FOUNDATION ONE2

7月に行った手術の後
前回同様、仕事柄言語に関わる部分の腫瘍は
切除できなかった

退院翌月から、腫瘍の広がりを抑えるため
テモゾロミドの服薬が始まった

28日周期で、5日間服薬して23日休む
これを2年間続ける

このテモゾロミドは副作用がきつく
かなりしんどそう。。。
特に後半は、吐き気、頭痛で
食欲も落ちてしまう

副作用がきつくても
効果があるなら頑張るしかない

しかし、万が一この薬が
効かなくなったら?
服薬を始めて半年
いつものMRI定期検査
少し気になる影


万が一テモゾロミドが効かなくなった時のために
FOUNDATION ONE 検査を
してもらうことになった。

7月に採った腫瘍の一部を
アメリカに送って遺伝子検査により


記録用
検査で異常が確認された遺伝子

  1. CIC …機能せず
    他の遺伝子に指示を出す遺伝子
    CICはSIN3ヒストン脱アセチル化複合体と相互作用しヒストン脱アセチル化を介して転写を抑制する。CICは受容体チロシンキナーゼおよびMAPKのシグナルにより負に制御されているため、それら上流シグナルが活性化状態にある時はCICの活性は抑制され、CICの制御下の遺伝子は転写を行うことができる。CICの欠失や機能喪失型変異は、CICの上流シグナルの活性化状態と同様の下流分子に対する転写抑制作用が起きない状態を誘導する。CICの制御下にあり転写抑制を受けている遺伝子には、ETS転写因子であるETV1、ETV4、ETV5に加えてID1、CCND1、SHC3などが報告されている。乏突起膠腫においてCICの変異は高い頻度で認められる。

  2. FANCA…機能せず
    FANCAはDNAクロスリンク修復に関与する、FAコア複合体の構成分子である。DNA鎖間クロスリンクは、DNA二本鎖切断と同様にその影響は大きくDNA複製の停止を引き起こす。DNA鎖間クロスリンクによる複製の停止は、FAコア複合体(FANCA, B, C, E, F, G, L, MおよびFAAP, FAAP24, FAAP100から構成される)に認識され、そこにDNAエンドヌクレアーゼが動員されることでクロスリンクの前後にニックが入る。そして、その部位が最終的に相同組み換え修復により修復され一連の反応が完了する。FANCAの生殖細胞変異は、遺伝性骨髄不全症候群であるファンコニ貧血の患者において見られる。

  3. TERT…活発化 
    老化を進める作用がある
    テロメラーゼサブユニットの逆転写酵素であり、
    テロメアの長さとゲノムの安定性の維持に働く。
    正常な体細胞では発現は極めて低い、もしくは発現していない。
    一方で、様々ながん種においてTERTの発現の亢進が起きており、
    この変化ががん細胞の不死化に関与していると考えられている。

  4. IDH1…活発化
    イソクエン酸デヒドロゲナーゼ1という酵素の略称
    IDH1 は細胞内での基本的な代謝経路の一つとなっている酵素
    イソクエン酸からαケ トグルタル酸を作る反応を司っており、
    細胞の生存に重要な代謝物質を作ってる
    近年、がんの研究が進歩し、ある特定の悪性腫瘍の中には
    IDH1 の遺 伝子に異常が生じているものがいることが
    明らかになった。
    異常な IDH1 はαケトグルタル酸ではなく、
    本来正常細胞には存在しない 2 ハイドロキシグルタル酸と呼ばれる
    異常代謝物質を作り出すようになり、この物質が発がん物質として
    正常細胞を悪性腫瘍に変えてしまう可能性があることが分かった。

専門用語が多く、難しい話だったけど
先生が丁寧にわかりやすく説明してくれた。

結論は、今はこの異常な働きの遺伝子に
効果的な薬は日本にはないということ。

ただ、アメリカでは治験が始まっていて
いずれ日本でも承認される可能性がある

今と所、テモゾロミドで症状の進行は
抑えられているので継続して様子をみることに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?