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「算命学初級者が混乱する?攻撃本能」

算命学を正式に学び始めると
陰陽五行と生剋比の授業に続いて
五本能について学習する段階があると思います

五本能の中で特に
「攻撃本能」(行動本能)は
理解する上において
幾分混乱するかも知れません

今回はこの攻撃本能の星について
考えてみます


五本能

陰占(宿命)における中心は日干です
宿命全体が私を表してはいるのですが
この日干を特に自分(心)と考えます

日干と他の干との関係性から
陽占(人体図)の十大主星が出て来ます
例えば
日干庚金の宿命内にもう一つ庚金があれば
庚-庚で比和の関係ですね
自分の中にもう一人の自分がいる感じです

この日干と比和になるものがあると
貫索星という星になります
陰陽違いで庚-辛であれば石門星になります
つまりは
守備本能の星になるわけです

同様にして
庚-壬・癸であれば金生水なので
鳳閣・調舒という伝達本能の星になります

庚-甲・乙であれば金剋木なので
禄存・司禄という引力本能の星になります

庚-丙・丁であれば火剋金なので
車騎・牽牛という攻撃本能の星になります

庚-戊・己であれば土生金なので
龍高・玉堂という習得本能の星になります

この
守備本能、伝達本能、引力本能
攻撃本能、習得本能を五本能といい
人間であれば誰でも持っている
本性であると考えます

五本能とは日干と他のものとの
関係性の5つのパターンの事なのです

攻撃本能に対する誤解

この五本能の中で一番混乱しやすいのが
攻撃本能(行動本能)ではないでしょうか?

日干庚にとって剋する相手
つまりやっつける相手である木性があると
攻撃本能の星になりそうな気がしませんか?
剋す=やっつける=攻撃

自分がやっつける相手が
自分の中にある様なものなので
自分のやっつけたい本能が刺激されて
発動するようなイメージが湧かないでしょうか?

木こりは森を見れば
木を伐りたくなる感じ。。。

実際にはこの場合は引力本能の星になり
攻撃本能ではありません

攻撃本能は
自分(日干)を剋してくる
つまり
自分をやっつけに来るものが宿命内にあると
攻撃本能の星になります

自分がやられちゃう状況が
攻撃本能の状態なのです
これはちょっと首をひねってしまいませんか?

攻撃本能の意味①

自分がやられる関係性が
何故
攻撃本能(行動本能)なのかを
説明してみましょう

自分がやられている
つまり
剋されている姿を例えると
掲載画のような状況と言えます

自分がボールでバットで叩かれている
そんな状態が剋されている姿です
叩かれたボールは叩かれた方へ
飛んでいくしかありません
ビリヤードの球に例えても同じです

つまり
この球(私)は打たれた方に向かって
忠実に動いて行くのです
ある意味では
自発的に自主的に
飛びたい方向へ飛ぶのではなく
打たれた通りに飛んで行くのです

この姿が攻撃本能(行動本能)と言われる
車騎星や牽牛星の性情になっています
一直線、真面目、一途、責任感、忠誠心など

拳銃の弾丸も撃鉄によって叩かれて
はじめて発射され標的を破壊するのです
攻撃力が発揮されたという事ですね

攻撃本能の意味②

剋する(やっつける)というのは
相手の力を奪う事と言い換える事が出来ます
水剋火は水が火の力を奪う事であり
木剋土は木が土の力を奪う事です

逆に剋されるという事は
自分が力を奪われるという事です
人においては
その本質は心ですから
剋されるというのは心を奪われる事なのです

何かに心を奪われている姿が
剋されている姿であり
攻撃本能の本質なのです

車騎星は軍人の星
牽牛星は役人の星
共に国家に忠誠を尽くし
国家の為に働く人の姿です

攻撃本能の星は仕事の星だと
解釈しますが
仕事というのは自分の為にするものではなく
人の為になる行為が働くという意味です

名誉というものも
自分の為にやる事ではなく
世の為・人の為になる事を
一生懸命にやった結果として
与えられるものです

攻撃本能というのは
何かに心を捧げている姿です
なので
車騎星や牽牛星は目的観が
ハッキリしないと力が
充分に発揮できないと思います
また
尊敬して付いて行きたくなる指導者に
出会えるかどうかも
分かれ道になるでしょう

最後に

攻撃本能の中身は
剋される関係です

例えば
日干庚金が丁火によって鍛えられ
立派な刀に仕上がってこそ
多くの人の役に立つ道具になるのです

星としては車騎星が出ます
この車騎星が上手く生かせるかどうかは
庚-丁のバランスも見てみる必要があります

弱い庚(根が無いとか)であったりすれば
この車騎星はなまくら刀かも知れません
庚が強過ぎれば鍛えられず唯の鉄の塊で
周囲に迷惑になるだけかも知れません

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