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心機一転、年明けに5つの"I" -成功体験の再現性を高める-

Facebookのプライバシー問題
Instagram/WhatsApp創業者の離脱
Googleの中国戦略
Uberの度重なるスキャンダル
サウジ国王から巨額の資金を預かるVC。

2018年は、ミッションステートメントの形骸化が明らかになった一年だった。

もちろん大企業に限ったことではない。

どこの企業も、同様の課題を抱えている。


そんな時に頼りになるは、過去の栄光だ。

過去の栄光と聞くと、後ろ向きな響きがある。

しかし、それは過去の栄光が、ただ振りかざすだけのものになっているからだ。

過去の栄光は、再現するためのものである。

再現して、前向きな変化をもたらすためのものである。

そしてそれは、5つの"I"を通じて体系的に実行することが可能である。


1. 過去の内省(Inquire)

この組織の絶頂を支えた要因は何だったのか。

正しい質問は、その答えを導く。

・最低6人のグループをつくる
・グループ内で2人組を複数つくる
・改革したい活動(営業活動改革、組織改革など)に関して質問を投げかける:

"[営業活動]において、最も印象的な成功体験を、思い浮かべて欲しい"
1.何がそんなに、印象的だったんだろう
2.君の成功体験を可能にしたものって、なんだったのかな
3.その中で君は、どんな役割を果たしてくれたのかな?周囲のみんなはどうだったかな?

価値観について
1.君にとって、いちばん大切なことってなんだろう?
2.営業活動改革の中で、君は会社に何を大切にして欲しい?

3つの願い
1.もしこの改革で君の願いが三つ叶うとしたら、何をお願いしたい?

・他のペアに共有する
・グループ全体で、全体の回答から3~5つのテーマを抽出する(情熱、エンパシー、強いリーダーシップ、など)

ポイント
・一時間から二時間が目安
・話を聞く時には、必ずノートを取ること


2. 理想の共有(Imagine)

過去の成功は、チームが描く未来のあるべき姿に重なるのか。

想像と対話を通じて、その答えを導く。

・ファシリテーターは、成功体験が再現された未来のシナリオを作る
・シナリオを共有する
・再現された世界が今現実のものとなっているという妄想をして、"現状"に関して自由に感想を述べ合ってもらう(幸せか。何がそんなに幸せか。不満か。何がそんなに不満か。)
・グループ全体で、全体の回答から3~5つのテーマを抽出する(情熱、エンパシー、強いリーダーシップ、など)
・複数グループがある場合。他のグループの結果と比較する

ポイント
・一時間から二時間が目安(シナリオ構築作業を除く)
・話を聞く時には、必ずノートを取ること


3.戦略の共創(Innovate)

未来のあるべき姿に対して、何をすべきなのか。

ひらめきと対話を通じて、その答えを導く。

・ファシリテーターは、セッション1と2の結果をまとめる
・以下の項目に関する現状を前提として共有する

事業戦略
社会的意義
社内外コミュニケーション
組織図
企業文化
行動指針
コアコンピタンス
ビジネスプロセス
管理手法
など

・何をどう変えるべきか、一人3つから5つ、「~すべきである」という意見をポストイットに述べてもらう
・過去2回のセッションで出たテーマに、それぞれの意見がどう当てはまるか分類する
・全体で共有し、反応や意見を募る
・ファシリテーターが上記を戦略としてまとめて、戦略に関する合意をとる

ポイント
・二時間が目安(結果のまとめ作業を除く)
・ポストイットと大きな用紙を準備すること


4.協働による実現

戦略を、いつ誰が実行すべきなのか。

協力を通じて、その答えを導く。

・誰がやるかは未定のまま、具体的なスケジュールを組む
・参加者には、協力できるタスクになるべく自発的に応募してもらう
・実行する

ポイント
・ガンツチャートは全員が閲覧可能で、コメントも書き込める状態にしよう


5.継続的な反復 (Iterate)

歴史は繰り返す。

反復を通じて、未来を切り開く。

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