見出し画像

「アホ毛」について語らせて欲しい。


頭頂部や分け目の 
ピンと立つ短い毛を気にしていらっしゃる方もきっと多いであろう、

世に言う「アホ毛」について

ちょっと長くなりますが
アツく語らせてもらいます。

生まれて間もなく、
生まれた場所のせいで、

「アホ」呼ばわりされる事が
どうも個人的には

理不尽で、
嫌すぎて、
可哀想過ぎて、

"なぜだっっ!!"  と

叫びたくなります。

世の中間違ってること多いけど、
代表事例の一つだと本気で思います。

アホ毛』という名前が、
私は大嫌いです。

ところで昭和を代表する
アニメキャラ「オバQ」を
ご存じでしょうか。

あの子の頭頂部の3本の毛は
チャームポイントであるはずなのに
昭和の時代に美容室では
『アホ毛』を語るとき

「ほら、オバQみたい」と
例に挙げ笑いものにしていた人がよくいました。


猫好きの私。

中身は猫だと噂の、

あんな可愛いオバQが、

あのオバQが…。

アホ呼ばわりだなんて!!

なんと!!まぁ((((;゚Д゚)))))))

世も末っっ!! っと

いつも心を痛めておりました。

以上、これは余談です。
長くなってごめんなさい。


ここからが本題。


アホ毛と呼ばれる
その子の正体と
その子達がされてること


頭頂部のピンピン立つ短い毛の正体は以下の通り

・生まれたての髪、
 つまり赤ちゃん。

生まれたての赤ちゃんに 
石油化合物の油や 
ハードスプレーを塗りたくり、
『潰れろ』と命令するのはいかがなものか。
(赤ちゃんですよ?)

毎日の終わりに、
正しくリセットする為
優しくきちんと
洗い流しているのだろうか?

毛は抜ける 無くなると大騒ぎ、 
分け目がついて嫌だというくせに。

・いじりすぎて
 傷んで切れてしまった毛→
いわゆる"人工的"な「切れ毛」

「アホ毛とはダメージによる切れ毛」
こんな風に某有名メーカーの
CMの右下に 
読めないくらいの小さな文字で
しかも一瞬で消える注釈表示
あることを皆様ご覧になったことはあるだろうか。

ダメージの原因となるものはパーマ、カラー、アイロン、紫外線 
これら代表的なもの以外では

毎日のケアや触る行為も
ダメージの原因になる事はものすごく多い。

気にする人ほど 
髪表面や毛先を触る回数が多く 
無意識に 指で絡めていたり引っ張っていたりする。

髪ってやつは 
思ってるより強いけど
思ってるより脆いもの。

ダメージとは
カラーパーマ以外にも
生活、行動によるものも多いのです。

優しく正しく髪を触れていますか?


・毛穴つまりや老化毛穴→毛の出口が萎んだためうねって生えてきた毛

オイルやワックス、専用品などでアホ毛撲滅を狙っている方へ再度伺います。
「それ、きちんと落とせているのでしょうか?」

毛穴(髪の出口)が詰まることや、
"頭皮痩せ"でも毛穴は曲がり、
曲がりながら 生えてくるのです。

「アホ毛撲滅製品」はあなたにとって安全でしょうか?


※当然 加齢や過度なダイエット、
ご病気等で 細胞自体が弱った場合
毛髪の発育の変化が起こりにうねったりもします。  

※昨今 頭皮や髪の老化年齢が早まっているように感じます。年齢性別関係なく。

生きてるだけで、体は変化します。

習慣によりそれは蓄積されます。

簡単に書いてみました。
どうでしょう?

オバQは一旦置いといて、

無意識に行うことや
知らないからって 

赤ちゃん毛、
またはいじり倒されて命半ばで
切れてしまった毛達を 
あなたは"アホ"と呼びますか?

もっと言うと 
そういうこと置いといて

アホ毛に塗る専用品の
“石油系"バームとか、
スプレーとか勧める美容師さんにも
なんか疑問を感じます。

ちゃんと洗い方とか教えて差し上げてるならいいのですが・・・)


見えている髪の寿命

目視できるその髪は
長めに見積もっても寿命6年前後。
健康な状態なら、という条件で。
(男性ならも少し短い)

だから美容師である私は全力で、

"生まれたての赤ちゃん毛"は

保護し、その生命力を信じ 

かつ 

逞しく 次世代の赤ちゃん達も
全員すくすくと育て上げる
事を

信条」としております。

先に生まれた諸先輩方
(今あるその髪の毛達のこと)も

本来の目的は、
あなたの頭蓋骨の中身を守るため
一生懸命そこにいます。

髪の毛とは、
世代交代を繰り返し、

昼夜、年間通して年中無休であなたを守る為に生えてます。

無意識の摩擦も、
耐久性はある程度あるが無理な薬品処理や、
なんなら乾かしてもらえないことも、
実は髪にとっては結構辛いことで

それでも貴方を守るためにそこに命の限り、いるのです。


弱いものは守らねばなりません。

毛の持ち主、あなたと力を合わせて
ご自身を守りましょう。

ご自分の可能性を信じて。


アホは「毛」なのか?


誰がいつからアホと命名したのか、知りたい。

さぁそろそろ言って良いでしょうか?

「アホは誰か?」って話です
 ψ(`∇´)ψ

・たまたま頭頂部エリアを担当すべく生まれた赤ちゃん毛。

・順調に成長していたのに人為的な
行為(アホ毛め!と潰しまくって触る、手やアイロンなどで引っ張る 等)により命を絶たれてしまった
(寿命前に抜け落ちた毛)毛達

・罪の意識なく石油系ワックスや
油を根本から撫でつけて安心しきってその後、まっさらな状態に(洗い) 落とし切れていないことで出口(毛穴)が塞がれ、生まれた時から曲がりうねって、脆いがゆえにやむなく切れてしまった 短い毛達。

それをむげに
「アホ」と名付けられ、
忌み嫌われる運命を背負った
一番大事とも言えるトップの毛、

ご自身の ”毛の気持ち”  を

想像して欲しいのです。

"一生懸命に生きている細胞たち"の
ネーミングとしてはいかがなものか。

しかも 

自分自身に対し言ってるも同然なのに(笑)

そんなの 髪が、 
かわいそう(;´Д`) !!!

(だって"自分の髪が好き"って言って欲しいんだもの!!)

さてでは、

一番の問題点は、何か


それは、全てに共通すると思いますが

「正しく理解せず思い込みや慣習で間違った方向へ向かうこと。」
ではないでしょうか。

髪に関してのトラブルは
軌道修正に時間も、お金も、 
そして労力もかかります。

無駄使い、
させたくないんですよねえ私。

毛の命も、お金も、時間も。

多くの人が 昨今
「タイパ」「コスパ」「エネパ」
重視傾向にあるのにどうして髪のことは無駄なことしたがるのかなって思います。


本来の機能的"パフォーマンス"の意味を重視しないのは何故だ???


切れ毛をなくす為に
日常的に注意すべき点

さわれば触るほど 髪の毛って

摩擦を受け、

根本は潰れ、

短い毛は立ち、

髪が切れる、

潰れる原因となります。


無駄に髪を触るその癖、
美しく健康な髪になりたいなら、
今すぐやめましょう。

しかも潰れるってことは根本が目立つので、カラーの生え際、つまり
白髪とかもめちゃくちゃ目立つってことです。

髪は繊細です。

みなさんが思っている以上の3倍、
いやもっと。
(薬品処理がちゃんとできていれば、
日常ダメージの方がリスクな事も実際多いです)
(要はカラーやパーマだけが悪では無いって事)

だから、アホとか言わないで
可愛がって付き合ってもらいたいのです。

髪に「負担」となるもの、
安価な石油系スタイリング剤は勿論、糊であるスプレー、
酸化を避けることのできない全ての油など

何かを髪につけたなら、

よぉくお湯で濡らして流してから
モコモコの泡で包む様に
シャンプーして 

よぉく流して、量をケチらず 
トリートメントやら
つけてください。

優しく丁寧に乾かすまでがセットです。 
ゴシゴシは絶対、いつなんどきも、
ダメ、絶対。

(用法、用量はそれぞれの持ち物により、加減してくださいませ)

最後に


今頭にいるその髪。

そこからいなくなったら、
超絶困るでしょう???

可愛がって欲しいなと思います。

愛情、注いで損はないですよ。

近年 男性だけでなく
女性の薄毛問題は加速傾向にあります。 

頭頂部に髪がないと 

なかなか、アレですから(・∀・)


世の中から
 「アホ毛」って言葉がなくなるといいなって思ってる美容師の独り言でした。

その場しのぎのつき通さねばならぬ 

"ウソ"よりも、

嘘偽りなき 

"本物" を作ることを目的とした
サロン経営者のつぶやき。

最後までご覧いただき 
ありがとうございます!!!

皆様が一生 フサフサの地毛でお過ごしいただけますように。

無くなったら嫌だもの


アホは誰なん?


#創作大賞2024
#エッセイ部門

この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?