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SCP-101〜105

SCP-101

アイテム番号:SCP-101
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-101は学生鞄またはバッグのような外見をしています。大きさは不確定で開け口は直径15cmから70cmの間を変化します。奥行きも変化しこれを測る相対的な直径は意味を持ちません。

SCP-101の最も特徴的な点は、かばんでいう口にあたる箇所に存在し、本体の外観に依存せず常に29~33cmの奥行きを持つ半人型の「口」です。その口はくすんだ白色の32個の歯を持っており、それらは形もまったく等しい長さ約10センチの門歯で構成されています。高精度の測定はなされていませんが、口内には0.5mから3.5mの範囲で長さが変化する不定の舌があることが観察されています。

口は濡れていて柔らかいのですが、液体を除去しようとする試みは機材の破損や人的損害を出して失敗に終りました。SCP-101は余剰次元を起源に持つより巨大な存在の一部であるかもしれないということが現時点での判断です。SCP-101は、外部へ持ち出しできませんが、容器内部での運動はSCP-101のカバーを含む容器外部の小さな運動に影響を与えることができます。

容量に関する奇妙な性質のため、余剰次元を起源に持たないとしても、SCP-101は余剰次元と相互作用していると理解されています。

SCP-101はその多様な能力の他にも低レベルな知覚を示しています。ファイルの写真によるとSCP-101は米国の太平洋岸北西部の人里離れたカスケード山脈内で1979年に発見されました。SCP-101が発見された時、側には黒い衣服に身を包んだ朽ちた死体がありました。彼は風化したパラシュートに座っていて右腕が肩関節の上から欠落しており、残された骨から、SCP-101によって噛み千切られたのではないかと推測されています。研究員らはこの故人の身元に関して検討した結果D. B. Cooperであると結論付け、SCP-101の存在を隠蔽する目的のために遺体は撤去されました。

被験者が容器内に腕を伸ばしたくなるように、SCP-101は姿形を変えます。SCP-101の外見は本物とまったく見分けがつかない現金袋から、デリバリーボックス、クリスピークリームの容器、キャンディの袋などに変化を繰り返しました。これらは被験者をおびき寄せようとするSCP-101のほぼ知覚的な試みであると█████████博士は提唱しています。

[データ削除済]の推薦で、SCP-101はサイト-19において廃棄処分用として現在使用中です。紙製品、下水、食堂の廃棄物、金属、ポリマー、油などに限らず既知のあらゆる生体が処理不可能なその他の異物さえSCP-101は取り込んでいきます。また逆に吐き出すような反応も見られていません。

口(?)のある鞄です。口といいましても、入り口など、ものにおいての「口」ではなく、生物的な「口」です。

SCP-102

アイテム番号:SCP-102
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-102は██ █████ ████、██████████にある1組の独立型分譲ビーチハウスで、現在ギーサー・ハウジング・アソシエイションというダミー会社を通じてマーシャル・カーター&ダーク株式会社が所有しており、MC&D会員に”危険な選択が好みの特権階級の人たちの為の別荘”として貸出しています。2戸は類似した性質を共有していますが、[データ削除済]。

SCP-102-1は左側の別荘で、█号です。

SCP-102-1の賃貸契約を結んでいない人間が別荘に入室すると、別荘の中は朽ちた空き家のようになり、別荘が誰かに借りられているのなら現在の賃借人が戸口の内側でうつ伏せで現れます。回収した別荘の材料を調査したところ70年代中後期の物だと示しました。写真家の契約内容にかかわらず、撮影されたSCP-102-1の内部の写真全てにより確証が得られました。しかし、賃借人が玄関から入室すると、航海をテーマとした内装のとても手入れの行き届いたビーチハウスになります。時折、入室と同時に目眩を起こしますが、2、3秒で弱まります。

賃借人がSCP-102-1から退出すると、賃借人は自由に透明になったり物体をすり抜けることのできる霊的な存在になります。この状態に陥るたびに、賃借人は賃貸契約期間の間は別荘から離れていきます。契約期間が終了する、または途中で終わらせると賃借人は意識不明になり、非賃借人が入室した時のように玄関の戸口で目を覚まします。賃借人の身体が別荘から移動するところは観察されませんでした。

SCP-102-2は右側の別荘で、█号です。

一見したところSCP-102-2の効果はSCP-102-1と同じです。しかし、[データ削除済]後に[データ削除済]腐敗が促進されます。契約が中断されたのにもかかわらずSCP-102-2からすぐに退出しなかった賃借人は、契約終了30日後に"死亡と推定される行方不明者"になります。退出した賃借人は絶えず現れる[データ削除済]の心因性変調の治療のためにステロイド型エンハンサーが施されます。

賃借していない人には見えなくて、している人には見える、「ビーチハウス」。別にそんなに危なくないと思うけど、行方不明になるのはちょっと困る…

SCP-103

アイテム番号:SCP-103
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-103は40代半ばの平均的な男性の外観をしています。対象は身長190cm、体重100kgと記録されています。対象は19██年の████月██日に生まれました。対象の生きている親族は現時点では確認されていません。

対象は4月中旬のPM9:30頃とある小さな地方病院で検査を受けました。対象は当直医に自分が空腹感を催さず数週間何も食べていないと話しました。当初の検査では、SCP-103はその状態にも関わらず完全に健康だと思われました。医師に対し、SCP-103は食事を取る必要性を感じないという主張を変えませんでした。

SCP-103を収容し研究を続けた結果、SCP-103の胃の内部に接触したいかなる固体または液体も即座に消滅するように思われます。このような状況にも関わらず、SCP-103は完全に健康であるように思われます。現時点ではSCP-103がどのようにしてヒトの生存に必要な栄養分を摂取しているのか、また提供された食物は食事の後どこへ行くのか明らかではありません。SCP-103はいかなる排泄も行いません。SCP-103は(「通常」のヒトのように)喉の渇きを訴えますので、新鮮な湧き水の瓶12本を入れた標準的な冷蔵庫をSCP-103の部屋へ毎日AM6:30に届けなくてはなりません。SCP-103は財団職員に敵意を示していませんので、場合によっては職員と会話ならびにボードゲームを行うことがあります。

補遺103-bを参照。

上ない男の人です。この人が大流行すれば、飢餓もなくなる…?

SCP-104

アイテム番号:SCP-104
オブジェクトクラス:Euclid

説明: SCP-104は球体であり、円周35.5cm(14in)、重量2.3kg(5lbs)です。外側はガラス質であり大変滑らかで、球体を厚さ6mm(0.2in)の層で覆っています。この層の下は極めて錯綜したとても細い黒と白の線による模様となっています。この内側の『核』は繊細に彫り出された木製の球であり、線模様に微かなテクスチャを与えています。模様それ自体極めて複雑なもので、ロールシャッハ・テストのようなものを形成しているようで、見た者がみな異なった解釈を持つらしいことからそう思われます。動いたり内側からチクタク音が聞こえたりといったことが報告されていますが、今のところ確証は得られていません。

人間がSCP-104に『非刷り込み』状態のときに触れると、SCP-104はその対象に『刷り込み』をすることとなります。刷り込まれた対象がSCP-104から9m(30ft)より離れたところに5分より長い間移動すると、SCP-104は刷り込まれた対象より2m(7ft)以内に出現することでしょう。この転位は瞬間的なことであるらしく、消失と再出現の間はナノ秒単位以下で、距離や間の障害物にかかわりません。対象がSCP-104から9m(30ft)以内に居続けること1時間ごとに、SCP-104は対象の方へと1フィート移動し、これは対象に接触するまで続きます。刷り込まれた対象にSCP-104が接触したら、それ以上近くに動こうとはしないことでしょう。SCP-104は刷り込みをしていない対象にはこの振舞いを見せませんし、一度に1人の対象にしか刷り込みをしません。厚い布や金属は多くの場合刷り込みをブロックするようです。SCP-104とSCP-1680の複数の実体との実験では、この刷り込みは遺伝ベースではないことが示唆されており、遺伝的に同一の複数の被験者に対峙する場合でもSCP-104は振る舞いを変化させません。

また、SCP-104は破壊できないようで、再出現の後ではいつでも無欠無傷であるように見えます。砕いたり焼却したりした後でも、SCP-104は刷り込みをした対象が5分間を超えてその最小範囲の外にいた場合、無欠無傷で再出現します。SCP-104はほとんどの対象にパラノイアと怒りをもたらしますが、SCP-104が絶え間なく出現していて時折鬱陶しく思うことはあってもまったく影響を受けない者もいるため、これはこの球体の作用というわけではありません。

SCP-104の『非刷り込み』ができるのは、ただ対象が殺されるか仮死状態になるかした場合のみです。そうしたらSCP-104は触れられるまで非刷り込み状態に入ることでしょう。厚い手袋は刷り込みプロセスをブロックできるようですが、これは手袋が12mm(0.5in)より厚いときに限ります。SCP-104が回収されたのは、それをボウリングバッグに入れて運んでいた人物よりフリーマーケットにおいてです。その男は身元を明かすことなく、エージェント███████に25セントでSCP-104を売り、しきりに感謝の意を表すと走り去りました。

なんかよくわからないけど孤独な球体。

SCP-105

アイテム番号:SCP-105
オブジェクトクラス:safe

説明: SCP-105(かつてはアイリス・トンプソンとして知られる)はヨーロッパ系の女性です。記録によるとSCP-105は████で生まれ、確保された時点では██歳でした。彼女はブロンドの髪に青い目をしており、記録の時点での身長は1.54m、体重は50kgでした。彼女はいかなる物理的異常の傾向も見せず、あらゆる点において標準的かつ健康な人間であると観察されます。

SCP-105-Bは1982年製造のポラロイド One Step 600カメラです。SCP-105-Bはいかなる物理的異常の傾向も見せず、あらゆる点において標準的なポラロイドカメラであるように観察され、SCP-105以外の人間には通常の使用が可能です。

SCP-105がSCP-105-Bにより撮影された写真を所持している場合、写真は静止した画像から当該の場所のリアルタイムの映像へと変質します。加えてSCP-105は、写真が撮影された本来の地点から手の届く範囲において、写真を通して物質に接触すること、操作することが可能です。この操作を見た人物は、肉体から離れた女性の手(SCP-105の手と特定されている)が目に見えない穴からのびて、指示された動作を行ったと報告しています。SCP-105-Bと前述のカメラで撮影された写真は、他の人間が使用する場合には異常な特性を示しません。

SCP-105は、他のカメラにより撮影された写真でも、限定的ながら物質を操作することが可能ですが、SCP-105-Bによって撮影された写真のみを良好に制御することができます。今までのところ、SCP-105-Bで撮影した写真のみが、SCP-105の能力を大幅に上昇させることができます。

このカメラで撮った写真を、自由に制御できる…らしい…

出典

本家様

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