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洞察力を磨く

タンゴを踊ることで、洞察力が磨かれる。

なぜなら、ミロンガで踊る際には瞬時の判断が必須なからです。相手の動き、音楽の流れ、前後のカップルとの距離、空間、そして自身のステップ。これら全てが互いに絡み合い、一つのダンスを創り出す。



1.踊りの時の洞察力

タンゴを踊るとき、パートナーがどのタイミングで動き出し、体重を移動し、足を着地して踊るのか。どの音に合わせてステップやアドルノ(飾り足)をするのか。どの瞬間に力が入りすぎてしまうのか。これら全てを瞬時に感じ取り、その原因を分析する。そのためには、心も体も静かな状態であることが重要です。自身が激しく動いていると、パートナーの微細な動きや変化に気付くことができません。この心と体の静かな状態はマインドフルネスとも言えるでしょう。



2.心も体も静かな状態とは マインドフルネスと洞察力

 たとえば、荒波の中に大きな石を投げ入れても、その波紋を見つけることは困難。しかし、静かな湖面に小石を投げれば、その波紋の一つ一つを明確に見ることができます。

このように、心と体が静かな状態にあるとき、パートナーの微細な動きやリズムの変化を敏感に感じ取ることができます。そして、それが混雑したミロンガでもスムーズに踊るための鍵となります。これがタンゴを通じて得られる洞察力です。



3.レッスンにおける洞察力

タンゴを教える際にも、洞察力は重要です。

各生徒がタンゴを学ぶ際の動き方や学び方、そして習得にかかる時間は異なります。そのため、それぞれの生徒がどのようにダンスし、タンゴを学ぶべきかを理解することが重要です。その理解を深め、個々の生徒がどのようにダンスし、タンゴを学ぶべきかを見つけるのが、洞察力の役割です。




4.ビジネスにおける洞察力

 ビジネスシーンではタンゴで得られる洞察力を活用できます。
会議や商談の際、相手の表情、声のトーン、言葉に表れない感情を読み解くことで、より深いコミュニケーションを築き、効果的な意思決定をすることが可能になります。しかし、この洞察力は一夜にして身につくものではありません。タンゴのように、微細な変化を感じ取り、瞬時に対応する能力は、長い時間と経験を経て磨かれます。しかし、一度身につければ、ダンスフロアだけでなく、ビジネスや日常生活のあらゆる場面で強力なツールとなります。




タンゴは単にダンスするだけでなく、自分自身とパートナーを深く理解し、その理解に基づいて踊るものです。そして、そのプロセスを通じて、我々は深遠な洞察力を得ることができます。

GYU

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