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ゆうやけこやけシナリオ「夕焼け小焼けでまた明日」

本シナリオは「イコング・ラボ」が権利を有する『ふしぎもののけRPG ゆうやけこやけ』の二次創作です。

[登場人物]
迷子の女の子・神藤エミちゃん
狐の土地神様・狐火八雲(八幡鈴音)

[【ふしぎ】と【想い】]
このシナリオで語り手が使える【ふしぎ】と【想い】は各10点です

[物語の概要]
・場面数:4つ

いつもの原っぱで変化達が遊んでいるとどこからともなく泣き声が聞こえてきます。
どうやら小さな女の子が迷子になってしまったようです。
街の長老に聞いてもこの子のことがわからない様子、どうやら最近この町にやってきた子のようです。この子のお父さんとお母さんを探しつつ町を案内してあげましょう。

[語り手の準備]
このシナリオに登場するNPC

▼迷子の女の子・神藤エリちゃん
へんげ0 けもの1 おとな0 こども2
最近この町に引っ越してきた女の子、方向音痴で泣き虫だけど想像力豊かでちょっぴり抜けている優しい子。
彼女にとって初めてだらけのこの町を案内してあげよう。
このNPCがびっくりの判定をするとき[こども]の能力値に+1する

▼若い土地神様・狐火八雲
へんげ3 けもの1 おとな2 こども1
≪つよがり≫ばかりな≪うそつき≫で≪いばりや≫さん、だけどこれでも立派な土地神。とっつきにくいけど、ホントは町やみんなのことを一番に考えている優しい狐。まだまだ未熟なので日々の修業は欠かさない。今回は困った時のお助けNPCとして登場です。

このシナリオは女の子をどこに案内して何をするか考える事を楽しむシナリオです。
語り手はあらかじめこのシナリオの舞台となる町の大まかな地図を用意しておきましょう。


・第一幕
場所:町はずれの原っぱ
時間:昼
春の暖かな陽気が森を照らし、木々や草花が嬉しそうに揺れています。優しい風は花々の香りを運び、香りに誘われたはたらきバチはせっせと蜜を集めています。
そんな自然いっぱいの原っぱで、君たちがいつもの場所でいつものように思い思いに過ごしていたある昼下がりの出来事からこのお話ははじまります。
変化達がどのように過ごしているかRPしてもらうといいでしょう。一番上手にRPした人に夢を与えましょう。
その後どこからともなく泣き声が聞こえてきます[けもの][こども]で2で判定して成功者は場所を特定することができます。
変化達が泣き声のする方向に行くとあぜ道の真ん中でうずくまって泣いている女の子がいました、声をかけても泣き止む気配はありません。特技を駆使して落ち着かせましょう。
(特に思いつかなかった場合は[おとな][へんげ]3で判定してもらいましょう)
さて、女の子が落ち着いたら色々聞きたいことがあると思います。しかし、彼女は名前以外はわからないというのです。(引っ越してきたばかりなので当然です)さてどうしましょう。
といったところで幕間に、【出会い】の処理を行ってください。

場面の終わり:神藤ちゃんを拾ったら

・第二幕
場所:町を見渡せる場所にある神社
時間:昼
君たちがやってきたのはこの町が見渡せるほどの高さがある場所、ここからなら女の子の家の場所がわかると思ったのですが…
どうやら家の場所もわからない様子…さてどうしましょう?

語り手はできるだけPLのやりたいことを尊重してください、ですが一つだけ注意すべきこととして女の子は目を離すとすぐにどこかに行ってしまう事を必ず伝えるようにしてください。

PLが何も思いつかないようなら以下のイベントを発生させてください。

そんな風に考え込んでいるあなた達の後ろから声をかけてくる人物が一人
「なんじゃなんじゃ、騒がしいのぉ…ああ、お前らか。」
あなた達が振り向くとそこにいたのは毛並みがとてもきれいな狐、最近このお社を受け継いだ若い土地神様、狐火八雲くんです
「どうしたんじゃこんな場末の社なんぞに来て。」
八雲くんは事情を聴くとそれらしいことを教えてくれます
「そういえば、さっき散歩中にそれらしい男を見た気がするのぉ。あーどこじゃったか…そうじゃ商店街だ!商店街にいる!間違いない!」
[おとな]5の判定に成功すると、この発言が嘘だとわかります。(≪うそつき≫の判定です)しかし、神藤ちゃんはこの発言を真に受けて走り出してしまいます。

君たちは追いかけてもいいし追いかけなくてもいい。…というのは冗談

去り際、八雲くんは君たちにこう言います
「お前らぁ、その子の案内しっかり頼んだぞー」っといったところで幕間へ

場面の終わり:PC達の目的地が決まったら終了

第三幕
場所:PLの好きな場所
時間:夕暮れ
君たちが町に降りる頃には日が傾き始める頃合いです。育ち盛りの子供たちの声が町中に響き渡っています。
ここからあなた達の思うがままのささやかな冒険はじまるわけですが…一つ問題があります。神藤ちゃんはずんずん走って行ってしまいますが商店街とは逆の方向に走ってしまっているのです!どうにかして神藤ちゃんを誘導できないでしょうか?
ここで語り手はPC達の特技でどうにかできないか提案してあげてください。どうにもできなかった場合は神藤ちゃんが[おとな]5で判定をします。
語り手はこのままだと判定が失敗する事とお手伝いのことについて必ず教えてあげてください。
失敗させた場合、PLの皆さんと地図を見ながらどこに行ってしまったか、一緒に考えてみましょう。もしかしたら一緒に迷子になってしまうかもしれませんね。

無事に(?)目的地に着いたあなた達は、神藤ちゃんと一緒にお家探しを始めることでしょう。もしかしたら、お家さがしそっちのけで遊び始めるかもしれません。そして、そんなことをしていると彼女がいつの間にかうずくまってしまうでしょう。
なかなか探し物が見つからなくて寂しくなってしまったのかもしれません。今日一日、動き過ぎておなかがすいてしまったのかもしれません。
皆さんで知恵を絞って彼女を立ち上がらせましょう。

場面の終わり:神藤ちゃんが立ち上がったら(問題が解決したら)

第四幕
場所:町のどこか
時間:夕暮れ
町内放送から夕焼け小焼けのメロディーが聞こえてきました。先ほどまで聞こえていた子供たちの声は遠くなり、カラス達も自分の家に帰る時間。どこからともなく、お腹のすく匂いが皆さんの鼻をくすぐります。


そろそろ、神藤ちゃんのお家やおお父さんお母さんを見つけ出さないといけません。
もしかしたら変化達があちこち動き回ったりしていたらいつの間にかお家の前についていたかもしれません。
はたまた、街の人達の情報を元にお父さんが迎えにくるかも知れません。神藤ちゃんの親ですから初めての街をさまよっているかも。

とにかく、このままでは時間がかかってしまいます。どのようにして神藤ちゃんがお家に帰るのかみんなで一緒に考えましょう。リソースが余っているようなら『すごいふしぎ』を使って解決してみるといいでしょう。
無事見つける事が出来たなら。神藤ちゃんは、一生懸命愛娘を探していたお父さんに飛びつくことでしょう。

神藤ちゃんは去り際変化達に向かってこういうでしょう。「また遊んでくれる?」

この約束にどう答えるかは変化達にお任せしましょう。

場面の終わり:家族が再会して約束をどうするかきめたら

後日談
彼女の正体はこの町に新しくやってきた女の子で神主さんのお孫さん。なんでもお母さんがもともとこの町の出身で十数年ぶりに帰ってきたのだとか。
そんな話と一緒によく迷子になっては色んな子と一緒になって遊んでいる女の子の噂が耳に入ってくるかもしれませんね。

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