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誰も追いつけない圧倒的なスタイルと2023シーズンのアルビレックス新潟とわたくし(前)

J2優勝J1昇格、という上々の成績で2022シーズンを終えたアルビレックス新潟。年が明けていよいよJ1リーグに挑戦となった時点で、わたくしはうっすらと覚悟していた。去年は本当に楽しかった、美しくてめちゃめちゃ強いサッカーを毎週のように堪能して気がついたらJ2のてっぺんに立っていた。夢みたいな一年だった。でも2023シーズンはきっとこうはいかない。こんなに好き放題させてもらえるはずがない。過去に憎たらしいぐらいの強さで一足先にJ2から昇格していった多くのクラブがJ1で苦戦、なんなら1年でJ2に戻ってきてしまうのを何度も観ている。勿論、そうならないためにアルビレックス新潟は、J1で戦えるチームを作り上げてJ2を制圧してきたのだと思っている。キャンプの仕上がりも上々と聞いている。それは理解しているが、なにせ5年間居なかった間に恐ろしくレベルが上がっているJ1、少なからず今まで通りにいかないこともあるだろう。そんな風に覚悟しつつ、そのうえでJ1を存分に楽しむ準備はできていた。他所のクラブでは大量の選手補強なんて噂も流れてくる中、現有戦力の確保と最小限の補強で挑むアルビレックス新潟。2022年にギリギリまで研ぎ澄ませてきたあの美しくてめちゃめちゃ強いサッカーがどのぐらいJ1で通用するのか、とくと見せていただこうではないか。


本稿は6年ぶりの魔境J1を愚直なまでに正しいサッカーで完走したアルビレックス新潟、幸福な関係を一方的に築いたわたくし、「全員が戦力」の真の意味、J1レベルって何なんだよ問題、瞬く間に駆け抜けていったファンタジスタ、チームとサポーターの幻想ではない信頼関係、ある選手の重責と苦悩と喜怒哀楽と解放、その1年間の記録である。去年の7万字よりは短いので安心してほしい。選手・スタッフの氏名は敬称略とさせていただく。


お久しぶりです・お元気ですか

そんな訳で6年ぶりのJ1が華々しく幕を開ける。今シーズンの日程が発表されれば「わあ対戦相手が全部J1チームだ~」と騒ぎ、浦和駒場スタジアムと札幌厚別公園競技場という二大レア会場アウェイを引き当てては「流石J1だ~昇格組にレア会場を当ててくる~たぎるぜ~」とはしゃいでおり、アルビレックス新潟が曲がりなりにも10数年間J1に在籍していたことを都合よく忘れていた。当たり前である、これから始まるのは全く新しいJ1での挑戦なのだ。

2月18日、リーグ第1節アウェイセレッソ大阪戦。この日は自宅で独り、開幕戦ムードと6年ぶりのJ1を噛み締めていた。前年からほぼ変わらないスタメン(契約満了も移籍もほぼなかったのだからそれはそう)、その中に谷口海斗と藤原奏哉の名前を見つけて、J3生まれJ2育ちの2人が遂にJ1に殴り込みだ!とブチ上がり、DAZNのスタメン紹介画像がJ2よりでかいと言ってはJ1を実感し、そうこうしているうちにキックオフの笛が吹かれた。他人事として観てはいたけれど、5年間を過ごしたJ2よりスピードも強度も上を行くというJ1が今、初めて目の前に立ちはだかる。我々はどこまで「通用」するのか、そもそも通用って何よ同じサッカーでしょ、などと思っているうちに開始3分で伊藤涼太郎が鋭いスルーパスを通した。あっこのサッカー去年の延長だ大丈夫、すぐに頭が切り替わる。そして前半22分、その伊藤涼太郎からゴール前で優しいパスを受けた谷口海斗が右足を振りぬき、ボールは一直線にファーサイドのネットに突き刺さる。2年前までJ3で、なんなら数年前までホテルの配膳バイトをしながらサッカーをやっていた男がほんの数十分でJ1で通用してしまった、流石わたくしの推しだ。その後は5分足らずで同点弾を喰らいそのスピード感にJ1を感じ、小島亨介は神セーブを連発し、ポゼッション率でセレッソに上回られているのを見てJ1を感じ、後半には香川真司を起点とした逆転弾を喰らいその豪華さにJ1を感じ、79分には千葉和彦のヘッドで同点に追いつき「千葉ちゃんがJ1で通用した~!」とはしゃいだがそもそもこの人は元々J1キャリアの方がが長い人でしたね、そんな感じでJ1復帰を要所要所で寿いでいるうちに、試合は2-2のドローに終わった。自宅でぬくぬく観ているだけでめちゃめちゃ疲れたが、同時にめちゃめちゃに面白かった。クリーンなプレーの好敵手、ストレスのないジャッジ、去年のチームの強度をひとつも落としていない、やれているところとやれていないところはあるけれどそれも伸びしろ。試しにTwitter(当時)で「J1 楽しい」で検索してみたところ目算でその9割5分がアルビサポ。開幕節をここまでプリミティブに楽しんでいるサポーターもおるまい。今後勝てないとかチームがうまくいかないとかで全然楽しくない時期が来ないとは決して言い切れないけれど、この初期衝動というかファーストインプレッションみたいなものを大事にして、2023シーズンまるごと楽しんでいこう。

リーグ第2節は2月26日アウェイ広島戦、これもDAZN観戦。千葉和彦の縦パスを起点に伊藤涼太郎スルーパス→三戸舜介の落としに、どこからでも点を取る(ウチも取られている)ことでお馴染み太田修介がどこからともなく現れて、挨拶代わりというにはあまりにも強烈なミドルシュートを決める。36分には鈴木孝司名物そこに居た時点で勝ったも同然ゴール。前半で2点リード。試合が始まるまでは千葉和彦以外の新潟の選手の名前を誰も知らなそうだった実況アナウンサーから「スプリントモンスター太田」「中盤のマエストロ伊藤」という名調子が次々繰り出される。興奮しながら見守っていたが広島だってそんなに侮れるチームではない。後半はあちらの交替策が嵌って防戦一方、79分には塩谷司の意味わからないスーパーゴールを喰らって1点差。アディショナルタイム7分に改めてJ1を感じ、頼む頼むと息を飲んでいるうちに笛が鳴り、J1復帰後初勝利をなんと2戦目にして手に入れてしまった。信じられない、このうえばくよろ様(※今更説明するまでもないがアルビレックス新潟公式LINEが勝利後に送りつけてくる怪文書)も来ちゃうのか。J1楽しすぎんか。別にこれがクラブ史上初のJ1白星という訳ではない、それは19年前にとっくにやっている。しかし6年前まで居たという感覚は実はあまりなく、未体験の超ハイレベルなリーグに身一つで挑んでるような気になってくる。それで良いのだと思う、このチームはJ2で一回生まれ変わって新しい挑戦をやっているのだから19年前とは違ってあたりまえだ。

ようやく現地観戦が成ったのは第3節ホーム札幌戦。もうそろそろいちいちJ1レベルを感じてキャッキャしている場合ではないな、と思ったが5年前に対戦した時と印象が違い過ぎて「コンサこんなんだっけ」「ミシャサッカーこんなんんだっけ」「オールコートマンツーマンとはなんぞや?」と一々新鮮さを覚えながら試合を観ていた(5年も経てば対戦相手の陣容も変わるのは当たり前、そもそも前回対戦時の監督はミシャではなかった)。この日は古巣対決に闘志を燃やしていたはずの堀米悠斗が無念の負傷による欠場、誰がゲームキャプテンやるのかなと思っていたら高宇洋だった。遂に来たか、などと謎の目線で感慨に耽る。ヤン(高宇洋の愛称)にはキャプテン適性ありそうだなと根拠はないながらも前々から思っていたのだ(実際ガンバU23ではやっていた)。ピッチ中盤でのボール奪取能力に加えてキャプテンを任される人格が備わったらもう無敵だろう。試合は伊藤涼太郎と太田修介のゴールで一時リードするも終盤に追いつかれ、初めてのVARと初めてのDOGSO未遂というJ1限定イベントも経験したものの勝利は手にできず、失点時の守備の不安定さは気になるがここまで3試合負けなしで来ているのは正直驚きが大きい。試合後にはキャプテン高宇洋が選手たちを促してスタンドへの挨拶に出向き、割と早いタイミングで慣れないキャプテンマークを外していたのが印象的だった。堀米悠斗の復帰が早いことも勿論祈っているが、高宇洋がキャプテンを任されているタイミングで勝ち試合が観たいな、あんな硬い表情でグラウンド一周させるの勿体ないな、なんてことを思った。

ミッドウィークのルヴァンカップ、グループリーグ初戦は3月8日アウェイ福岡戦。前年度J1特例とかではない形でルヴァンカップに出られることで改めてJ1のありがたみを噛み締め、当然ながら大幅ターンオーバーのスターティングメンバーに星雄次(顔がいい)の名前があって平日からテンションが高い。キックオフから5分ぐらいはびっくりするほどビルドアップに落ち着きがなく結構なピンチを迎えており、全員が戦力とは言うけれどどうすんだこれ…と心配になったが、試合が進むにつれてだいぶオーガナイズされてきた。2年ぶりに新潟に戻ってきたらだいぶスカした金髪になっていた新井直人、プレーも大幅に垢抜けてきたようであの頃持っていなかった技術が随所に見られ、リーグ戦でのスタメンもそう遠くない話だろう。試合は鶴野怜樹のゴールで奪われた1点を返しきれず今季公式戦初黒星。Bチームという言い方は好きではないが、リーグ戦に名を連ねる選手たちとどうやってその差を埋めていくのか、この中で何人がその差を縮めて追い越してスタメンを奪取できるのか、そういう試合だった。

3月11日、リーグ第4節ホーム川崎戦。年に一度の砂かぶりシート観戦チャンスは存外に早くやってきた、しかも相手は我々の知らない5年間に黄金時代を迎えていた川崎フロンターレ。長かった冬を振り切るかのような快晴。何もかもが申し分なし。開幕からずっと(というか去年からずっと)伊藤涼太郎が素晴らしかったのだが、この日は前半21分に渡邊泰基が相手から奪ったボールを受けてニアぶち込みゴールを決め、それ以外にもスルーパスにヒールパスにダブルタッチにとあらゆる場面で去年からギアを一段上げたかの如く効きまくっており、我々は砂被り席で「いや涼太郎やば」「やばやばのやば」「やばたにえん」などと口走るしかなかった。あの川崎にシーズン開始早々勝ってしまったのもそうだけど、伊藤涼太郎がそのプレーだけで観に行く価値がある選手になりつつあり、J1という場所は居るだけで選手の価値が上がっていくステージという可能性もあるな、とすら思えた。砂かぶり席でゼロ距離の伊藤涼太郎を観た経験、もしかすると後世に自慢できるかもしれない。

これはゼロ距離のヤン。ゲームキャプテンで初勝利おめでとう

リーグ戦序盤の試合以外でJ1を最も感じたといえば3月18日、リーグ第5節アウェイ浦和戦。前述のとおりこの日の会場は埼スタではなく浦和駒場スタジアム、かの有名な「出島」とほんの少しのメイン席だけがビジターサポーターに割り当てられ残りは全部浦和レッズのサポーター。圧が強い。J1時代、更にその前のJ2時代をご存知ないであろうお若いアルビサポの皆様が「試合に負けてチームバスに生卵投げつけた」「その生卵は今はなき新潟市役所前の清水フードで買った」「いや近くの定食屋から調達してた」など真偽不明のレッズサポ蛮族エピソードに震え上がっているのをSNS上などで目にし、またまた~今は令和ですよ~いくらレッズサポでもそんな蛮族居ないでしょ~と古参面で眺めていた(残念ながらその優しい見解は数か月後に裏切られることになるのだが)。数百枚しか出なかったビジター席チケットを奇跡の確率で入手したので、個人的には今季初アウェイ遠征。入場した途端に赤く高い人の壁とスタジアム約270度から響くウィーアーレッズコールの圧が強く、アウェイはこうじゃなくちゃな…と実感した(5年間のJ2生活で牧歌的なビジター席に慣れ過ぎた)。試合は前半10分、新井直人の浮き球クロスを太田修介が受けて理不尽に仕留めるという理想的な先制点、これはついに浦和戦アウェイ初勝利か…とみっちりしたビジター指定席で沸いていたが、終わってみれば逆転負け。J1なので油断してもしていなくても理不尽なミドルシュートが飛んでくる。あと酒井宏樹がうますぎる。古巣に一矢報いたかったであろうトーマス・デンと伊藤涼太郎、悔しかっただろうな。リーグ戦初黒星、この悔しさをぬるっとスルーしてはいけない。絶対なんかの糧にするのだ、チームもサポーターも。

シーズン序盤の戦いぶりを詳しく書きすぎたので以降は駆け足で。秋山裕紀の分捕った1点を守り切って勝ったかと思ったら最後には野球(パフォーマンス)をやっていたルヴァン杯GLホーム鹿島戦、現地には行ったけど仕事の電話対応で後半殆ど観れないうちに負けておりVARの恐ろしさを思い知ったリーグ第6節ホーム名古屋戦、小見洋太の名言「坊主しか勝たん」爆誕のルヴァン杯GLホーム柏戦、VARに救われることもあるんだなと初めて知ったリーグ第7節アウェイ神戸戦。勝っても負けても毎試合新鮮に「いや~J1は選手の個の力も強いし油断できないな~楽しいな~」などとニコニコしていた(負けたら流石に大っぴらにニコニコはできないが)。言うほどJ1とJ2のサッカー自体に差がある訳でもないのだろうけど、お久しぶりのJ1だからちょっと盛って楽しんだ方がいいかなと思って…。

ここまでのアルビレックス新潟、第7節時点で11位。昇格組の成績と考えればまあ上出来だとも言える。アルビレックス新潟はJ1で「通用」するのか?という開幕前の心配に関して言えば、結論から言うと余裕で通用していた。相手のプレスを翻弄するパスワークも崩しながらゴールを狙う姿勢も去年からなにひとつ強度を落とすことなく、昨年のJ1上位チームだったりタイトルホルダーだったりを余裕でいなしているように見えた(余裕は言い過ぎた、でも緊張感を持ってギリギリやれていたと思っている)。そしてキレッキレの強度で挑んでくる相手チームに食らいつくかのように、選手たちのスキルがみるみるうちに上がっていくのがリアルタイムで観れる。J1は強いチームばかりですからとか補強が足りなくて云々とか、自分内でうっすら貼っていた予防線というかエクスキューズというか、そういったものは全く必要なかった。アルビレックス新潟はアルビレックス新潟だ。基本わたくしはこのチームを信用しているつもりでいたけれど、もしかしたら一番彼らを見くびっていたのはわたくしだったのかもしれない。すみませんでした。マイチームが正しいサッカーをやって正しい結果を出し続けているというのは精神衛生にとてもよい、なんというか生きる活力になる。

ファンタジスタ、覚醒

段落冒頭の画像で結果をバラしていくスタイル

4月15日、リーグ第8節ホーム福岡戦。前半を終えた時点でだいぶ雲行きが怪しかった。アビスパ福岡は2年前までJ2に居て何度も苦汁を舐めされられていたのでプレースタイルや特徴はまあまあ知っているつもりだった(なんなら3月にカップ戦でも対戦していた)が、印象は当時と変わらず、つまりJ2をぶっちぎりの成績で自動昇格していくチームの超強化版だった。PKとセットプレーで前半のうちに2点を失っており、ゴール裏もだいぶざわついている。一方わたくしはといえば「言うて逆転できないことはないっしょ」などとうそぶいていた。所謂きけスコ理論(2-0は危険なスコア)、前半で複数点リードを許した試合のおまじないみたいなものだが、かなり本気でやれるっしょと思っていた。シーズン序盤で手応えを感じていたサッカーが前半でも十分やれていた(太田修介の惜しいシュートだってあった)こともあり、あとは決定力だけだなと思っていた。

アルビレックス新潟史上に残る大逆転劇は、後半早々に幕を開けた。ゴール裏から気合のアイシテルニイガタ千本ノックの歌声が響く中、自陣で得たフリーキック、蹴るのは伊藤涼太郎。福岡の2枚の壁の間を抜いてボールはニアに突き刺さる。恐ろしく技術の高いゴールだったが歓喜の輪ができることもなく、淡々と守備位置にに戻る選手達。こりゃイケイケで逆転できんだろ、と思ったがそこからは一進一退の展開。谷口海斗、小見洋太、松田詠太郎投入で圧をかけるもゴールはなかなかこじ開けられず。80分頃に福岡の選手が複数人揃って足を痛めて中断するシーンがあり、そりゃあのJ2ぶっちぎり超強化版サッカーやってれば足も攣るよね…と思ったが普通に時間稼ぎだった可能性もある。1点ビハインドのまま試合はアディショナルタイムに突入。92分、トーマス・デンの縦パスを受けた伊藤涼太郎がそのままターンしてゴール前に切り込む。谷口海斗に一度ボールを預けた後、その落としに右足を振りぬく伊藤涼太郎。シュートはまたもやニアに突き刺さる。同点。この時点でだいぶ頭が沸騰していた、きけスコでしょいけるっしょとか言ってはいたけれどまさかこの時点で同点に追いつくとは思っていなかったのだ。残るは3分。もう逆転するしかない。しないかもしれないけど今は声を枯らして応援するしかない。ラストワンプレーになるかもしれない時間帯、左に位置する小見洋太が山なりのパスを右サイドへ、島田譲とのワンツーでゴールライン近くに切り込む松田詠太郎、マイナスからのクロスを相手DFに囲まれながら落とす谷口海斗、そこに居たのは伊藤涼太郎。揺れるネット。信じられないものを観た。感情を全て解放したかのように走り出す伊藤涼太郎を、ピッチ上の選手もベンチメンバーも全員が祝福に走る。わたくしはといえば友人と肩を抱き合いながら「やば!くーる太郎やば!!!」とかなんとか、もうとにかくアドレナリンが瞬間最大出力で放出された結果語彙力が消えうせていた。試合後のパフォーマンス(千葉劇場ときどき阿部劇場)ではシンプルに伊藤涼太郎の胴上げが行われており、リーグ優勝でもしたかのような騒ぎだった。伊藤涼太郎が異次元に凄かったのはそれはそう、でもこれはチームの勝利だ。2点ビハインドでも誰も可能性を捨てない、その為にやるべきことをピッチ上もベンチも何一つぶらさない、J1で戦えるチームをJ2に居る間にきっちり構築してきたこのチームの勝利だ。誇らしい以外の言葉がない。DAZNで観戦されたと思われるこちらのツイートが全てを物語っていたので引用させていただく。

脳が焼き切れるような体験をしたからといって、次の試合がやってくればあの一瞬の興奮は残念ながらすぐにリセットされてしまう。4月19日ルヴァン杯GLアウェイ柏戦、松田詠太郎と谷口海斗のゴールもあり高木善朗の前十字靭帯損傷から復活もあり、追いつ追われつの展開ながら最後はカウンターを喰らって逆転負け。海斗のワンタッチゴールすごい美しかったんだけどなあ。4月23日リーグ第9節ホーム鹿島戦、要所要所でたぎるプレイ(松田詠太郎がDF2人と対峙してその真ん中をドリブルで突破しようとするなど)もなくはなかったが全面的にいいところなく0-2で敗戦。柏も鹿島もそうなのだけど、直前まで連敗中とか降格圏転落危機とかチーム内に不協和音とか監督の謎言動とか、ネガティブ要素振りまいておいていざ対戦したら普通に強いのやめてほしい。それが長年J1に居るという地力なのだろうけど、口さがないサッカーファンには不調のチームに惜しげなく勝ち点3を与えることを指して新潟クリニックなどと呼ばれ、本当にやめてほしいしウチは病院ではない。帰った帰った。

納得だけが人生だ

本稿でどうしても今それを言わなければならないのかという話だが、どうしても言いたい。今年は新潟が誇るご当地アイドルNegicco結成20周年、昨年にはメンバー全員に玉のようにかわいいお子(子ネギ)が生まれ、産休から復帰のこのタイミングで3年ぶりに有観客でのライブが実現する。アルビサポ兼ネギヲタのわたくしとしては、こと今年に限ってはライブの機会は全てに優先しなければならない。前置きが長くなったがそういった理由で4月29日、リーグ第9節アウェイFC東京戦は欠席である。アルベルト・プッチ・オルトネダ監督時代に現在のアルビレックス新潟のサッカーの土台ができたと思っているので、是非とも彼が現在監督をしているチームと真っ向から戦うのを観たかったのだが、ゴールデンウィーク恒例Negiccoの八木橋百貨店(埼玉県熊谷市)イベントは絶対に外せないだろう。アルベル(かえぽ寄りの箱推し)より先に再始動が成ったNegiccoを観れるとしたらもう試合だって勝ったも同然。と、言ってはみたもののやはり試合経過は気になるもので、イベント入場までの間、八木橋百貨店カトレアホール前のロビーで、同じくサポ兼任ヲタの友人達とスマホで戦況を見守っていた。観始めたら早速失点していたのだけど、伊藤涼太郎のフリーキックはグラウンダーで壁の横を掠めてネットを揺らし我々も静かに沸いた。だがここで入場列整理。イベントはトークもお楽しみ抽選会もライブもとても楽しく、やはりNegiccoは最高だ~とスマホを覗いたら最終結果は1-2で負けていた。Negiccoが最高じゃなかったら耐えられなかっただろう。少し前までのアルベル東京も決して順風満帆だった訳ではなく、図らずもまた不調のチームに浮上のきっかけを与えてしまったことになる。だからクリニックはやってないって言ってんだろ。待ってろアルベル、ホームで返り撃ちだ(フラグ)

5月3日、リーグ第10節アウェイ横浜FC戦。おひとり様横浜観光を楽しみ、三ツ沢公園に到着した頃に本日のスタメンが届いた。GK阿部航斗から1トップのグスタボ・ネスカウまでごっそりと入れ替わっている。3連戦の中日、ミッドウィークの試合なのでターンオーバーかけてくるとは思っていたけど予想以上に思い切ったな松橋力蔵。「全員が戦力」の煽り文句を実行してきたという訳だ。そもそもJ2に居た時点でリーグ戦一本勝負でも大幅に選手を入れ替えて勝ち進んできているので、まあJ1でもやりますよねターンオーバー。この日の対戦相手は昇格組同期にして、新戦力がなかなかフィットせず開幕からここまで勝てていない横浜FC。勝手知ったる相手なので、たとえスタメンが入れ替わったとしてもいつもやっているサッカーを続けていれば勝機あり。と思っていたが、前半から守備に回った時に若干の不安定さがある気がする。フリーキックを与えてしまった時に、チャントが切れて一瞬静かになったピッチに田上大地の「集中集中!一本目!」という声が響き、球技専用スタジアムだとこういう醍醐味もあるな~などと嬉しくなるものの前半は0-0。後半52分、横浜FC右サイドからの山なりクロス、DFの間が空いたところにするっと入ったユーリ・ララに頭で決められ失点。これはちょっと嫌な展開。谷口海斗、伊藤涼太郎、三戸舜介と攻撃側の選手を次々に投入するもギリギリのところで阻まれる。ATには三戸舜介がDFの間をかいくぐりGKブローダーセンと1対1に持ち込んで強烈なシュートを放つが、ブローダーセンが伸ばした指先に間一髪で弾かれる。別のところで後味の悪い揉み合いと、とばっちりで何故か伊藤涼太郎がカードを貰うシーンなどもあり(あれだけ荒れ散らかしていた三戸舜介と伊藤航基にカード出てないのが不思議)、もんやりとしたまま試合終了。公式戦4連敗な上にメンバーを大幅に入れ替えての敗戦ということで、ゴール裏がまあまあ荒れ狂っているのをメインスタンドからあーあという気持ちで観ていた。帰路三ツ沢から横浜駅まで友人ととぼとぼ歩きながら今日の試合の話などをして、だいぶ気持ちが整理された気がする。負け試合としては納得のいく負け方ではある。あの内容でこの結果なのだからまあブーイングもやむなし。試合後に堀米悠斗が荒れ狂うゴール裏に真っ向から対峙してきちんと対話してくれたようなので信用するしかない。ターンオーバーも松橋力蔵が1シーズン通して考えて今やらなきゃいけないと思ったのだからそうしたのだろう。全てに納得しているし、このサッカーを続けるしかないよなと腹を括れたところはある。続けて、精度を上げて相手を上回れるようになるしかない。今J1で壁にぶち当たっていると思われる何人かの選手たちも、この経験を何かしら糧にしてくれる、するんじゃないかなという期待もまたある、J1に居るからこそできる成長ってあるだろう。この試合の後数日間、アルビサポ界隈のSNSもそれなりに荒れており、切り抜き動画や果ては友人が現地で撮った写真を勝手に盗用して他サポと不毛な言い合いを繰り広げている方々を観て心底うんざりしたので、少しSNSを離れて無心にゲーフラをこさえるなどして連休を過ごした。

5月7日、リーグ第12節ホーム柏戦。できたてホヤホヤのゲーフラ片手にはりきってスタジアムに到着したところで「VARの機材がJリーグの手配ミスにより届かない」というびっくりニュースが舞い込んできた。J1に来たのにそんな仕打ちあるんですか。数日前に報道された秋春制導入のニュースも含め、サポーターのJリーグ不信ゲージはMAXである。試合は前半12分、鈴木孝司のゴールが綺麗に決まった!と思ったらオフサイド。副審も迷いなく旗をあげていたので多分本当にオフサイドだったのだと思うが、現地では「何故そういう時に限ってVARが来ていないのか!」と思ってしまったわたくしもVARの恩恵だけ受けたい派である。両ウィングに入りいずれもキレッキレの動きを見せる小見洋太と三戸舜介のシュート、キレッキレだけどとにかく入らない。鈴木孝司は1トップに位置しても少し降りてボールを貰いに行ってもポジショニングが抜群で、明らかに「J1で通用」しているうちの一人だと思うのだがとにかくゴールが入らない。結果として連敗は止めたが、今このチームに必要なのは成功体験と自信だなと思った。リーグ戦の割と序盤で成功体験自体は積んでいるが、ここにきてスタメンやベンチに顔を出すようになった選手達にとっての成功体験が欲しいなと。やっているサッカーは何一つブレていないのだから、後は結果だけだ。

こちらが連休中夜なべしてこさえたゲーフラになります!(ピッチに向けては出してません)
試合前にはNegiccoトーク&ミニライブがありました。どうしても今言わなければいけないのかという話だが、どうしても言いたい

J1って本当に楽しい!CANMAKE TOKYO

去年まで何となくでしか観ていなかったJ1の他クラブの試合、観ていて一番「ここは強いな」と思ったのが横浜F・マリノスである。昨年の優勝チームなのだから当然ではあるが、選手個々の強度に加えて前線にずらりと揃う強力な外国人選手達。どこにも隙が無かった。そんな訳で向こうは首位争い、こちらは公式戦5試合勝ちなしで迎えた5月14日リーグ第12節ホーム横浜FM戦。始まってみれば直近の結果が全然関係ないほどバチバチにサッカーそのもので対峙する、とても面白い内容になっていた。伊藤涼太郎と千葉和彦が美しいスルーパスを通しまくり、小島亨介は通常営業でナイスセーブを連発、藤原奏哉に至っては対面のエウベルを完全に抑えている。こういう試合が、こういうサッカーが観たくて我々はJ1に上がってきたのだ。1点ビハインドで迎えた後半57分、マリノスのボールを高い位置で奪った高宇洋、三戸舜介を経て鈴木孝司の優しいスルーパス、ゴールライン深くに切り込んだ伊藤涼太郎がGKを交わして冷静にゴールに流し込む。この時点で今季7ゴール、俺達のファンタジスタがまたも本領を発揮している。66分、秋山裕紀からのパスを受けた三戸舜介が一歩、二歩とボールを持ち替えたところで放ったミドルシュートが無回転でゴールを撃ち抜く。喜びすぎた三戸舜介は足が攣り、松橋力蔵はガッツボーズを繰り出し(ガッツ力蔵)、我々はそのあまりに意味の分からない弾道を目の当たりにして久々に頭と声が焼き切れた。この直後のチャントがアイシテルニイガタ。前回J1昇格時から20年超の歴史を持つこの曲、本当にここぞという時の勝負チャントになりつつある。終盤にはセンターバック渡邊泰基爆誕などのびっくりイベントもあり、1か月ぶりに勝利と千葉劇場(アイムウェアリングパンツ)を目の当たりにできた。遂に壁をぶち破った三戸舜介はもとより、フィールドプレーヤー全般的に球際で当たり負けしなくなってきた。成長するためにチームまるごとJ1にやってきた成果が出ている。選手をJ1レベルとかそうでないとか口さがないサポーターは言うけれど、この環境だから伸びる才能がある。J1マジで楽しい。

爽快な逆転勝利を体験したからといって1週間後には(略)そんな訳で5月20日リーグ第14節、アウェイ鳥栖戦。今年初めて飛行機の距離でのアウェイ参戦となった。

何回往復しても河田篤秀の幟が見当たらないのですが?(3月末加入なのでそれはそう)

関東圏のアウェイには余裕で数千人を送り込むアルビサポだが、九州アウェイともなると流石にそこまで超満員ではない(でも何故かアウェイで会うサポ仲間は概ね同じ面々だったりする)。鳥栖もここまで1か月以上ホームで勝てていないらしく、クリニックという単語がうっすら頭を過るが必死で打ち消す。前半10分にセットプレーから小野裕二に頭で決められ、1点ビハインドだが試合自体は面白く、恐らく同じようなサッカーを標榜しているであろう鳥栖とはスタイルvsスタイルのぶつかり合いになっていた。ダニーロ・ゴメスも三戸舜介も新井直人も惜しいシュートを次々繰り出しており逆転の目はないでもなかったが、後半79分にPKを与えてしまい、河田篤秀にきっちり決められわたくしは落胆の余りメインの座席から転げ落ちた。河田なんなの河田🙃今年は対戦ないかなと思っていても気が付くと同じリーグで対戦相手に居て必ずゴール決められる🙃タイムリープものなの🙃そういうラノベかなんかなの🙃この輪廻を断ち切るには河田を買い戻すしかないじゃないJ1上位にだけ与えられるDAZNマネーとかカップ戦の賞金とかで🙃🙃🙃(オタク特有の早口)

河田篤秀が絡んだことですっかり平常心を失っている(当方河田篤秀の個サポというか様子のおかしいオタクを始めて5年が経ちます)がとにかく敗戦。試合後はしょんぼりしながら駅スタ周辺を遅くまでうろうろし、鳥栖駅ホーム中央軒のかしわうどんの優しい味に癒されて博多まで戻ったのだけど、その道中に次節の対戦相手であるガンバ大阪の試合をDAZNで観てしまい、こちらも非常に状況が悪く「こういうの(不調の相手に負ける)ウチだよね…」などと今日の試合結果も相俟って必要以上にネガティブになっていた。まだ対戦していないガンバはこの際置くとして、アルビレックス新潟に関しては「もうこのサッカーで行くんだろ、ブレないつもりなんだろ、ブレないでくれ」としか言えない。そういう意味ではこの敗戦も自分内では消化済みで、自分の目で観たのだから消化できない訳がない。結果の出なかったアウェイ遠征にも、行った意味はある。

5月24日、鳥栖遠征の疲れも抜けないうちにやってくるミッドウィークのルヴァン杯GLホーム福岡戦。怪我だったのかコンディション不良だったのかでここ数試合出場のなかった太田修介がスタメンに入り、開始早々のグスタボ・ネスカウのゴールなどもあり(仲良しのトーマス・デンとはしゃいだゴールパフォーマンスを繰り広げていてかわいかった)前半は実にファンタスティック、しかしセットプレーの守備で太田修介が足を痛めて交替してから若干様子がおかしい。終盤畳みかけるような失点が続き逆転負け。カップ戦メンバーにも何かしら成功体験と自信が必要だし、チームごと成長するには全員が実践体験を積んでいくしかないのは前述のとおりだが、グループリーグ勝ち抜けは随分と怪しくなる。

5月28日リーグ第15節ホームガンバ大阪戦。結論から言うと1-3、開始早々の失点から始まりカウンターでダメを押されて完敗である。攻撃の形も悪くなくシュートは打てていた(シンプルにガンバGK東口順昭がすごかった)だけになんでだよという気持ちはあるが、ホームで絶対やっちゃいけない負け方であり、久しぶりの勝利に沸き立つガンバのベンチを眺めて流石に「クリニックすなあ…」という呻きが口から出た。やりたくてクリニックやってんじゃないのよ。

J1なので勝っても負けても楽しい!のはそれはそう、なのだけど黒星が先行し始めるとこれはこれで不安にもなる。サポ仲間と飲んでる時に「今年は降格枠1なんだから何をやったっていいと思ってるんだ」なんてことを話しており、結果が出ようが出まいが今のサッカーをぶれずに貫くことは絶対に必要だと思っている(あと経験則から言うと降格するチームというのはもっとめちゃめちゃである、やっているサッカーにも一貫性がないし結果も出ない)。今年が監督2年目、J1での指揮が初となる松橋力蔵も含め、チームまるごと乗り越えてもらうしかないしサポーターも腹を括るしかない。俺もお前も超バモス。

これは鳥栖戦で貼られてた俺バモ幕。幕は新しいがその歴史は意外と古い

ファンタジスタ、世界へ

6月3日リーグ第16節アウェイ湘南戦。その頃わたくしは新潟でNegiccoのライブ(Megu生誕祭)に足を運んでおり、途中経過で谷口海斗ゴールの報が次々に届くのをチラ見しながらぽんちゃ(かわいい)のお誕生日とライブ声出し復活を寿いでいた。帰宅してからDAZNで谷口海斗のゴールシーンを繰り返し何度も観る。伊藤涼太郎の絶妙スルーパスから反転してシュートの1点目、これまた伊藤涼太郎のコーナーキックをマーク外して右足で決め切った2点目もいずれも美しく、流石わたくしの推しだなと思うと同時に、開始早々与えてしまったPKと終了間際のセットプレーでの失点はいかにも勿体なく、海斗の神ユニチャンス先送りになっちゃったな~などと思う。チームを勝たせるゴールを決めたい、谷口海斗は常にそう言っているしここでゴールを積み重ねることができたら本格的に「J1で通用」だろう。いろんな評判を跳ね返すのだ。

伊藤涼太郎の海外移籍の報がスポーツ紙やweb媒体に一斉に出たのは、その翌日早朝のことだった。シントトロイデンってよく聞く名前だな、ベルギーだっけ?ほんとに?新潟日報かスポニチの新潟支局版に載ってないから飛ばしかコタツ記事じゃないの?と思ったが、その両方が報じたので残念だがほぼ確定である。前年の本間至恩と同様、いつかこういう日が来るとは思っていた。伊藤涼太郎の描く成長曲線は正直サポーターの想像を超えており、J1に居ることで注目度も想像以上だった。いつか日本に収まらない選手になるだろう、とは思っていたけれど6月って早すぎないか。その日はサポ仲間の友人とラーメンを食べに行っては引いた整理番号が13番で溜息をつき、ドライブ後にカフェに寄ったら看板犬が黒柴でまた溜息をつき(※伊藤涼太郎の愛犬は2匹の黒柴)、とにかく溜息ばかりが出ていた。

完全移籍のお知らせがアルビ公式からリリースされてから2日後の6月7日、天皇杯2回戦(実質初戦)ホームレイラック滋賀戦があった。例によってスタメン大幅入れ替えの上できちんと「J1に居るチーム」として下位カテゴリのクラブにその理由を提示して勝てたと思う。ダニーロ・ゴメスのゴールは技術というより気合だったし、その得点に繋がった早川史哉のロングフィードも見事だし、右サイドバックで起用された長谷川巧は90分きっちり走り回ってくれた。鉄の意思でターンオーバーをやりきって3番手4番手でもムリヤリ試合に出させた松橋力蔵の目論見がここに来て効果発揮されてきた感がある。点差以上の完勝だったこの日、噂の伊藤涼太郎は普通にベンチに入っており、なんなら普通に途中投入されて普通に異次元のスルーパスを繰り出していた。近々居なくなると思うとなにか感慨と惜別のどちらでもない不思議な気持ちになった。

ほんとに次の京都戦で最後なの?その次もしれっと出てきたりしない?

6月11日、リーグ第17節ホーム京都戦は伊藤涼太郎の国内ラストマッチと称されていた。きっと多くの観客が訪れるのだろう、と思って普段より早く家を出たが、それでも近隣の駐車場が軒並み満車になっており、Eゲート前広場の人出も昨年の昇格決定戦を軽く超えていた。J1昇格からここまでの間で、伊藤涼太郎がそのプレーだけで観に行く価値がある選手に確実になっていたのだな、と改めて思う。試合は…試合内容はもう言うまい。3万人の前でするゲームでは決してなかった。以上。ただこれは成長痛というか織り込み済みの挫折というか、高く跳ぶためには一回しゃがまなければいけないというか、とにかく何度も言うけど全員でこれを乗り越えるしかない。全員というのはチームも監督スタッフもサポーターも含めてだ。そして伊藤涼太郎は、3万人の前で声を詰まらせながら「次に帰ってくるときは日の丸を背負ってくる」と言い切った。我々の愛した君の異次元スルーパスや無回転シュートを、これからは世界に見せつけまくってくれ。君が去年なかなか結果が出せず苦しんでいた時期を共有した我々にこそ、その時に「俺達の伊藤涼太郎!」と快哉を叫ぶ権利はある。

後編↓

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