キャラクターとライセンス <8>SNSキャラ
前回の続きです。
今回は私の経験から、SNS関連キャラクターのライセンスについてです。
SNS関連といっても、色々なタイプのキャラクターがあります。
大きいものではLINEフレンズ、LINEスタンプには何十万のキャラクターがあります。
その中にはLINE公式のものと、
LINEクリエーターズという、誰でもスタンプをアップできるものもあります。
また、スタンプのためにミュージシャンをイラスト化したものもありますね。(BT21とか)
LINE以外にも、カカオトークやフェイスブックmessenger、ツイッターのツイート内にも個人やプロたちが毎日新しいキャラクターを発表していますよ。
LINEスタンプは現在はライセンスはしておらず、公式ショップ向けにLINE社が商品化していますが、キャラクターができたときにはライセンスをしていました。
2013年でしたが、ステーショナリー、プライズ、カプセル玩具、スマホケースなど。
最初はLINE社もライセンスに関するノウハウが無かったため、ライセンシーであった私と一緒になって、3次元造形のスタイル作りをしました。
このときの企画書には、キャラクターをライセンスしていろいろなところで商品化をすると、どんなメリットがあるかを中心に、商品化イメージ図や、チャートを駆使しました。
商品化は大成功でしたが、しばらくするとアジアでひどいクオリティの偽物が出回り始め、2年ほどで終了しました。
LINEスタンプのキャラクターは、ランキング上位のものを取得したいところですが、ベストテンのうち6〜7点はLINE社が個人のクリエーターと契約しているため、それ以外を狙います。
そして残りのうち、あるマネジメント会社が管理して、クリエーターをまとめています。その会社は「契約とは?」「ロイヤリティとは?」「売れるイラストとは?」をクリエーターに丁寧に教えて窓口になっています。
商品化を希望する会社も「LINEスタンプってLINE社へ行って交渉するの?」って思うでしょうが、そうではないのですよ!
こういったマネジメントする会社があって、そこと交渉するのですね。
Twitterには人気のイラストレーターやクリエーターが毎日のように作品をUPしてます。
こういった個人にコンタクトを取るには、同じプラットフォームのプライベートメッセージを使います。
そのツールを一番使い慣れているし、返信もいただきやすいですね。
ただ、人気が出る前に、自信を持ってやる分には良いですが、リスクが高いことは否めません。人気が出るかどうか、契約してくれるかどうか、商品化用にイラストを描き下ろしてくれるか、常に連絡が取れるかどうか、(社会適合しているかどうか)などなど、心配なことはたくさんあります。
でも、こういうところから、新鮮でユーザーが喜ぶコンテンツは生まれてくるのですよね。
最初に成功したら信頼されて、それ以降は一緒に楽しく仕事できるとおもいます!!
ミュージシャン(アーチスト)を商品化したいときに、イラスト化されたスタンプなどのコンテンツを使うことは、実写の写真を使わせてもらうより簡単です。
なぜなら、権利的に融通が効くからです。アーチストは常に(作品ごとだったり)容姿を変えますよね。商品化申請したときの写真は、監修途中でNGが出ることが多いです。ライセンシーとしてはデザインのやり直しなどで苦労することが多いです。
アーチストがアルバムをリリースするような人(グループ)だった場合、ジャケットに使われている写真(ジャケ写と呼ばれる)を使えれば、そのほうがリスクは減りますよ。
それでも、キャラクターを使うほうが遥かに商品化に向いています。
多くの場合、キャラクターは写真などの権利よりは自由度が高く、万が一のとき(スキャンダルなど)に影響が少ないのですよ。(←よくある話)
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