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鍼師を目指すあなたへ(その2)

鍼師を目指すあなたへ(その2)

前回は鍼師を目指す方へ、腕を上げるためのもっとも効果的な方法は「あん摩を徹底的に学ぶこと」とお伝えしました。今回は鍼師が段階的にステップアップしていくための目安となることについてまとめました。

 ※ブログ最後に、セラピストを目指す全ての方を対象にした、技術向上に役立つセミナーのご案内もあります。ぜひ最後まで読んでくださいね。

ステップアップのための段階別目安

漢方理論、経穴、経絡を勉強する事は大切な事ですが、実践に生かせなければ絵に描いた餅となります。実践を通して立体的に人間の身体のイメージが頭に入っていないと、せっかく勉強したことも生かせません。

鍼師を目指す皆さんに、治療者が何を目安にしたら良いのか、段階別にまとめてみましたのでぜひ参考にしてください。

初級者

(1)経絡の流れを指先で覚える。自分の体と頭にイメージをたたきこむ。

(2)施術中は、無心、集中して施術を行う。身体を流れる経絡の異常な場所に触れた時、無意識に自然に手が止まるようになるまで、何度も施術経験を積む。

 

中級者

(1)経絡を意識しながら施術を行う。

(2)経絡中に流れる気・血・水(津液)の流れの状態を確認する。

(3)経絡の流注・寒熱・虚実の確認をする。

 上級者
(1)施術中に問診による弁証を行い、証をたてる。

ステップアップするには個々の持っているセンスも必要ですが、一番大切なのは謙虚な気持ちで、常に上を目指し努力を続ける姿勢です。

現状に満足し自分で「うまい」「できる」と思ってしまえば、それ以上の向上は望めません。


持って生まれたセンスの良さや人当たりの良さがあると、治療家として評価されたと勘違いし、施術が簡単に思えて、努力ができずに途中でやめてしまう場合もあります。

逆のパターンは、不器用な人が必死で取り組み、人一倍時間をかけた結果、しっかりとした指に固めることができ、有能な治療家になるケースも数多く見てきました。


では、どのくらい修業の時間が必要なのでしょうか?

答えは「生きている限り」です。

治療の奥深さはどこまでも続くので、それがこの仕事の醍醐味です。私自身30年近く臨床をしてきても、まだ終着点は見えません。

鍼は一生をかけて探求できる、素晴らしい治療法だと私は思っています。


初級から上級までのステップアップを経て、優れた治療家が1人でも多く育ってほしいと願っています。そのためには、前回のブログから一貫して言っていますように、あん摩技術の習得が非常に大事なことですので、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。



あん摩技術を習得できるセミナーを開催

あん摩は力強く押す方が良いように思われがちですが、患者さんの体を力任せに押すと、筋肉を傷めるだけで、あまり効果はあげられません。身体を押すときの圧が入りすぎでも、入らなすぎでもだめなのです。


長く鍛錬してあん摩の手が出来てくると、患者さんにとってふんわりとした気持ちの良い押圧であっても、筋肉はしっかりとゆるんできます。

本物のプロの手で体を触れられると、体に触れられる事が嫌いな人(拒按(きょあん))でも、患者さんは「心地良い」「治っていく感じがする」とおっしゃいます。施術者側が意識する事なく手が自然に、患者さんにとって心地の良い触れ方をするからです。


患者さんの中には「随分力が強いですね」と圧の強さを喜んでくださる方もいますが、ベテラン施術者の指は親和性が出来ているだけで、実はほとんど力を入れている事はないのです。


あん摩のプロは切経による正確な診断ができます。鍼師が切経の腕を上げるには「あん摩技術の習得が必須」というというのが私の結論です。

そこで、あん摩技術を習得するセミナーを随時開催いたしますので、皆さんの治療にぜひ役立てていただけたらと思います。


下記にご案内をしておりますので、お気軽にお問合せください。

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【あん摩技術を習得するセミナー】ご案内 

 

※参加者募集!

セラピストであればどなたでも参加可能です。

(鍼灸師、整体師、マッサージ師、など) 

 

セミナー代金:11,000円(税込) 

日時:参加者と相談の上、決定します。 

時間:1時間(質疑応答があれば、延長もあります。) 

開催場所:博厚堂はり治療院 

東京都港区新橋4-7-4 STトミタ1階

○お申込み・お問合せは下記まで

hakkoudou.t@gmail.com

TEL.03-3459-8341

 https://www.hakkoudou-kanpo.com



 


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