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「石炭廃止」を訴える若者たちのニュースに思うこと。

スコットランド南西部のグラスゴーで、COP26(国連気候変動枠組み条約締約国会議)が開催されている。国際的に「気候変動」が注目されていることもあり、関連ニュースがメディアで取り上げられることも多い。

こちらも、そうした関連ニュースのひとつと言っていいだろう。先週末、JR新宿駅前で、若者たちがCOP26開催に合わせ、気候変動に大きな影響を与えている石炭火力の早期廃止を訴えてスピーチを行ったというニュースだ。


まずは最初に伝えたい。彼らの主張する内容に賛同するかは別として、若いうちから(ニュース動画では高校2年生がインタビューに応じている!)社会課題に関心を持ち、こうして行動にまで移しているというその態度は非常に立派なものだと思うし、自分の若かりし頃(特に高校時代なんて……)を振り返れば、なおさら感嘆させられる。

そんな彼らのニュースを目にして、私はある似たような場面を思い出した。それは、いまから10年前。東日本大震災が起こってから数ヶ月後のことだ。津波の影響から福島第一原子力発電所で大きな事故が起こり、導入当時には「夢のエネルギー」などともてはやされた原子力も、一気に駆逐されるべき存在へとイメージを変えた。

まもなく、「反原発」「脱原発」を掲げたデモがあちこちで起こるようになった。ネット上での言論も活発になった。今回の「脱石炭」のメッセージを掲げて新宿駅前でスピーチする若者たちの姿は、どこか当時の光景と重なるものがある。

そして、私は10年前とまったく同じことを思うのだ。

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