「悔しい」けれど、「悔い」はない。
正直、自分でもどんな感情を抱くことになるのか想像ができていませんでした。それだけに、こんなにも清々しい、そして晴れやかな気持ちでいられるとも思っていませんでした。
たった1人で始めた戦いです。それが、フタを開けてみれば1600名を超えるボランティアスタッフが集まってくれました。現場に帯同して、演説会の準備をしたり、ビラを配ってくれるスタッフ。渋谷センター街に構えた選挙事務所で、来訪客の対応をしてくれるスタッフ。公式サイトやSNSなど、クリエイティブを担当してくれるスタッフ。そして何より大切な政策をともに考えてくれるスタッフ。
これら、すべてがボランティアによって成り立っていたんです。それぞれの得意分野を持ち寄って、みんなで当選という共通のゴールに向かって突き進んでいく。なのに、ほとんどのメンバーが“選挙素人”。そんなチーム編成で「国政政党」という巨大な船に立ち向かっていく——こんな奇跡みたいな物語、ほかにないと思うんですよね。
だから、悔いがない。
もちろん政党のように大規模かつダイナミックな活動はできませんでした。正直、公示日までは「そこそこ、いい勝負ができるかな」と思っていたし、情勢調査でもかなりいい数字が出ていたのですが、いざ選挙戦が始まって、各政党がブーストをかけてきたら太刀打ちできませんでした。政党相手に、文字通り「手も足も出ませんでした」。
だけど、やれるだけのことはやった。やり残したことはなかった。そう胸を張れる戦いができたんです。もちろん、負けは負け。議席を得ることができなかった。これは悔しい結果ではあるし、真摯に受け止めなければならない事実なのですが、「悔い」と「悔しさ」って別物だな、と。
悔しいです。本当に悔しいです。私に想いを託してくださった方々の声を国会に届けられなかった。これは本当に悔しいし、申し訳なく思うし、心から反省しなければならないと思っています。
でも、悔いはないんです。やれることは、すべてやったから。やり残したと思うようなことが、ひとつもないから。そんな戦いができたのは、ひとえに全国から集まってきてくださったボランティアスタッフのみなさんのおかげです。
ボランティア登録はせずとも、SNS上でで応援のメッセージを送ってくださった方々も多くいらっしゃいました。こうしたみなさんに支えられて、私にとって初めてとなる選挙戦は幕を閉じました。あらためて、ありがとうございました。
これが最初で最後の挑戦になるのか、それとも長い道のりのスタートとなるのか。正直、自分でもまだわかっていません。しばらく休んで英気を養い、この先のことをじっくり考えていきたいと思います。
1600人を超えるボランティアスタッフのみなさん、そして何より、乙武洋匡に一票を投じてくださった32万2904人のみなさん、本当にありがとうございました。
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