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絵本×実体験の化学反応

こどもの誕生日や季節の行事のパーティスタイリングをする中で

頼りになるのが、絵本。

季節の行事にまつわる絵本はそれはそれは多く、行事の由来などを調べるのにもとても役に立つし、行事ひとつとってもいろんな視点からの物語があって、おもしろく(例えば節分でも鬼がガチの極悪人(鬼)として描かれたものもあれば、名作「おにたのぼうし」(ポプラ社刊)のように優しい鬼が出てくるものもある)

そして何より絵本の中に広がる様々なジャンルの素晴らしい絵に色や雰囲気など、スタイリングの想像を膨らませてもらえる格好の参考書なのです。

そしてパーティなど行事を行う時には、できるだけ絵本も一緒に楽しみ、 相乗的に楽しめるようにするのがこだわり。

和菓子の日を楽しむキッズイベントを行ったときは絵本の読み聞かせ活動をされている人生の大ベテランチームの方たちにお声がけをし、和菓子にまつわる絵本の読み聞かせや手遊び、おススメの絵本のディスプレイも一緒に行っていただきました。(ちなみに絵本の読み聞かせを公に行う場合は事前に各出版社に許可をいただく事が必要です)

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私は絵本が好きだけれど、いわゆる絵本にしつけや知育を求めてそれを最初の目的とはしたくないと思っていて、おやつや遊びと同じラインで「単純にただただ楽しい」ものであってほしいと思っています。

マツコの知らない世界に出演されていた絵本講師の内田早苗さんも「絵本に教育を求めるな!」と言っていた

(とはいえ親の下心で何か得てくれてたらいいなとは思ってしまうのですが…)

その「楽しむ」をさらに深いものにできるのが実体験で、いわゆる季節の行事のパーティだったり遊びなのだと思います。そんなことをさらに実感した出来事をひとつ。

実体験のあとの絵本体験

イースターという西洋の行事があります。

【イースター】十字架にかけられて亡くなったキリストが復活したことを祝って行われる、キリスト教にとってはクリスマスと同じくらい重要な行事。行われる季節が、生き物や植物の命が芽吹く春であることから、春を喜ぶ行事としての意味合いもあり、いのちの象徴であるウサギ(ウサギは多産なのです)や卵が行事において大切なモチーフとして扱われています。

日本でも最近はイースターの代表的なイメージカラーであるパステルカラーへの馴染みやすさや、シンボルモチーフがうさぎ・たまごといった親近感がわくものということもあり、ハロウィーンと同じように春の訪れを祝う季節行事として楽しむ方も増えています。

私は「幼少期はアメリカで育ち西洋の文化に触れ…」などという環境ではなくちびまる子ちゃんのような典型的な日本の家庭で育ったこともあり、クリスマスは一通り楽しむものの、ハロウィンやイースターはまったく知らないこどもでした。パーテイシーンをつくる活動をしていながらもそんな外国の行事に「日本人なのになんでやるんだろ」とどこか冷めた目を持っていたのも事実。(なじみのない行事をあまりにも商業的フックにしようとする前のめりな雰囲気にも疲れていたのかも)

しかしどこからかイースターを知ったこどもが(おそらく「たのしい幼稚園」(講談社刊)とかのエンタメ要素のあるこども雑誌からだと思われる)イースターをやりたいとざっくりした要望を出してきたため、こどもに言われちゃ腰を重くはしてられないということでいっちょやってみるかということに。(と同時に広島のアニヴァーサリープランナーであるchameさんとも意気投合し、イースターのキッズパーティをやりたいね、という話に◎)

(そもそも新しいことを正しく知って楽しむことをそんなに拒否する必要あるか?!と突然何かしらの呪縛から解けたのもあります。)

そんな時に頼りになったのがやっぱり絵本でした。

イースターを楽しむぞという日の前の晩に1冊絵本を読み

翌日は卵を茹でてイースターエッグづくりを楽しみ

エッグハント(卵探し)も大いに盛り上がって走り回って

クタクタになったその夜にまた別のイースターの絵本を読むと

こども達の食いつきの違いにびっくりでした。

実体験としてやったことが興味につながったのか、前のめりな姿勢でゴクゴクと牛乳を飲むように読み聞かせを楽しんでくれているのがわかりました。

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絵本と実体験が組み合わさるとより深く心に刻まれるのかなぁなんて実感した出来事です。

絵本は想像力やことばを無意識に与えてくれて、実体験はさらに五感を通して世界を経験できる。そんな実体験が季節のパーティや遊びだったらもっと楽しいだろうなと感じました。

もちろん実体験のできないような非現実的な世界へも連れて行ってくれるのが絵本。実体験を必ずしも伴わせる必要はないのですが、絵本×パーティ(アクティビティ)のおもしろさはもっと追求したいなと思います。

とはいえ、大人が一生懸命取り組んだところで

小さなころに経験した色んなこと、こどもは忘れてしまうかも。       (過度な期待はしないほうがいい気がする)

でも、具体的なキオクではなくても、心の奥底に楽しかった感覚としての記憶が少しでも残っていてくれたら親冥利、プランナー冥利に尽きるなぁと思うのです。

【メモ】

今回読んだイースターの絵本は2冊

「たのしいまきばのイースター」徳間書店刊                      ロイス・レンスキー 作・絵 / 佐藤淑子 訳

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「みならいうさぎのイースターエッグ」徳間書店刊                           エイドリアン・アダムズ作 三原泉 訳

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映像だと、ウォルト・ディズニー・カンパニーによって製作された約90年にもわたる歴史のある短編アニメーション映画作品シリーズ「シリ―シンフォニーシリーズ」の「楽しい復活祭」がおススメ。

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