【もの語り】仕事を考える時、いつも人の役に立ちたいという気持ちが根底にあった
今までいろんな仕事をしてきた。
思い返せば、いつも誰のために働きたいのかということを大切にしていたと思う。
仕事を考える時、いつも人の役に立ちたいという気持ちが根底にあった。
これまでのことを思い返してみる。
高校を卒業してぼくは、『自衛隊』に入った。
役に立つ人間になりたいと思った。自分に何ができるのかわからなかったけど、誰かのために何かできる人間になりたいと思った。それは、ぼくの知る限り、いちばん人のために働ける仕事だった。
後輩が入隊してくると、ぼくは先輩になった。
先輩風を吹かしながら、できるだけ親身になろうと努力した。
訓練中なにをしていいかわからなそうな後輩を見つけては、積極的に動き方を教えた。
そして、後輩が褒められている時がぼくは一番嬉しかった。
後輩や部隊の仲間のために働くのが、ぼくのやりがいになっていた。
東京に出てきて、『整体師』になった。
直接感謝の気持ちをもらえる仕事がしたいと思った。自衛隊は国民のために活動しているのだけど、ありがとうと声をかけてもらうことはできなかったから。
整体の仕事はよかった。
身体の悩みを聞いて、整体をしてあげて、そして、感謝の気持ちをもらえた。ぼくはありがとうをもらうために生きてるんだと、そう思えた。
海外生活から戻ってきて、『ゲストハウス』で働きだした。
カナダのホテルで働いていたぼくは、とても心豊かに過ごしていた。バカンスに来る人達はみな、目がきらきらしている。
整体の仕事では、苦しんでいる人のために働いていた。でも、楽しんでいる人のために働けることほど楽しいことはないと思った。
日本でもそんな仕事がしたいと思った。
海外から日本に留学に来る人たちが好きだった。シェアハウスで共同生活をしていた彼らはみな、目がきらきらしていた。そんな彼らのために働ける仕事を探そうと思った。
そんな彼らをゲストハウスで迎えること、それが天職だとも思えた。
これから。
今は優しくなりたい人のためになにかできないかなと考えている。そういう人のためになら、ぼくはどれだけ働いても苦にはならないんだと思う。
これまでの経験と共に形作られた自分が、うまくはまるような場所をつくろうと思っている。
そうして、ありがとうと声をかけてもらえるようなことなんかをずっとしていたいんだろうなと、ぼくはそう思っている。
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