当日PPT_1107ローカルクレイジージャーニー

【イベントレポート】ローカルクレイジージャーニーVol.1

2018年11月7日(水)夜
「地域」に関心のある学生と社会人が一堂に会する、新たなイベントが始まりました。

 

題して・・・「ローカルクレイジージャーニー」


「地域」で活動を起こそうとしている学生=ローカルクレイジージャーニーが、その思いや、やりたいプロジェクトのアイデアを発表。

それを受けて、参加者全員でプロジェクトのブラッシュアップに向けたディスカッションを行なう、というイベントです。

様々な形で「地域」に関わる仕事をされている社会人の方々にお集まりいただきましたので、ディスカッションは白熱し、それでいてどこかアットホームな会になりました。

今回参加してくれた、NPOのろしメンバーとしても関わっている吉田君が素敵なレポートを書いてくれましたので、それをもとにイベントの振り返りをしたいと思います。

吉田くん、ありがとうございます!!

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イベント概要

【料金】
・参加無料(1ドリンク、軽食付き)
・ドリンク 2杯目~500円
・退場料(満足度で言い値の金額を支払い)

【目的】


【タイムライン】

【会場】

blockオーナーの鈴木さん、ありがとうございました!


【オーガナイザー】
峯川 大
  NPO法人共存の森ネットワーク理事
  NPOのろし代表 

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イベント内容

1)学生2名からプロジェクトの発表


◆宮﨑紫織さん(筑波大学1年)

高校生の時に、鹿児島県の沖永良部島に住む漁師へ取材したことをきっかけに、沖永良部へのツアーを企画!

↑宮﨑さんが取材した、漁師の山田さん


宮﨑さんはこう語ります。

海がきれい、鍾乳洞もある。まずは知ってもらい、島を好きになってもらうことが重要だと思っています 



 宮﨑さんのプレゼン概要

*プロジェクトを起こそうとしたきっかけ

聞き書き甲子園 で漁師を取材。網を自身で修繕する技術を持っているものの、この技術を後継する人がいない事に気づきました。・・・これはなんとかしなきゃ!と思ったからです

↑網を修繕している山田さん


*これまでに行なった活動

名人から頂いた網の端材と、沖永良部の砂を使ったガラスドームを製作・販売した。ストラップやインテリア用など複数種類を作製。例えば、ストラップをつけてくれた人が「これはね…」と説明し、島や漁師さんのことを広めてもらいたい…という狙い。

↑実際に作製したガラスドームのストラップ。中に見えるオレンジ色のロープ状のモノが、網の端材。

この活動は、全国の高校生と共に実施した「高校生プロジェクト」の一環で行いました


*想定しているプロジェクト内容

一番の目的は網の修繕技術の伝承。網の修繕をやりたいという気持ちを生み、技術を伝承していきたい。ツアーでは漁についての説明と網の修繕技術を見てもらう。実際に修繕してみる。自分が修繕した網で漁をしてみる。網の切れ端でガラスドームを作り、持って帰ってもらい、広めてもらう。さらに、山田さんは料理屋を経営されているので、漁でとれた魚を食べてもらいたい。

 ↑山田さんを取材した際に、お店の前で記念撮影



◆井上千佳さん(東京農業大学2年)

高校生の時に、岩手県宮古市の魯櫂(ろかい)大工の名人に取材をした井上さん。

名人の作った「オール」は、某有名テーマパークでも使用されているとか・・・


それだけ貴重で高品質なものをつくっている名人。
そんな名人の姿だけではなく、名人の暮らす宮古という土地にも関心を持った井上さん。


そんな井上さんは、名人の作ったオールを使って、岩手を巡るツアーを計画中

岩手県には素晴らしい観光資源が豊富にある。名人が作ったオールで岩手の川や海を巡り、岩手の自然を感じてもらう。また、名人の作業場も見学してもらう。伝統技術に興味を持っている人に参加してもらうことで、参加後に伝統技術を広めたいと思っている。


一方で、壮大な計画ゆえに、こんな悩みも・・・

船を使って回りたいが、そもそも船が手に入らない…。(オールはあるのに…)

 

 

2)ディスカッション

今回のイベントには、仕事等を通じて様々な形で「地域」に関わっている社会人の方々約10人ほどに集まって頂きました。

ディスカッションタイムでは、大学生2名のプレゼンを受けて、参加者からのアドバイスや、大学生からのお悩み相談など、様々な意見が飛び交いました。

その一部をご紹介いたします。

外国人観光客に喜ばれるのでは?経験上、このままの企画だと日本人の集客は難しいかもしれない。

今はエシカル消費がホットワード。食の世界では「ストーリーを食べる」というのが反響を出すポイントで、「何を食べるか」ではなく「何故食べるか」が重要視されている。自分で網を修繕してそれで漁をしてそれを食べるというのは、今のグルメたちのニーズを刺激できる。

B&B(ベッドアンドブレックファースト)ではなくB&C(ベッドアンドクラフト)に注目が集まっている。欧米の人がすごく来るが、宿泊の滞在日数は一週間から二ヶ月と、日本人よりも長い傾向がある。アクセスに時間や料金の問題があったとしても、長期滞在者には大きな問題がないのでは。

ラジオ番組を作るときも、ストーリーをつくることを意識する。コンテンツが面白くないと反響も出ないしスポンサーも離れていく。名人たちは芸人ではないから面白おかしくできない。その手助けをしてあげるべきであるが、知的好奇心をくすぐる企画にできそう。歴史的背景を語ることでコンテンツとして面白くなる。その技術がどこから来たのか、なぜ地域に根付いているかをアピールすべき。

協力者が主体的に関われるような巻き込み方で、協力リピーターが増える。石巻の事例:地域の人が「どうすれば良いか」と協力者に訴えたところ、積極的に協力してくれた方々が非常に多かった。

ツアー販売に法律や料金のハードルがあるなら、体験プランを販売してみてはどうか。アクセス・宿泊は旅行者に任せ、体験プランのみを名人と計画しておけばよい。個人でも利用できる媒体が多々あるので、プランさへ練ればすぐにでもプロジェクトを始められる。東京から行きにくいならターゲットをそのエリア均衡の人たちにすれば料金の問題は解決できる。クラファンなど、自分で資金を集める方法は手間がかかって逆に現実的じゃない。ただ協賛社を見つけることも容易ではない。協力してくれる企業・団体、どんなところに協力依頼すればよいか?

地域にプロデューサーが潜んでいる、核となる人がいる。ツアーに強い人、インバウンドに強い人、それぞれ得意分野が違っている。困ったら協力を仰げばよい。人づてにお願いしていく。名人とコネクションをもっていること自体がリソース、それを「たびすけ」(着地型を目指す旅行代理店)のような旅行会社にもっていく手もひとつ。

メディアの活用は重要。ラジオはスポンサーにお金を出してもらうことで事業を立てている。ただ、社会的意義をもって取材をし、放送しなければならない。NHKアーカイブ:地域の事例を紹介。「こんなことしています」という応募ができる。しかし業界的に広告宣伝費がなくなってくるので、効果の見えないPRにはお金を出せなくなってしまったというネガティブな面もある。ただ、メディアではない発信方法も存在する。カメラガールズ:カメラ好きの女子が集まりひたすら撮影、情報発信。火力発電所で撮影会が行われたことも。

県人会に協力を仰ぐのも良いのではないか?


3)閉会、そしてアンケート

こうしてイベントは無事に終了!
終了後のアンケートでは、大変ありがたい感想を多数いただきました!

めちゃくちゃ楽しかったです!若い2人の熱意に元気をもらえました!
アットホームな雰囲気でこじんまり出来たのがよかったです!
場所の雰囲気とも良く、時間も丁度良かったのかなと感じました。


中には、次回に向けて愛あるコメントも・・・!

大学生の想いを、大人がどう形にするか、議論する場があってもよかったと思います。
ファシリテーターがいるともっとスムーズにいくのかな、と思いました。

ご来場してくださった皆さん、改めて本当にありがとうございました!!



さて・・・

大変有意義な時間を過ごし、多くのフィードバックを受けた大学生の二人ですが・・・これからが本番です。
プロジェクトの実現に向けて、それぞれ動き出していきます!

また、この「ローカルクレイジージャーニー」は、今後も続けていきたいと考えております!
今回発表した彼女たちの進捗報告や、新たな「ローカルクレイジージャーニー」によるプレゼンの場にもしていきます。

↑「聞き書き甲子園」の後輩である高校3年生の鈴木さんも、この日は来てくれました!次回は高校生のプレゼンもあり・・!?


引き続き応援の程、よろしくお願いいたします!


4)おまけ

お開きになった後も、興奮冷めやらぬ中!?延長戦へ…
ジェンガで盛り上がっていました


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2019/2/3追記:

第2回「ローカルクレイジージャーニー」の開催が決定!

2019年2月21日(木)19時半~
@greenz オフィス(渋谷区)


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