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『アルバイト探偵(アイ)』

【 ネタバラシはありません 】

『アルバイト探偵(アイ)』

著者:大沢在昌
出版社:講談社(講談社文庫)
発行年:1995年7月15日


冴木涼介は六本木の私立探偵。ずぼらで女好きの不良親父だがヒゲの似合う顔つきで見てくれは悪くない。一人息子の隆はツッパリにもオタクにもならず適度な不良する高校生だが事件があれば親父が最も信頼するパートナー、アルバイト探偵(アイ)としてバイクを飛ばす。美人家庭教師麻里さんが持ち込んだ依頼とは?


 アルバイト探偵シリーズ第1作目。「アルバイト・アイは高くつく」、「相続税は命で払え」、「海から来た行商人(スパイ)」、「セーラー服と設計図」の4編が収録されています。本書は、高校生の冴木隆の視点で物語が進んでいきます。物語上だったらこういう高校生がいたっていいじゃない! と読み終えて思いました。個人的に好きです。そして、その父親は何だか秘密めいたものを抱えているようで……。次の作品がとにかく気になります。あと、文体は軽快ですが、全編通して根底にあるものはとにかく軽快ではありませんでした。そのギャップも良かったです。

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