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神様は俺を試しておられる

 人間ドックも無事終了して、たまたま休みの嫁さん、嫁母と検診機関のそばのアウトレットモールで買い物&ついでにメシ。

 朝は天気良かったがまた雲行きが怪しくなってきたよ。

 家に帰ると最近トップ写真に登場するお友達がお出迎えをしてくれた。雨が続いていたので数日お目にかかってなかったんだ。

 ヤツのところに行くとなんともかすれた声で「ニャ~」と鳴いて寄ってきた。

 当初近所で飼われていると勝手に思っていたのだがヤツは野良なんだ。ヤツの子供とよくいっしょにいるようだ、子供はまだなついてくれないけど。

 身体を撫でるとヤツは非常に肉付きがよくない。栄養状態がよくないのだろう。

 

 俺が何か食い物を与えてしまうのは簡単だ。おいしそうに食べるヤツを見てひと時うれしい気分にもなれるだろう。野良であるヤツらも人間にたかることを覚えてしまうだろう。言葉は悪いがな。ただこれに慣れるとヤツらは我が家や俺にきっと依存してしまい寄り付くようになるだろう。俺は一向に構わないが近隣の家なんかに迷惑をかけてしまうことにも繋がりかねないのかもしれない。

 俺の一時の満足感は根本的なところを何も解決できない。

 

 じゃあヤツらが乞食の子供だったらどうなんだ?

 食事を与え、そして与えた自分に満足し、更にヤツらの面倒をみるところまで考えられるのか?多分ちがうだろう。そこまでの勇気が相手が人間だからという理由で生まれるのかは猫サンプルでは想像がつかない。ということは俺はその程度の考えしかヤツらに対しては思っていないということだ。

 相手は猫なんだから、もっとライトに可愛がってやれよ…っていうのともちがう気がするんだ。

 横尾忠則さんの「インドへ」がフラッシュバックしていた。

 縁側で降り出した雨に打たれながら、神様は俺を試しておられるんだという気がしてならない…

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