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世界を激変させるDeFiを専門用語なしで解説

こんにちは、パジです。今回のテーマは「世界を激変させるDeFiを専門用語なしで解説」です。

いま、私はとても興奮しています。なぜかというと、今回紹介する世界を激変させるくらいのインパクトを持つ最新テクノロジーの話だからです。このテーマがマニアックなので、なかなか紹介する機会がなかったんです。

ただ、私がYouTubeで行っている『パジちゃんねる』で、4ヶ月位前に投稿したこの「DeFi」の解説動画が、最近ジワジワと再生数を伸ばしているようでして、世間的にも注目度が上がっているみたいなのです。それならばと思い、今回はまた違う角度から解説してみたいと思います。前回動画やブログで紹介したときは、すごくざっくりとした「DeFi」の仕組みを紹介したのですが、今回は、その最新テクノロジー「DeFi」がもたらす未来の世界について、すこし”ぶっ飛んだ話”にもなりますが、私が予測していることを話してみたいと思います。

突然ですが、私は、あと30年以内に、人は「労働」というものをしなくなると真剣に考えています。人は誰かから雇われて「働く」ということをしなくなるんです。なんでそうなるかは、このあとじっくり解説していくとして、人が労働から開放されるときに、今回紹介する「DeFi」は大きく影響を与える存在となります。

人が雇われて働くなるので、「会社」という存在も姿を消していきます。そして、もう少し時間はかかるでしょうが、「国」や「国境」という概念もなくなってしまうか、かなり薄まっていくはずです。こちらも「DeFi」が大きな影響を及ぼします。

ちなみに、私がなんでこういう最新テクノロジーが好きなのかなと、ふと考えてみたんですが、きっと、世の中がアップデートされて進化することを、この目で見たいからなのかもしれないと、最近になって気づきました。

よく地球誕生から46億年がたって、それを1年間になおすと、1月1日からはじまって、人類は365日目の12月31日の23時58分頃に誕生したといいますよね。そして、産業革命が起きた18世紀以降の人類の歴史は、わずかに1秒ほどというから、地球上の歴史でいうと、もう途方も無い時間がかかってようやく今があるわけです。人の一生が約100年だとすると、宇宙時間の規模で考えると、0.X秒しか、私たちは生きている間に観測することができないのです。

ただ、人類が誕生以降、テクノロジーの発達によって進化の速度が指数関数的に加速していて、私たちの世代は、いままで生まれてきた人類の歴史上、もっとも多くの世の中のアップデートを目撃することが確定的なんです。それって、すごくわくわくすることですし、関ケ原の合戦をリアルタイムで見た当時の農民のような歴史の証人のようなものです。地球からみたら小さいけど、人類から見たら大きな一歩、大きな話なんですよね。

ただですね、歴史ってあとから振り返ると、「あのときのあの出来事が、その後の歴史を変えたよね」、という感じで、気付かないうちに世の中が変わっていたことってあるんですよね。

ステーブ・ジョブズのApple社からiPodが発売になったとき、iPhoneやスマホまで繋がって社会を大きく変えることに気づけた人はゼロ人だったと思います。

今回紹介する「DeFi」も、私はスマホへ発展する前のiPodのようなもので、未来の人からみたら、ものすごく粗削りで、原始的なテクノロジーなのですが、たしかにこれを応用していくと、社会がまるっきり変わってしまうよね、というたぐいのものなんです。これは私が勝手にいってるだけでなく、私よりもっともっと賢い人達も同じく、これはヤバいってなっているのですよ。私もヤバくて興奮が止まりません。

それでは早速いってみましょう。

のっけからなんですが、私は本当のところをいうと、「労働」ってものがあまり好きじゃないです。勘違いしてほしくないのは、「誰かのために働くこと」と「労働」は違う意味でつかっているので、「働きたくない」というわけではないのですが、「労働」ってのは、好きじゃないです。

「労働」の起源をたどると、奴隷へ与えられた「苦役」ということがはじまりだそうです。苦しい役割って、いやな響きですね。

現代は、資本主義社会となって、人は、おおきく資本家によって労働者の2つに分けられてしまいました。私も経営者ではありますが、会社でいうと株主=資本家へ貢献する「いち労働者」でもあります。

これを俯瞰して見てみると、”人の上に人がいる”状態なんです。大昔の奴隷の仕組みと考えると、かなり緩やかになっているとはいえ、人が人を支配する構造に変わりがないのですね。近代になって、人権がある程度確保されたとはいえ、資本家にとって都合よく「労働」させられる「労働者」の立場は、資本家の下側にいる存在です。

「DeFi」は、そんな「人の上に人がいる」という構造そのものを壊してしまうくらい、破壊的なインパクトを持ったシステムです。「人類皆平等」を実現する仕組みともいいかえることができます。

なぜそんなことができるのでしょうか。すごくざっくりいえば、「DeFi」によって、「資本主義の大事な部分が無人化」されるからです。例えるなら、よくSF映画やアニメで、未来の国家はAIによって人々を支配した時代を描くストーリーがありますよね。それと似たような感じで、「DeFi」によって、資本主義にとって、超重要なコア中のコアである、「金融」や「銀行」の仕組みが人をまったく介さず、無人のシステムだけで行うことができるようになるんです。「金融」や「銀行」の仕組みを資本家だけが握っているので、資本家と労働者の2つの階層ができてしまうのですね。「DeFi」というシステムのもとに人はみな平等になっていく、ということです。

あとで詳しく説明するので、いったん、「DeFi」は、「人の手を介さずに、インターネット上*に金融や銀行の仕組みが実現してしまった」、と考えてください。そのインターネット上の金融や銀行は、かかわる人みんなで支えることができる仕組みで、ここに誰かが参加できないという制限がありません。世界中のみんなで作る、金融や銀行の仕組みなんです。

*厳密にはP2Pと呼ばれる通信技術で作られていて、もし戦争などが起こってインターネットのインフラが壊されても、世界中にいる何百万台ものパソコンにデータがコピーされているので、理論上システムが壊れることがありません。インターネットでもかんたんにアクセスできるので、一般的には「DeFi」はインターネットから操作します

「DeFi」も人の手によって作られていますが、AIロボットのようなもので、一度作ったら、自動的に動き出します。その後は、作った本人も設定したルールを勝手に変更できないので、みんなが安心して同じルールのもとで運用ができるんです。もしルールを変更したいときは、かかわるみんなが議論や提案をしあって、投票などによって変更されていきます。

この「DeFi」の仕組は破壊的です。これまで、金融や銀行という資本主義におけるコア中のコアを握っていた人たちだけの「既得権益」や「権限」が崩れるからです。

資本主義において、人はなぜ、「資本家」と「労働者」の2つに分かれてしまうかというと、シンプルに、「持つ者」と「持たざる者」に分かれているから、という話になります。「既得権益」だったり、「権力」だったり、持つものはさまざまありますが、「DeFi」が浸透していくと、誰もが金融や銀行のような資本主義のコア中のコアを「持つ者」となれるので、構造的に「資本家」と「労働者」の垣根がなくなっていくのです。

そうなると、資本家と労働者をつなぐ仕組みである「会社」というものも機能しなくなってきます。「労働者」と「資本家」の区別がなくなるなら、「資本家」のために「労働」する必要がなくなるからです。

ある意味、みんなが「資本家」となるので、自分のために、あるいは自分が貢献したいコミュニティや好きな相手に対して「誰かのために働く」という活動が、お金や価値を生み出すことになるのです。「誰かのために働く」ことはなくならないけど、「誰かに雇われて働く」、ということは無くなっていきます。そうして、やんわりとした奴隷制度の延長である「苦役=労働」はなくなると考えます。

しかも、この「DeFi」を組み合わせた、AIやロボットが出てくると、人が行わなくてもいい「労働」は、どんどんAIやロボットに置き換わっていきます。そうなると、ますます、人は苦役をともなう「労働」はしなくていいことになります。

少し話がそれますが、かつて人間が狩猟民族として、狩りをして暮らしていた時、生活のための狩りや生きていくために必要な作業時間というのはとても少なかったと言われています。現代でも同じような生活をしている複数の民族の調査をしたところ、1日あたり2時間〜4時間くらいの「作業」しかかからず、それ以外の時間は、自分のやりたいことをして暮らしているそうです。月で考えると、多くても80時間くらい。一般的な会社が8時間x20日間=160時間労働だとすると、いまの半分の時間しか働かなくても人は生きていけるんです。働く日を8時間としたら、週休3-4日制度とかのイメージでしょうか。

そう考えると、近代社会はこれだけ豊かになってきたのに、人はなぜこんなにあくせく「労働」するかという疑問がムクムクと湧いてきます。しかも、将来的にはAIやロボットのほうが人が働くよりも有用になるので、みんながみんな「労働」をする必要はそもそもないのかもしれません。

このあたりの話はまた別の機会に深堀りするとして、「DeFi」が浸透していくと、国や国境がなくなっていく可能性も高いです。

さきほど「資本家」が既得権益や権力を持っているといいましたが、国こそ、そうした既得権益や権力のかたまりですよね。なにせ、人があまりやりたくもない「労働」を汗水たらしながら稼ぐ「お金」を、国家はかんたんに発行することができるからです。来月のお金がちょっとたりなさそうだなとおもったら、国であれば「お金追加で発行すればいい」ということで、「お金」をいともかんたんにゲットできてしまうからです。

「DeFi」を応用していくと、実は、この「お金」自体もだれでも作り出すことができます。そうなると、「国」が持つ、とても強い権力である「お金を発行する権利」も、世界中の誰もが持つことになるのです。

これまでインターネットがなかった時代には、国というのは肉体にひもづいて、生まれて住んでいる「場所」に縛られていましたよね。ただ、インターネットが出てくると、「場所」に制限がなくなって、世界中が繋がってしまいました。そうすると、そういう「場所の繋がり」ではなく、趣味や共通の価値観で世界中が繋がっています。

例えば、サッカー観戦が好きな人は、日本人だからJリーグだけ好きになるわけではなく、セリエAやラ・リーガも好きですよね。サッカー好きの世界中のファンはインターネットがあれば、強いコミュニティ=国のようなものができるのです。

そこで、もし、そうしたコミュニティに共通で使える「お金」があったらと考えてみてください。日本の特定の地域で使える「地域通貨」というお金があったりしますよね。それをインターネット上で世界中に広げてみたようなイメージです。サッカーに関連することであれば、そのコミュニティの「お金」が使えるのです。いってみれば、世界中のサッカーファンが集まるコミュニティがひとつの大きな「国」になってしまうようなものです。

肉体的な場所に強制的にひもづく「国」から、精神的な趣味や共通の価値観にひもづく「コミュニティ」、どちらがより人間的であるかは理解いただけると思います。

しかも、その「コミュニティ」ごとに「お金」が作られたら、趣味ごとのコミュニティで過ごす時間が増えていくと、「国」や「国境」という存在が、どんどん薄まっていくことは確実です。

ちなみに、「コミュニティ」の「お金」が広がってくると、その「コミュニティ」へ貢献をすることで、「お金」を得て生活する人が出てきます。自分の趣味や共通の価値観のための行動が、そのコミュニティへの貢献になって、「お金」を得られて生活ができる選択肢が広がるとしたら、いまの社会よりもずっと人間が人間らしく生きることができそうですよね。そうした「コミュニティ」を複数もって人は生活することができる、そんな未来はわりと現実的だったりします。

ここまで書いてきて、「DeFi」ってのはすごいみたいだけど、なんかよくわからない、という方もいらっしゃると思います。詳しく説明すると、専門用語だらけになるので、ここから「DeFi」をわかりやすく理解してもらうための解説をしていきますね。

「DeFi」は、Decentralized Financeの略で、分散型金融と呼ばれる専門用語です。わかりづらいので、ざっくり「インターネット上にみんなで銀行のようなものが作れてしまう」くらいに考えてもらえればいいです。

銀行が提供しているサービスを少し考えてみてください。

①「お金」を預かってもらうサービス(利子)
②「お金」を貸してくれるサービス(金利)
③「お金A」と「お金B」の交換サービス(手数料)

おもなサービスはこの3つでしょう。最初に、①のお金を預けて利子を得るサービスを考えてみます。

例えば、あなたが100万円を銀行に預けると、年間で0.01%の金利を得ることができるとします。銀行は立派なビルにあってスーツ姿の信用できそうな銀行員もいるし、なによりとても歴史もあるので、100万円を預けたら、確実に金利を返してくれるという信用がありますよね。

じゃあ、次に、その100万円を私(パジ)に1年間預けててくれたら、100倍の1%の金利を返しますよ、という話があったら、あなたは私に100万円を預けることができますか?パジさんのブログをいつも見ているので、ちゃんと返してくれるのでは、と思ってくれる方もいるとは思います。ただ、私が逆の立場なら、ちょっと怖いなと思います。気の迷いで、今回に限って持ち逃げとかしてしまう可能性が僅かにあるかも、と考えるからです。

「DeFi」でつくられた銀行なら、気の迷いなどの余地なく、システムが自動的に動くれるので、確実にこの金利が返ってきます。インターネット上に、100万円を預けたら1年後に1%の金利を返す、というシステムの「計算式」が公開されていて、その「計算式」にもとづいて自動的に動きます。しかも、その「計算式」は誰でもみんなが確認できるようになっているのです。さらに、その「計算式」はシステムをつくった開発者でも変更できないので、確実に1%の金利が返ってくるのです。

なんでそんなことができるかというと、インターネットとパソコンによって、そういった「計算式」をみんなでずっと監視しているからなんです。実は、世界中にすでに百万人を超えるそうした監視をする人々(厳密には、インターネットに繋いでいるパソコンソフトが自動的に監視をしているのです)が、そうした金利1%の「計算式」が勝手に変更されたり、その「計算式」にもとづいて動いているかを、みんなで監視しているのです。

悪い人がいて、もしその「計算式」を仮に金利10%変更したとしたら、監視しているみんなで、勝手に変更したということで、多数決によって、もとの「計算式」の金利1%にもどるという仕組みになっています。

これまでは、銀行という立派なビルの中に入っていて、カチッとしたスーツ姿の銀行員がいて、歴史もあるから「お金」のようにとても大事なものを預けても、きっと決められた金利0.01%が得られるということを、人は”勝手に信用していた”わけです。ただ、「DeFi」は、そういう金利の「計算式」やルールを誰でも確認できるようになっていて、信用する、しないに関わらず、その計算式やルール通りに自動的に動くことが保証されている仕組みなのです。

もう一度、銀行のサービスを見てみましょう。

①「お金」を預かってもらうサービス(利子)
②「お金」を貸してくれるサービス(金利)
③「お金A」と「お金B」の交換サービス(手数料)

実は、これまで銀行が提供してきたサービスの①から③のすべてが、もう「DeFi」で実現してしまって、そこに預けられている金額が20兆円を超えてしまっています。

いまこの業界は話題騒然となっています。わずか数年で20兆円分も、このインターネット上で人を介さない場所に、「お金」が預けられているんです。

100万円で悩んでいた私たちの考えとは、もっと進んだ人たちが、すでに新しいこの「DeFi」の仕組みを率先して取り入れていることがわかると思います。もちろん20兆円という規模は、金融や銀行の世界ではまだまだ小さいのですが、この流れは止まらないだろうということで、今後どんどん加速していくことでしょう。

そして、その行き着く先は、この「DeFi」を活用した「労働のない世界」。「会社がない世界」、そして「国や国境がなくなる世界」なのです。

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YouTubeチャンネルでも解説していますので、よろしければご覧ください。
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