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死別4年目

死別の苦しみ、悲しみに終わりはない。
その人が大切だった分だけ思い出すし、辛いし、悔しい。
前向いて!とか立ち直った?とかそんな言葉が苦しかった。
何を持って立ち直れるというのか分からなかった。
人と関わりたくなかった。
自分が生きてることが嫌だった。
生きがいの大好きなライブも楽しめなかった。

3年経った今、大丈夫なことが増えて、好きなことも楽しいこともいっぱいある。
やりたいことも会いたい人もたくさんいて、人生まだまだこれからじゃん!と思う。
でも、あの時の苦しみを忘れてしまったら、あの時の後悔を繰り返すことになる。
自分の苦しみを誰かに抱えてほしくない。
だから、今年は自分と誰かのために残すことにした。

辛いひと、苦しいひと、悩んでいるひと、泣けないひと、わたしへ。

2021年3月9日。20歳
大切な人が亡くなった。何の前触れもなく。まだ10代だった。
昨日まで話していたのに次に会った時には名前を呼んでも起きてくれなくて、冷たかった。
今思い出しても、あの時以上の後悔・悔しさ・悲しみなんて無い。人生で1番つらかった。今なら泣かずにかけると思ったのに泣きながら書いている。
元々涙脆かったのに、あれからもっと涙もろくなって弱くなったなと思う。
それでも、ちょっとやそっとのことじゃくたばらない。
3年経って、今では弱くて強い人になれた。

この先楽しいことなんてない、誰かに頼らず一人で生きていく、大切にしたい人なんてできない、そう思ってた。
でも、このまま終わりにしたくなくて、誰かに助けてほしくて、1年間休学して色んな経験と人に出会った。


休学中
ワーキングホリデーでこれからの人生について悩んでいる子とたくさん考えたり、同じように大切な人を亡くした経験がある人と仲良くなったり、ヒッチハイクで住職さんに乗せてもらい 生きること について話したり。

今まで、押し殺してきた感情を受け入れてくれる人がいた。
みんな色んなことで悩んだり、苦しい経験をしても生きている。
少しずつ、自分の中の嫌なものが◯になっていって人と関われるようになった。
消化できずにいた思いも少しずつ溶けていった。

大切にしてもらった分、誰かを大切にしたり幸せにしたりする番が私に回ってきたんだと最近、思うようになった。
ずっと変われないと思っていたけど、変わっていくんだなと思った。
これが 前を向く の答えなのかもしれない。

生きていることに罪悪感を持たなくていい。
今の自分がいるのはあの人のおかげ、
だからこれからも大切にしていい。
忘れなくていい。
それ以上に今、大切にしたい人を大切にすればいい。
その人にありがとうと好きだよを伝えるの。
あの時、言えばよかったはもう伝えられないから。

いつまでも、生きる原動力でいてくれて
ありがとう。


最後の日
ちょっとだけ初めてのプチ喧嘩?をして感情的にならずに話し合いをしてこれからそうしようねと話した。
私に怒られているその子の顔•思いからすごく大切にしてもらえてるんだな…と感じた。
最後まで面と向かって好きだよって言ってあげられなかった後悔が今も残る。
なんで、あの冷たい顔になってから伝えてしまったんだろう。
あれからずっと心の中で言い続けた。
今はその想いも和らいで ありがとう と感謝の気持ちに変わった。

大切な気持ちを教えてくれたその子にいつまでも感謝を送りたい。








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