My English Coversation

英会話というものがあまり得意ではない。というよりははっきり言って相当に不得意である。わたしは外国の会社で働いるし(ああ、実に九年も在籍しているのだ)、たまに通訳や翻訳も請け負ったりするから、会話の方もさぞや堪能なんだろうと周囲に思われがちだけど、そんなことはなくて、恥ずかしながらまったく苦手である。上司(スイス人)に英語でプレゼンテーションしなくてはいけないような時は、朝からなんとなく気が重くて仕方ない。
でもよく考えてみれば、これはわたしとしては決して不自然な話ではない。だって私は日本語の会話からして圧倒的に不得意なのだ。家族や友人ならともかく、ビジネスで人前に出ると緊張してただでさえ鈍い頭も回らず言葉がうまく出てこなくなってしまう。その結果ロクでもないことを口走ってしまうし、荒唐無稽な間違いもする。そんな日本語も上手に出来ない人間が、ペラペラと流暢に喋れるわけがない。そうでしょう?
私が大変に困るのは、私が翻訳をしていることを知っている外国人と会ったときである。だいたい相手は翻訳してるくらいだから英語がペラペラだと思い込んでいる。昔とあるファンダムのラジオ番組でインタビューを受けたのだが、インタビューなんて台本通りにはいかないもので… あの時は本当に辛かった。死ぬかと思った。その時自分が一体何を話したのかまったく覚えていない。私も会話力を身につけなくちゃな、と真剣に思ったのはその頃である。

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