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疲弊する地方

「少子高齢化」「過疎化」
そんな言葉が叫ばれて久しいが、東京にいると実感がわかないもの。
東京の街は、いつも人でごった返しているから。

しかし、地方に行くと当たり前のように目にする過疎化の現実。
埼玉県北部の小川町というところに行ってきた。
秩父にも近く風光明媚なところ。
水がキレイで、ホタルの生息域でもある。

埼玉県も東京に近い南部は活気があるが、北部になるとなかなかに寂しいもの。
駅前に建ち並ぶ商店街には活気がない。
とくに個人商店の惨状は目に余り、多くのお店がシャッターを閉じている。

シャッター街現象が生まれた最大の原因は、2000年に大規模小売店舗法(大店法)が廃止されたことだとよく言われていますね。
たしかにそれまでは、個人商店が元気な時代だったようですね。
見方を変えれば、個人商店が保護されていた時代ともいえますが…

大型店・チェーン店の進出、さらに町全体の高齢化が進み後継者がいない、消費者のニーズの変化に対応できなかった、町全体が過疎化し買い手が減少した、などなどきっとさまざまな理由があるのでしょう。

20年くらい前にこの町を訪れたときは、昭和レトロな洋服店や雑貨店、時計店、宝石店などが軒を連ねていて、時間が止まったかのような不思議な町だった。
あのころが、個人商店の最後の灯だったのだろう。

昭和レトロな洋服を売っていたお店の店主も、「もう製造元が閉めちゃってね。新しい商品も入手できないから、今展示している商品を売り切ったら閉店かな」と言っていたのを思い出した。
宝石店の店主も「今は地元客の時計の修理で細々と食いつないでいる」と言っていた。

あの方たちは今どうしているのだろう。
個人の力ではどうしようもない、時代の大きなうねりの中に呑み込まれてしまったのでしょうか。
20年という月日は、町も人の運命も大きく変えてしまいました。

ちなみに小川町は和紙のふるさととして町おこしもやっています。

また、水がキレイなので酒造りも行われている。


どうか元気な町になってほしいものです。



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