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日記 優しくない正義

8/21(月) 日記

少し前にとある映画の完成披露試写会があり、その一般受付の手伝いをした。

試写会が当たった人には当選ハガキを持参してもらい、受付担当が当選者名と身分証を確認し座席チケットと交換、という流れ。
イージーだわ〜と思いながら順調に捌いていたら、当選者名のシールが剥がされてぐちゃぐちゃになったハガキを持ったおじさんと(中学生くらいの)女の子が来た。

「お名前は?」と聞いても「いやちょっと名前は、、」としか答えないし、「基本的に譲渡NGなんですけど、ご家族やご友人から譲り受けたものですか?」と優し〜く確認しても「いや、、ネット?というかまあ、、分からないですね、、」みたいな曖昧な返答しかなく。

完ッ全に転売だナ〜〜と思いながら、一旦受付統括のスタッフに事情を説明、対応を仰ぐ。

受付統括を待つ間に同僚が「それ、転売っすよね?ダメっすよ」という旨を説明に行ったのだけど、娘さんと思わしき女の子はその間ずっと離れた場所で俯いていて、どうしようもなくやるせない気持ちになる。

おじさんと同僚の話し合いは決別、「上を出せ!」と憤慨しながら私たちの元に戻ってきた。
女の子は同じ場所でずっと俯いている。

正直、娘さんの気持ちを考えるといたたまれないし、「今回限りですよ」と念押しをしてこちらが折れることもできたと思う。席はまだ余っていたし。

なんだけど、「上を出せ!」という言葉が私の「許せないぜボタン」を打ち抜いてしまい、気づいたときには笑顔でNO!を突き付けていた。
後々、隣に来てくれていた受付統括に「めちゃくちゃ笑顔なのが怖かったっす、、」と引き気味に言われた。


結局、おじさんと女の子を断固拒否して一件落着。

どういう事情があれ譲渡、ましてや転売はNG。
当選者のみが入れるものなので受け入れることは出来ない、というのがルール。
私含めそこにいたスタッフ全員が正しい判断を、正しい行動をしたと思う。

けど、ふたりの背中を見送っていたらどうしようもなく悲しくなってしまい、珍しく引きずってしまった。

娘さんのためになんとか当選ハガキを見つけ出したのかなとか、何日も前から楽しみにしてたのかなとか、このあとふたりはどんな気持ちでどんな会話をするのかなとか、

優しくない正義は振りかざした方にもダメージを与えるのだなと思った。

支配人時代、基本的には自分の判断で対応することを許されていたから楽だった。
正しくない優しさ(甘さ)も、自己責任の形で手渡すことを許されている、というか。

そういう意味でも自分の城を築く(ある程度力を持つ)ことは大事なのかもな、と少しだけ思った。

その帰り道に出会ったDOG

あっという間に8月が過ぎていく、、

今月も日々いろんなところに行き色んな人と話しているはずなのにほとんど覚えていなくて、日記に書こうにもうまく文字にならない。

夏、まだ終わってほしくないな

いつかの、誰かの夏

大輪の花の爆発 いつまでも私あんたの夏でいたいよ #tanka

#ほんじつのBGM #ASIANKUNGFUGENERATION #腰越クライベイビー

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