3月のうちにホワイトデーの話を
1人でふらっと寄った、初めて行くバー。
6〜7席ほどしかない、こぢんまりしたカウンター席は全て埋まっているように見えたが、運良く1席だけ空いていた。
「こちらへどうぞ」
入り口から見て1番奥の空いている席へ座るように促され、カウンターに座るお客さんの後ろを「すみません、失礼します」と言いながら、できるだけ身体を平たくして忍者のように壁づたいに歩き、空いている椅子を目指す。
なんとかその席へたどり着き、ホッとしながら椅子に座り、左隣に座っている男性に会釈した。
感じよく会釈を返してくれた隣の席の男性、それが現在の夫だ。
急になんの話だ。
いや、こうやって書くとなかなかドラマティックな話ではないか。ただの酔っ払いの話といえばそうなのだが、まあそう言わずドラマティックな出会いということにしておこう。
息子たちに夫婦の出会いを話す時が来たら、もう少し肉を付けて話してやろうと思う。私が失恋したその日のことだったとか、結婚式を逃げ出してきたその日の夜だったとか。
まあそんな感じで酒場で出会った夫婦なので、当然2人ともお酒が好き。お酒は共通の趣味と言っていい。晩御飯の献立を考えるとき、同時に合わせるお酒を考えたりするし、逆に今日飲みたいお酒に合わせて晩御飯の献立を考えたりもする。
そんな夫から、今年のホワイトデーに貰ったものがコチラ。
タンカレー、ノイリー(なぜか1ℓ)、オリーブ。
ホワイトデーにこの3点セットをくれる配偶者、なかなかいないだろう?最高ジャロ?
こんなときはどこに電話したらいいんジャロ?
まあ、価値観って人それぞれだけど。
1本3,000円ぐらいのお酒を、お互いに贈り合うことができる配偶者で、なんか良かったなーと思うのだ。
振り返ってみると、独身時代は週5でBARに行っていた。小さい子供たちがいる今はそうもいかないけれど、家でいろんなお酒を楽しんでいる。
誕生日とかクリスマスとかバレンタインデーとか、そんな時にいつも夫から好きなお酒をもらう。
お返しに私もお酒をあげて。
1本5,000円の美容液を買うのは躊躇して半年ぐらい悩むけど、5,000円のお酒はわりとサラッと買えちゃうの、なーぜなーぜ?
それはまさに、価値観の問題。
ところでホワイトデーにもらった、タンカレー、ノイリー、オリーブを使ったマティーニ。まだ作ってないから今夜はそれを飲んで寝ようと思う。
さよなら3月、ようこそ4月。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?