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「土地への愛着」に、私たちはどこまで向き合うことができるのか。

ここ数日、立憲民主党・米山隆一衆院議員のXアカウントを注視している。

きっかけは、この投稿だ。

元日に起こった能登半島地震。多くの被害をもたらしているが、今回の震災の特徴は道路などの交通インフラが壊滅的な被害に遭っており、特に半島の先端部分にあたる珠洲市や能登町、輪島市などへの支援が滞ってしまっているという点にある。

こうした状況を受け、米山氏は「復興よりも移住を選択すべきだ」と主張したのだ。これからも震災は起こる。そのとき、また支援が行き届かない地域に「街を興す」ことが本当に正しいのか。交通だけでなく、電気や水道などのインフラがきちんと整備された、もしくは被害に遭っても復旧させやすい地域に暮らすほうがいいのではないか、と提案しているのだ。

この投稿について、私はこのように感じている。

結論をどうするかはさておき、こうしたことを国民的に議論することは極めて重要であるはずだ。そうした議論を避けてきたからこそ、例えば少子高齢化など、この国の浮沈を左右するような問題が後回しにされてきたのではないだろうか、と。

だからこそ、批判を覚悟でこうした問題提起をした米山氏の姿勢を私は好意的に捉えたし、政治家として信頼できる態度だと感じた。

ところが、この私の投稿が思いのほか反響を呼んだ。もちろん、「たしかに必要な議論だ」という肯定的な反応も多く寄せられたが、思っていた以上にネガティブな反応も多く寄せられたのだ。

それは、私が「障害者の人権」にこだわって活動してきたからこその反論でもあった。

わかりやすく言い換えれば、「『障害者の人権を』と言ってきたお前が、なぜ『過疎地を切り捨てろ』という主張に与するのだ」というわけだ。

こうした反論について、私なりの考えを述べてみようと思う。

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