八岡文庫

楽しく書いていきたいです。

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最近の記事

存在しない怒り

「先生、トイレ!」「先生はトイレではありません」 *** 生徒。。。 (先生のことをトイレだなんて思ってないわなんだこいつ。そもそも「先生・トイレ」の2つの単語の羅列では文意が伝わらないということなのであれば、「どういう意味ですか」って聞き返せばいいだろう。「先生はトイレではありません」という返しは、「先生・トイレ」という単語の羅列を「先生“は”トイレ」というように勝手に助詞を補完して返答しているじゃないか。しかも勝手に助詞を補完できる知性があるのであれば「先生・トイレ」

    • お冷が内包する子育ての難しさ

      私に子供などいません。 以下フィクションです。 *** 6歳の息子と寿司を食べに行く。 湯呑みに粉末とお湯を入れてお茶を作る。 「熱いから気をつけてね」 「あい」 まだまだ魚よりもたまごやおいなりさんが好きなよう。 私の食べるガリを見て、同じように一口食べるとまるで毒を飲んだような顔をして吐き出す。 皿を重ねるうちに暑くなってきた。 「すみません、お冷2つもらえますか」『はーい』 「…おひや?」 ああ、たしかに初めてか。 「冷たい水のことだよ。冷やしているからお

      • 消えた兵隊

        昔、よく見ていた夢がある。 今となっては仰向けでしか眠れないが、子供の頃はうつ伏せでしか眠れなかった。うつ伏せで眠る人にはわかってもらえると思うのだが、うつ伏せの場合、身体は下を向くのだが顔は横向けになるので、枕に横顔を押しつけながら眠ることになる。この寝方だと耳と枕が密着するのだが、こうしていると耳に残る音がある。鼓動の音がいやに大きく聞こえるのだ。 ドッドッドッドッ…まどろみながら聞いていると兵隊の行進が思い浮かぶ。 マンション前の道路を表情のない兵隊が一糸乱れぬ行進

        • 言葉に救われる

          漫画のあとがきを読むのが好きって話です。 理由はなんとでも言えるのですが、 作者の思考の結晶に触れられる気がするからです…なんていうとしゃらくせえですが、作者と話している気分になれるんです。 もちろん作品の内容も思考の結晶なんですが、フィクションを通して理解できていることって常に仮説が伴っていて、こういうことが描きたかったのかなとか、伝えたかったのはこれかな…と手探りで読むしかないんです。読者側の想像力が試されるので、それが楽しさでもあり同時にむず痒くもあります。そんな中

        存在しない怒り

          頭の中ではいつもケッサク

          形にすることの難しさよ…

          頭の中ではいつもケッサク

          ビッグマウスは捕まらない

          初めて漫画を描きました。 自分でモノを作るというのはなんというか…こう込み上げるものがありますね… 夏休みの工作すらおじいちゃんに任せてたので感動もひとしおです。 世の中の大抵のことは想像よりも大変だけど、漫画を描くこともやっぱり大変でした。 漫画だけでなく音楽、小説、演劇、絵画、映画…キリがありませんがこの世の全ての作品に携わる方、本当に尊敬します。すげえ。 ここから宮崎駿に追いつきます。 漫画の内容は、 タイムマシンの実現を信じてたり、信じてなかったりする高校生が仮

          ビッグマウスは捕まらない

          ともすれば忘れられる卓上の気品

          好きなものを自覚する難しさについてです。 食べ物とか映画とか色とか…こういったカテゴリーが決まってるものについては自分が何を好きかって大体わかると思うんです。選択肢を思い浮かべられるから。ちなみに自分は左からオムライス、この世界の片隅に、オレンジ、です。もしかしたらちゃんと考えると他に1番好きなものが見つかるかもしれないけれど、少なくとも好きゾーンにあるものは自覚的にわかると思うんです。 でもこういったカテゴリーに縛られないというか感覚的にというか日常的というか…そういっ

          ともすれば忘れられる卓上の気品

          法則を学ぶ

          いつかの自分のために。 幼い頃、テレビドラマの踊る大捜査線を見ていました。 細かいところは覚えてませんが、最終回では主人公の青島が、自分の中の正義のために警察的にはNGなことをしてしまい、刑事から外れ交番勤務になるという話だったかと思います。 エピローグで、交番で働く青島の元に子供が訪ねてきます。 どうしたのと青島が尋ねると、100円玉を拾ったと届けてくれたのです。 それを聞いて青島はありがとうとその100円玉を受け取り、自分の財布から100円玉を新たに取り出しその子供に

          法則を学ぶ