実証実験レポート その1(指導者研修)
こんにちは。リードトレーナーの大治郎です。こちらのブログでは、僕が担当している、YYprobeを使った実証実験の様子をレポートしています。
早速、今回は3月初旬に行われた指導者研修での実証実験をご紹介します。
実証実験までの道のり
以前から私たちのチームのサービス開発にご協力いただいている人事系部門の教育関係に携わっている方々に、いつも新機能ができたら紹介しており、今回も例に漏れず新しい機能を紹介しました。
今回はナレッジボード(※)の紹介です。興味を持って貰えるかな?と少し不安な気持ちで……
※ナレッジボードとは、リアルタイム音声認識アプリYYprobeと併用するツールです。会議中の発言を付箋のようにWEBアプリ上に貼り付けて議論の整理をしたり、振り返ったりすることができます。
一通り説明をしたら責任者の方に「直近で開催する予定の研修で使ってみたい」という声をかけていただきました。当初の不安が期待に変わった瞬間でした。
この研修の目的は、社内研修の指導者が来期の指導方針を決めるというもの。指導者同士で教育について議論し、それを整理します。
こういう議論の整理にナレッジボードの使い方が合っていると感じたので、今回の実証実験では、「ナレッジボードを用いると議論の整理をサポートできるか」を確認することにしました。
実証実験の様子
研修当日、ナレッジボードはPCで動作するWEBアプリなので、アプリの使い方を研修担当者に伝えて控え目にしておこうという思いで後方にて見守ることにしました。
ナレッジボードが表示されているPCをプロジェクターに映し、研修開始となりました。当初は目新しさに受講者の皆さんは注目していたのですが、期待とは裏腹に徐々にあまり注目されなくなりました。
ナレッジボードを表示している意味がなくなってきたと感じ、私自ら体が勝手に反応して主催者に了承を得てリスト表示(※)という同じくPC上で動作するWEBアプリの表示に切り替えました。
※リスト表示とは、ナレッジボードと同じくリアルタイム音声認識アプリYYprobeと併用するツールです。YYprobeのように発言内容がリアルタイムでWEBアプリ上に一覧表示する機能です。
すると、ナレッジボードと同じく目新しいツールに当初注目いただいたのは同じでしたが、その後注目度が落ちることはありませんでした。
そこでもう一度、ナレッジボードに対する受講者の反応が本当に悪いのか確認したくなり、主催者とこっそりナレッジボードに表示を戻すことにしました。
そうすると、1名の受講者から「リスト表示に戻して欲しい」という依頼をこっそりと且つ予想通り?に受けてしまいました……
やはりリスト表示の方が受講者の方々は見たいんだなと思い、PCの表示をナレッジボードからリスト表示に戻すことにしました。そして、予想通り注目がなくなることはありませんでした。
リスト表示がなぜ注目されるようになったか、以下の理由であると主催者と後で結論付けました。
他者の発言を聞き逃した時に、それを文字で振り返って読める
また、そもそものナレッジボードが目的を達成できなかったのは以下が原因だと主催者と結論付けました。
・付箋に記載される発言文字数に限界がある
・画面表示できる付箋の数の上限が低い
・紙の付箋のように操作できない
ほかに発見したこと
聴覚障害の方が受講者として参加されていたのですが、後でとても発言がすぐ文字になるのを見られるのはありがたい、というお言葉を頂きました。
また、写真で見ていただくとわかると思いますが、通常の会議よりも人が密集した状態で研修を行いました。(3月初旬に実施しています。)
その影響で他人の声を想像以上に拾っていました。特に、ある受講者(偶然にも私と同性の方)の端末がよく他人の声を拾っていました。
(少し運命を感じてしまったのは言うまでもありません。)
ひとつのマイクで本人だけでなく、周りの人の声も拾って認識してしまったという現象に気づいたおかげで、YYprobeのハードとソフトの両面で対応しなければならないことが見えてきました。
ハード面
より指向性の高いマイクが必要で、市販のものにはなさそう
⇒現在、マイク製造会社と専用のマイクを開発しています
ソフト面
本人の声以外を消すロジックが必要(システムの認識精度部分)
⇒日々、認識精度を向上させるためのシステム改善を実施しています
ナレッジボードに関しては鋭意改善中です。
改善した後、ナレッジボードを使用した実証実験を行いました。
こちらの結果を乞うご期待です!!!!
※大治郎はこちらでリードトレーナーをしております。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?