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原発処理水の海洋放出と「問い方のマジック」。

長年にわたって議論されてきた原発処理水が、ついに海洋放出されることに決まりました。トリチウムの濃度を国の基準の40分の1まで薄め、2年後をめどに福島第一原発の敷地から放出する準備を進めていくとのこと。

もちろん、この決定に不安を抱く方もいらっしゃるとは思いますが、今回定めたトリチウムの濃度は、世界保健機関(WHO)が示す飲料水の基準のおよそ7分の1とのことで、科学的には安全であると言えるでしょう。

しかし、この方針が決定した後もやはり風評被害への懸念から、漁業関係者などからは根強い反対の声が上がっています。もちろん、彼らの心情などを考えれば、一貫して反対の態度を取り続けることは理解できますし、政府は風評被害を最小限に抑えること、また風評被害によって売上が減じた場合には補償をすることなど、全力を尽くす必要があるでしょう。

原発処理水を、私たちはどう扱うべきなのか。こうした問題を考えるとき、私はつねに「問い方のマジック」に引っかからないように留意しています。

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