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愛おしい詩のようなものたち

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ねむるまえにあのひとのことをおもいだしながら
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からっぽな自分に気がついて時間が経ちすぎた
虚ろな生活 味のしない食事
気がつくとヒリヒリした街 退屈な日々はもう取り戻せない
神様は増えすぎた人間を減らそうとしてる 出来すぎた人間と生産性のない人間の差はあまりに開きすぎた
消えてしまうかもしれない自分 不思議と怖くはなかった

きみのことがどんどん思い出せなくなっていって
楽しかったことも悲しかったことも胸の中でうやむやになる
どんな声をしていたっけ?どんな香りだったっけ?抱きしめる強さはどのくらいだっけ?
ただ側で笑ってくれればそれでいいと思っていたのに不満しかなくなっていく悲しい現象に名前をつけたい

最期

最期

みんななにかを諦めきれずに今日まで生きている

わたしのことを

きっともう

思い出してもらえることはないのだろう

わたしがなにをしても

もうきみが褒めてくれることはない

わたしがなにを話しても

もうきみが聞いてくれることはない

わたしがそばにいてと願っても

もうきみはどこにもいない

助けて、と何回叫んだらきみが本当に来てくれるのだろう

きみは決して目立つようなタイプではなくて存在感も薄くてそれでもみんなに必要とされていたひと

裏切りは蜜の味 泣いて許されるなんて甘かった ずっと愛してくれるだなんて傲慢 お願いだから見放さないで

人生のピークはどこ

あれからずっとひとりぼっち それでも夜は明けて

してあげられたことなどほぼほぼ無く
してもらったこともほぼほぼ無く

そこに残ったのはただの欲望だけ それを美味しく貪る それをグルメとひとは言う

2度とすることのない夜の密会はいまでもこころをチリチリさせて もう食べられないことを思い出せば思い出すほどまた口にしたくなる

やさしくなくなったきみのことを わたしはいつまで好きでいられるのだろう
自由を望んだきみのことを わたしはいつまで許せるだろう

豪雨はただただ降り続き 答えなど流してしまった

どうしてあのときもっと どうしたら それでも