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エゾタヌキの糞内容物

 2012年3月に善光寺自然公園でエゾタヌキの「ため糞」を見つけました。ため糞とは、1カ所にまとめて糞をするタヌキの習性です。いわば、タヌキ同士の「共同トイレ」で、個体間の情報交換の場であるともいわれていますが、その生態はよく分かっていません。

善光寺自然公園のエゾタヌキのため糞

 動物の暮らしを知る上で、何を食べているかを明らかにすることは基本の一つですが、日本のように森林に生息し、夜行性である動物の食事風景はめったにお目にかかれません。そこで、直接観察が難しい場合、糞や胃の中身から間接的に調べる方法がいくつかあります。ちょっと汚い話ですが、ウンコの中に残された未消化物をメッシュ上で水洗いして調べるのです。

 善光寺のため糞場から、いくつか糞塊を持ち帰り、残渣を調べてみました。出てきたものは、ヤマブドウの種、甲虫の外骨格、哺乳類の骨などです。タヌキは雑食性で嗜好性がないため、特に何かを選択して食べているわけではありません。糞の中身から、善光寺自然公園で、一生懸命に餌を探して拾い食いしている姿が思い浮かびます。

 ぶんぶく茶釜などの昔話やスタジオジブリの映画『平成たぬき合戦ぽんぽこ』からも分かるように、タヌキは昔から人里近くに暮らす身近な野生動物です。しかし、北海道の人にとってはあまり馴染みがないようで、よく「キツネは見るけどタヌキは北海道にいるの?」と訊かれます。

 日本には、津軽海峡を境に北海道にエゾタヌキ、本州以南(南西諸島は除く)にホンドタヌキの2亜種がいて、北海道では山や里山に生息が確認されています。伊達市でも、善光寺自然公園のような身近な場所に、こっそりと暮らしているのですよ。

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