マガジンのカバー画像

100文字の世界と200文字の世界と300文字の世界

43
「#100文字の世界」への投稿作品と100文字でおさまらず200文字に広げた世界の作品たち。だけでおさまらず300文字も範囲内ということに。。
運営しているクリエイター

#文章を書く

それでも

柔らかい言葉に棘を添えて誰に贈ろうか 真っ赤な粒はやがて形を保てずに流れてく 花火がつく…

はっくー
2年前
12

レゾンデートル

長い白夜のなかでパンを食べる 湿った密林のなかで紫煙を吐く 腕に浮き上がる薄ら青い血管 小…

はっくー
2年前
6

不均衡な四季彩

端なくバタつかせた羽 踊る鳥は笑えなくて 揺れる陽を見つめる 不均衡な四季彩に棲む 語部が…

はっくー
2年前
13

LIMIT

ダイヤの原石は磨かれなくても すでにもう輝いてる でも自ら発光しているではない ひかりがあ…

はっくー
2年前
11

エッセイと詩を同時に書いちまえ『心芽』

またもや少し時間があいてしまった。 仕事が忙しいのは良いことではあるけれど、自分で何かを…

はっくー
3年前
22

見えない星に向かって

星が瞬いているとしても きっと今は何も見えない 湿気を帯びた重い空気が 渇いた仮面のヒビを…

はっくー
3年前
21

200文字で書けること

眠気よりも書き気。 とかいって、本当はもう眠い。 書いているのはなぜですか? 自分に問うても答えはなく。 アナグラム詩で頭を使った、 でも本当はさくさく書けた。 今までなら繋げなかったであろう 言葉を実験的に繋げてみた。 思いのほか心地好かったから、 あながち間違いではないのかもしれない。 やっぱり書きたいように書けるのは 楽しいし、生命力を使った感がある。 魂を乗せたというと大仰だけど、 見えない何かを添えた感覚がある。 ---- これで200字。あっという間。もっと書

不確かな忘却

此岸の端に座ったまま 黄金色に輝く雲を見て 世界を解ったつもりになった 瓦解するの誰かの夢…

はっくー
3年前
22

煙に巻く

心臓の音に耳を傾けながら 輪っかになる白い煙を見ていた 今日を生き切ったのはたまたま そん…

はっくー
3年前
19

月と眠る世界線

繭かと思ったら小さな綿アメ 中から出てきたこんぺいとう 体温で溶けた甘い銀河の星くず やわ…

はっくー
3年前
15

惑星の囁く希望

薄明かりのなか思考の澱が目立ち始め 上澄みだけをすくえばすくうほど 残された濃度は高くな…

はっくー
3年前
19

波を見て呼吸をする

変わらないことへの不安 変わることへの恐怖 変わらないことへの恐怖 変わることへの不安 変…

はっくー
3年前
19

花溜まりの上では

近所の公園にある桜はほとんど散った 小さな花びらがどれだけ舞ったのか 地面には花溜まりが…

はっくー
3年前
23

無邪気な細胞

ベッドのふちに腰掛けて 雨音を聞きながらうつらうつら このまま電気を消したら 雨音も聞こえない深いところへ コーヒーを飲んでも眠い 朝6時に目が覚めたせいだろう 土曜日で体が喜んだのか 無邪気な細胞に操られ制御不能