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RIZAP株主必見!立会外分売で株価は下がる?

RIZAPグループ(証券コード:2928)の立会外分売のIRリリースが3/7に行われました。

この記事では、IRリリースの内容を「初めてRIZAP株を買った方」にもわかるようにポイントを絞って解説しています。

興味のある方は、最後までお読みいただき、もし良い記事だと思っていただけたら「いいね」「コメント」「フォロー」をいただけると嬉しいです。目次だけでも概要を掴んでいただけます。

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なお、以下2つのIRリリース資料から文章を引用しています。

なぜ立会外分売するのか

一般的な目的

立会外分売をする目的は主に4つです。特に上の2つが大きな目的になります。

  • 株式の流動性の向上
    立会外分売を通じて新しい投資家に株式を提供することで、長期的に株式の流動性が向上します。特に大口の機関投資家が参加する場合、市場での株式取引量が増加し、流動性が高まることが期待できます。

  • 市場への影響を最小限に抑えた上での速やかな資金調達
    企業が追加資本を必要としている場合に、立会外分売は資本を効率的に調達する方法の1つです。公開市場で株式を売り出す代わりに、特定の投資家に直接株式を売却することで、資金を速やかに確保できます。しかも、新しい株式を市場に投入する際の市場への影響を最小限に抑えることができます。

  • 取引コストの削減
    公開市場での株式売却に比べて、立会外分売は取引コストが低くなる傾向にあります。

  • 大口投資家との関係構築
    特定の投資家に対して直接株式を販売することで、企業は大口投資家との関係を強化することができます。

IR資料からわかるRIZAPの目的

では、実際にIR資料からわかるRIZAPの目的を確認していきましょう。

本件により、当社普通株式の市場流通株式数が増加することで、当社普通株式の流動性が向上することを企図しております。

「株式の立会外分売に関するお知らせ」1ページ目

どうやら一般的な目的と同じと言えそうです。

また、当社代表取締役社長である瀬戸健は、当社の財務安定性の向上を目的 として本立会外分売により当社普通株式を売却した資金を元に2023年8月14日に開示した第2回募集新株予約権を行使することを予定しております。(※1)s
それに伴い、当社は、関連当事者取引の解消のため、2023年8月14日及び 2024年1月29 日に実施した、代表取締役社長である瀬戸健の資産管理会社であ るCBM株式会社からの資本性劣後ローンの返済を今後検討してまいります。 (※2)

「株式の立会外分売に関するお知らせ」1ページ目

売却した株式で得た資金をもとに、財務安定性の向上を図るようです。その場合、速やかな資金調達が目的となるため、こちらも一般的な目的と同じと言えそうです。

なお、当社は、中長期での成長および企業価値のさらなる向上を目指すため、 東京証券取引所プライム市場への新規上場申請に向けた準備に着手しており、上記一連の資本政策の一環として本立会外分売を行うことで、当社の財務基盤強化に加えて当社普通株式の流動性の向上につながるものと考えております。(※3)

「株式の立会外分売に関するお知らせ」1ページ目

「東京証券取引所プライム市場への新規上場申請に向けた準備に着手」という情報は、ビッグニュースです。2018年の株価大暴落以降、実現が遠のいていましたが、chocoZAPによる復活により、最近ではたびたび決算説明会にて質問が出ていました。瀬戸社長はずっと明言を避けていましたが、かなり早いタイミングで明言をした形となります。

過去、M&Aにより多くの企業を買収して利益をかさまししていた絶好調の時代に、東証上場についてインタビューで回答しています。その際に、気になるやり取りをしており、それが今回の立会外分売を実施した理由にあたるのではないか、と考えられます。

飯村:東証への市場変更の準備を進めると以前から表明されていらっしゃいますが、流通株式数についてはいかがでしょうか?
瀬戸:東証1部を目指す場合の35%という基準にはまだ満ちていないことは認識しておりますが、引き続き準備を進めている状況です。

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上記のインタビューのやり取りにもある通り、今回、立会外分売を実施した真の理由は、東証の形式的な上場基準に合わせるためと思われます。東証プライム市場に上場するためには、流動株式比率が35%を超えていなくてはいけません。

立会外分売をする前は、大株主比率が65.6%、流動性比率が34.6%と上場基準にギリギリ足りませんでした。しかし、立会外分売と新株予約権の行使をした後は、大株主比率が64.0%、流動性比率が36.0%と、上場基準に合致する形にしています。

立会外分売とは何か

一般的な概要

通常、株式は公開市場で直接売りに出されます。全員が公平に株式を売買できるようにする資本自由主義に基づくルールです。

しかし、立会外分売は、株式を公開市場で直接売り出さず、特定の投資家に向けて直接販売する方法を指します。この方法は、主に企業や大株主が新たな株式を市場に出す際に用いられ、市場の需給バランスに与える影響を最小限にしながら資本を速やかに調達することができます

RIZAPの具体的な内容

1.分売予定株式数
  27,755,200株
2.分売予定期間
  2024 年3月15日(金) ~ 2024年3月19日(火)
3.分売の値段
  分売実施日前日の終値もしくは最終気配値を基準として決定する予定です。
4.買付申込数量の限度
  買付顧客1人につき900,000株(売買単位:100 株)
5.実施取引所
  札幌証券取引所

「株式の立会外分売に関するお知らせ」1ページ目

RIZAPの立会外分売のポイントは、27,755,200株という分売予定株式数です。発行済み株式総数が556,218,400株のため、約5%分に該当します。

つまり、市場に流通している株式が約1.05倍になることで希薄化し、1株あたりの価値が減少することになります。

また、時価総額が現在の株価で約2,700億円のため、分売予定の金額が約135億円という過去に類を見ない金額となっています。ちなみに、21世紀に実施された中では歴代最高で、GMOクリックホールディングスの65億円をダブルスコアで更新する最高総額となりそうです。

株価は下がるのか?

さて、本題です。立会外分売によって株価は下がるのでしょうか?

この問いを推測するには、市場がこのニュースをどのように受け止めるのか、という観点で考える必要があります。

素直にリリース通りに読み込むと、今後の財務基盤強化およびchocoZAPへの成長投資を加速するために資金調達をした、という風に読むことができます。そのため、投資家からRIZAPへの信頼があれば、株価が上がるだろうと推測することができます。

「東京証券取引所プライム市場への新規上場申請に向けた準備に着手」というビッグニュースもあったため、なおのこと期待感が高まり、株価は上がるはずです。

一方で、株価が下がるシナリオも存在します。直近の株価を見ると、chocoZAPの黒字化や四半期単体の黒字化、業績予想の上方修正、株主優待の拡充、復配の方針が出ており、株価が急上昇しているところでした。

つまり、僕のような過去からずっと投資家だった人に加えて、新しい投資家がRIZAPの株を購入している状況でした。特に株主優待の拡充で優遇されていた400株から800株を購入した新規の投資家が急増したと考えられます。

その投資家たちのことをあまり考えることなく、今回の立会外分売および瀬戸社長の「第2回募集新株予約権」を行使する予定とリリースがなされました。両施策とも需給の悪化や株式の希薄化が懸念されると同時に、瀬戸社長の「第2回募集新株予約権」の行使については、瀬戸社長自身のお金が増えることになります。ちなみに、社長は194円で購入できるので、今の株価を考えると大変お安いです。

過去に負ののれん問題で株価を大暴落させたことがあるRIZAPという企業への信頼が回復していない場合は、「また投資家を裏切った」「社長自身の私腹を肥やすために投資家を売った」と思うような投資家が現れ、呆れの境地に達し、株を売り飛ばす人が続出してもおかしくありません

かなり穿った見方に思えるかもしれませんが、多くの投資家は感情で動いているので、このようなことが普通に起こり得ます。

実際にどうだったか?

翌日3/8の株価は見事にストップ安でした(笑)

RIZAPおよび瀬戸社長への信用・信頼がまだ回復し切っていない状態だと感じました。回復に向けて、今後も頑張ってほしいなと思います。

以上、3/7に行われた立会外分売のIRリリースについて、「初めてRIZAP株を買った方」向けにわかりやすく解説してきましたが、いかがだったでしょうか?

長期的に株価が伸びる可能性の高い銘柄となります。RIZAPまたはchocoZAPに将来性を感じる方は、ぜひ、長期保有をしてみてください。

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