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バズるための写真検証:take1


前回立てた戦略に基づいて撮影をしてみた。

写真その1

写真その1

主題の明確化(A)、主題以外の徹底した排除(B)、補色を使った強調(C) をテーマに撮影した。(A)〜(C)を忠実に守った1枚が見事に撮れたと言える。キレイに解像もしている。

だがこの写真はどこか無感情で、無味無臭な(つまらない)印象を与える。写真本来が持っている「ここが美しいと思った」というメッセージが皆無だ。

改めて見直してみると、放射状に広がる赤が、どこかワイングラスのように見えなくもない。補色の効果で映えた赤はやはり魅力的だ。

そう考えて見ると、画面左下の緑の葉っぱが視線を外に逃がしており、邪魔な存在に見えてきた。これを消し去ってみるとどうだろう。

写真その1(改)

編集の雑さが気になるが、ビジュアルウェイトが圧倒的に落ち着いたように感じる。緑色の葉っぱがフレーム外に伸びていくことが、ここまで写真の印象に影響を与えていることに驚きを禁じえない。

特に主題以外の要素が少ない場合、茎や葉がフレーム外に向かうのは、悪い視線誘導が発生していないか改めて注意が必要である。

次に、写真の物語性について。別の写真撮比較しながら検証する。

写真その2

写真その2

これも「写真その1」と同様、主題の明確化(A)、主題以外の徹底した排除(B)、補色を使った強調(C) をテーマに撮影した。これまた、(A)〜(C)を忠実に守った1枚が見事に撮れたと言える。解像もしている。

さらに「写真その1」と比較して、一定のストーリー性を差し挟む余地を感じる。これはなぜだ?

玉ボケの効果もあるだろうが、わかりやすい違いとして「主題の占める面積の大きさ」が挙げられるのではないか。
「写真その2」の花の大きさは縦方向で約20%程度であるのに対し、
「写真その1」の花の大きさは縦方向でも横方向でも約50%程度を占めている。

個人的には、縦構図であれば約20〜25%程度、縦の全長の1/4程度に主題の花のサイズを抑えた場合に、物語性が出てくるのではないかと思えた。

神のお写真を参考に検証する。

神の写真その1

まさに縦方向に約25%の大きさであるが、見事に物語性を感じさせる。

神の写真その2

私の写真(その1)と比較すると色々な意味で異なっていて、神の写真は美しいが、一方で物語性は感じられない。このお写真の縦方向に占める花の面積の割合は、50%を超えている。

花びらの質感、色合いといった美しさそのものに意識がフォーカスされ、それ以外の発想が浮かばない印象がある。

写真に一定程度の物語性を付与するには、主題のサイズを大きくしすぎ無い方が良いと思われる。(縦構図であれば約20〜25%程度の大きさ)

Tips

今更気づいたが、花の写真を撮る神々は、縦構図しかなかった。。。

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