偏質的俳句鑑賞-第百七十八回 蒸しタヲル脱(の)けられ顔に秋気しるし-篠原梵『現代俳句大系 第四巻』

蒸しタオルはいつやっても気持ちいい。取った瞬間に秋の澄んだ空気が逆にありありと感じられる。
それを「秋気しるし」と表現したことが良い。顔という物に対しての感覚は過敏なレベルのなものだ。
「蒸しタヲル」の後の眼や表情筋の疲れの絶妙なほぐれが感じられる。
そういう機敏なところを踏まえたこの句の良さがある。
次回も良ければ読んでください。


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