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尾身会長と共演して気づかされた、この国に決定的に欠けているピース。

今週17日(火)、『AbemaPrime』に「基本的対処方針分科会」の尾身茂会長が出演した。22時半から1時間以上にわたる出演で、レギュラーコメンテーターやゲスト出演してくれた20代の若者たちの質問に答えてくださった。

尾身会長には、もちろん様々な評価がある。「よくやっている」という声もあれば、「あれもダメ、これもダメしか言わない」と不満を抱く人もいる。もちろん、尾身会長にぶつけられている批判の中には政府にぶつけるべきものも多く含まれており、気の毒な一面はある。

しかし、ここまで政府が行ってきた感染防止対策に不満を抱く人が少なくないなか、番組に出演してゲストと議論することは、尾身会長にとってみればリスクにもなりかねない。それでも、あえて出演に踏みきったのは「若者にメッセージを届けたかったから」だという。裏を返せば、そこまで切羽詰まった状況にあるということでもあるのだろう。

ある意味、ギャンブル的な要素も含んでいただろう番組出演は、尾身会長の完勝に終わったと言っていい。メモを取りながら発言者の言葉に注意深く耳を傾け、一つひとつ丁寧に言葉を選びながら話すその姿勢からは誠実な人柄が伝わってきて、その場にいる面々はすっかり“尾身ファン”となっていた。

たとえば、辛口コメンテーターで知られるジャーナリストの佐々木俊尚氏は、番組終了直後にこんなツイートをしている。

また、若者代表としてゲスト出演した後藤寛勝氏も、やはり番組終了直後にこうしたツイートをしている。

もちろん私もその一人で、長らく特定分野の第一線で活躍してきたにもかかわらず謙虚な姿勢を崩さない尾身会長の姿に、私自身もこうした年齢の重ね方をしなければと身の引き締まる思いがした。

そうして番組が進んでいくなかで、私はこの一年ほど感じていたある思いが確信へと変わった。それは、この国に決定的に欠けているピースの存在だ。

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