そしてお昼の光で心の多くは干からびて、夜の鬱の潤いを待たなくてはいけない。

 排気口WSオーディション用の新作短篇の台本作業やら事務作業でテンやワンやである。春の気まぐれな気候も相まってここ数日はローラーコースターに乗っている様な気分だ。今まで終演→WS台本作業→次回公演もしくは終演→次回公演のサイクルだったのが、今回のWSオーディション用の新作短篇台本作業が終われば、なんと約2年振りに台本を書かない時間というものが生まれる。来月から排気口新作長編に向けての台本作業の準備があるのだが、それにしても、久方ぶりに台本に追われなくて済む。WSオーディションにご応募頂いた全ての皆様に感謝です。本当にありがとうございます。

 次の排気口新作長編は9月である。その間しばし作品発表は無いが、もし演劇祭(ちゃんとギャラを払ってくれる演劇祭ね、ギャラを払わない演劇祭は演劇祭じゃないからね)で排気口を呼んでくれるのならhaikikou001@gmail.comまでご連絡下さい。その他、排気口の方々への出演オファーや、私への連絡も全てそちらに。

 WSオーディションの新作短篇は相も変わらず、本公演と同じようなエネルギーで書くので時間がかかっている。遅筆なので申し訳ない。遅くとも水曜日までには書き上げます。ごめんなさい。でも排気口/中村ボリ企画公演『人足寄場』が終わったばかりだから・・・。って言い訳して、ごめんなさい。頑張ります。ごめんなさい。

 さて公演終わりの楽しみと言えば、台本や稽古の連打で聴くに聴けなく溜まっていった音楽をドガっと聴く事である。少し前までは排気口Twitterでも呟いてもいたが、最近はもっぱらお洒落そうだからという理由で始めた排気口インスタのストーリーばかりに投稿している。ついでなので下記にリンクを貼る。気が向いたらフォローしてね。

 ここ最近聴いた素晴らしいアルバムを列挙していくと、カブトムシ『忘れないで未知子 Side A エメラルド』『忘れないで未知子 Side B コスモオーラ』めちゃくちゃ聴くのを楽しみにしていた。勿論大変素晴らしい。Kelora『Gloomerald』海洋SFフォークなるジャンルに「?」となるが素晴らしい。春先に似合う。Panchiko『D>E>A>T>H>M>E>T>A>L』どうやら正式な1stスタジオ・アルバム『Failed at Math(s)』が来月にリリースされるらしい。本作は限定30枚の発売がインターネットで拡散されたもの。本当か?の疑惑もあるが作品自体は大変素晴らしい。 Burial『Streetlands』21年リリースの14年振りの新作『Antidawn』の続編。亡霊的電子音楽。素晴らしい。ジェシー・カンダ/ドーン・カンダ『Celest』ジャケットも素晴らしい。春から夏のサウンドトラック。Tzusing『绿帽 GREEN HAT』ずっとリリースを待っていた。大変素晴らしい。くるり『愛の太陽EP』やっと通しで聴けた。おかえりくるりみたいな名曲群。素晴らしい。フアナ・モリーナ『ウン・ディア』最高。素晴らしい。quoree『煤模型" EP』大変素晴らしい。ジャケットも良い。川ト紗『vita brevis, ars longa』前作『はじめの窓EP』も素晴らしかったが、今作はそれ以上。アーティスト情報が少なすぎるのも良き。Yokai Jaki『Jealousy』人足寄場のSEはこのアルバム。ダークアンビエントの傑作。もっと話題になって良いのでは?とつくづく思う。素晴らしい。Yikii『The Crow​-​Cyan Lake 鸦​青​湖​畔』も人足寄場の台本作業中によく聴いていた。改めて聴くと甘美な音世界に驚く。素晴らしい。『Crimson Poem 深紅之詩』もおススメ。

 youtubeでは楽しみにしていたレペゼン地球『XOXO (Remix)』がうーむ・・・。な感じで哀しかった。オリジナルのSPRITEの部分を比べるのはフェアじゃないが一番気になったのはDJ脇のバースである。何というか隙が見えるのが気になる。こんなもんじゃないだろうという気持ちがある。『TOP ONE』feat.Oak Soe Khantの様な素晴らしい曲を愛聴している身としては、ともすれば最近の楽曲全てにある気の甘い隙のある個所が気になってしょうがない。レペゼンがヒップホップなのか問題はヒップホップなので問題ない。どうも頭打ちか?の感があるのは『パワハラザホルモン』の楽曲でも思った。あのようなB級レプリカ路線ではなく、名実共にトップゆーちゅうばあの矜持を見せて欲しい。と言うのは勝手な想いだろうか?

 ホリエモン & CEOセオ 『NO TELEPHONE』はその点において色物であるが、ホリエモンの声が良いのである。色気がある。ドープなトラックに乗せたら割かし良いのではないかと思う。ホリエモンは歌い方にも味があるのでどんどんが楽曲を発表して欲しい。それとは違い、箕輪★狂介 「You know what?(I'm 箕輪)」 (Produced by SKY-HI)は酷い出来である。この際、リリックはおいても、とにかクオリティは酷いものがある。声もフロウも弱々しく何とも奇妙である。SKY-HIのキャリアでも特異的な低クオリティである。が、箕輪★狂介 「徒花」 (Produced by 故・ぼくのりりっくのぼうよみ)はもう少し声が力強かったらと思わなくもないが良い。相性の問題もあるのかもしれない。この路線であともう1曲聴きたい。と、願ってはや何年?

 ヒップホップは懐の広いところが良い。誰でも挑戦できる。誰でもチャレンジする事が出来る。得意不得意は二の次だ。それは演劇も同じだ。リアルやフェイクの美意識も大事だが、ジャンルとしての懐の深さも大事だ。どんな時でも。「マイク一本で今日上京」な精神。

 最後は最高に素晴らしい1曲。大変素晴らしい。インターネット万歳。

 全ての穏やかさを。台本頑張ります。

 

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