジと同じように、SCP-119にも扉が閉まっているときのみ機能する機構が搭載されていましたが、分解の過程でこれを無効にする決定がなされ、扉開放時にも稼働できるようにされました。続く実験で、SCP-119から発振される放射線は、マイクロ波と極めて似た放射パターンを示すことが明らかにされました。しかし、今後SCP-119の開扉状態における稼働実験には、クリアランスレベル4以上の認可が必要です。

指数的に温め続けるだけ。

SCP-120

アイテム番号:SCP-120
オブジェクトクラス:safe

説明: SCP-120は、内径約2.5m、深さ約0.3mの小さな子供用の水遊びプール(淡いピンク色)であるように見えます。プールは一般的なビニール製に見えますが、いかなる手段(概要は文書#120-32を参照)を試みても破壊できないことが証明されました。プールの構造及び圧力をかけた際の反応は典型的なプール(緩やかに圧力を加える事で、その部分が凹んでいく)と同様の物です。

プールの中には強く輝く有色の液体のような物質が確認されますが、それは我々の次元において部分的に見えているものに過ぎないようです。その物質を有機的、もしくは無機的な手段で動かそうとしても反応がありません。しかし、その物質は物理的に別次元に存在している事を示唆しており、定期的にかすかに光りながら、全体が規則的にさざなみを立てて動いています。

SCP-120の興味深く非常に便利な特性は、定期的に財団の職員によって使われています。37.8kg未満(衣類を含む)の荷物を持った生きた人間がプールに入ると、プールを通って落ちていき、11箇所ある目的位置の1つへとたどり着きます。これらの目的位置については補遺を参照して下さい。

この特性が機能するために必要な特定の条件は、遺伝的に人間である事、意識がはっきりした状態である事、指定された重量を超えない事、水面の上にいる事です。これらの条件が満たされない状態でSCP-120の利用を試みた被験者は、液体の下にあるプールの底に足がついたと報告しており、それ以外の結果は観測されていません。

SCP-120は、大規模な非常事態が発生した際に司令部-██のための避難手段として使用され、厳重に警備された別棟で維持・保存されています。避難手順を調べる際は、文書#120-22を参照してください。

SCP-120は、1992年8月31日に█████(カリフォルニア)の地方警察当局が、管区で行方不明となった子供たちを調査していた際に発見され、財団の注目を引きました。財団は関連機関の一般経路より自動的に送られてきた情報から、エージェントを対象の確保並びにサイト-19へと輸送する為に派遣しました。サイト-19では2年の間試験が行われました。

試験の後、1994年に現在の場所である司令部██へと動かされました。

プールに入るとワープしちゃう。遠かったら戻るのめんどくさい()

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