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CS Opsあるある〜請求管理はサブスクだけのために作ってない〜

無事に4回目です。サボってすみません。今回は請求、領収といった計上オペレーションについて書こうと思います。

実は組み合わせが多い請求処理

請求方法はざっくり、カード、口座振替、請求書の3種類があります。また支払い形式は一括、分割があります。これを組み合わせると6パターン。だいたい絞って2〜4パターンくらいを運用している企業が多いように思います。
方法と形式ですが、だいたい以下の5つくらいを判断軸として決定するといいです。(あくまで私のケース)

手数料&サービス単価
キャッシュフロー
請求頻度
顧客の予算&決裁権者
不良債権&回収までのタイムラグ


具体でいうと、大手がメイン顧客の場合、予算は年間で抑えられており予算消化などがあるので、請求書と一括支払いが好まれます。単価も高いサービスが多いと思いますので、そういう場合は、請求書か口座振替。逆に、スタートアップや事業部がターゲットで単価が低い場合は請求書、カード決済を使うケースが多いようです。ただカードは振り込みサイクルが遅かったりするのでワーキングキャピタルを悪化させやすいデメリットがあります。

また頻度としてサブスクリプションの場合は毎月一定金額を計上しますので、口座振替やカード決済の方が提供事業者と顧客双方にメリットがあります。毎月毎月の手間がないので。

そして、特に悩みの種となるのが最後の不良債権です。個人的にはカード支払いのお客様の債権回収が地獄でした。お客様自身もカード期限切れや限度額超えに気づいておらず、半分は連絡がつかない。。。不良債権回収のオペレーションを見越して方法を決定できるとベストです。

ぶち当たるサブスクモデルだけじゃない問題

単一事業であれば、自社と顧客、サービスに合わせて適したものを選択すればいいのですが、問題は複数事業を持っている場合です。

弊社も例にもれず、ショット型のサービス提供から始まり今はサブスクリプション事業まで展開しています。
M&Aで入ってきて驚いたものの1つが請求管理でした。もともとの会社でやっていた計上はもちろん継続できないため、新しい方法で対応することになります。毎月、同額請求なのに毎月売上の明細を打ち込んで承認をとる…毎月納品完了書をお客様からもらう…カード決済のお客様分を全社のデータベースに打ち込みし直して承認もらう…などなど必要とされるフローを半年ほどやってました。サブスクリプションなのになんで…?っていうのが本音でした笑
とはいえ、もともとある事業に監査的にもサービス的にも適した請求管理方法だったので仕方がないのです。新しい事業を始めるとき、こういったお金周りのオペレーションをどう独立させるかは一考すべきかと思います。

2つくらいしか思いつかない解決策

結局どうするかといえば、方法は大きく2つな気がしています。一つは会社を分けるとか、データベースを大幅改修して監査的にも大丈夫な新しい方法を並行構築していく(最終的にホールディングスや全社とりまとめができればいいわけなので)。

もう一つが元の事業と同じやり方が通用するよう、支払い方法と形式を絞るやり方です。
例えば、請求書、年間一括のみとかです。とても現実的ではないんですが、サービスの本質的価値がもともとの事業に近い場合は、できる可能性があります。弊社ではサービスの価値、効果発揮期間に問題ないと判断し、契約単位を年に切り替えています。こうすることで月毎の処理を減らし、もともとの事業に近いものに変更していけます。もちろん、この辺りはお客様の納得感ありきで考えるべきなので、難しいところです。

請求周りの知識は学習コストの割に使えない

ここまで書いておいて、言うのもなんですが、この手の知識は習得コストが高い割に、大して使う機会がありません…サービス立ち上げや買収時くらいしか発揮機会がないのが事実です。しかも、だいたいは経理や監査の専門家が助けてくれます。
そんな感じですが、あるあるを通じて、誰かの役に立てば幸いと思い書いてみました笑

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