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BtoBマーケはコンバージョンだけで測れない

BtoB製品の担当として感じはじめた疑問

上場企業のマーケティング担当になって半年以上が過ぎ、古式ゆかしい遅々とした決定スピードに翻弄されつつ、やっとこさ集客を開始できた。
そこでなんとなく感じているのは、「BtoBマーケティングにおいて施策はCPAのみで評価してはいけないのでは?」ということ。

状況の整理

・これまで主にBtoCのアカウントを回してきた
・集客はペイド広告(リスティング、DSPなど)
・ランディングはLPのみ
・アカウント開設から一ヶ月程度
・自社製品はビジネスツール

あれ、めっちゃCVするじゃん

アカウント開けて、検索主体で集客開始した当日からガンガンCVしはじめた。コンバージョンとして置いたのは、製品の資料請求と体験版申し込み。
どちらも初日から5CVづつ。その後も一日合計10〜20件程度のCVがあがる。
小躍りする俺。
元々通販とか、C向けのサービスとか、比較サイトとかの集客やってたけど、こんなに初日からCV上がる経験は久しぶりだった。嬉しい!!

しかしよぎる不安

でも段々と不安が…。
(LPだって急場で拵えたものだし、文言も練りこんでないし、1パターンのみのすごい単純なもの。これで本当にCVするの?いやしないだろ〜)
というモチベーションが根底にあったので、喜びも束の間怖くなってくる。
この時点で理想値としていたCPAに対して200%位の進捗。1〜2ヶ月広告回して改善すれば十分に目標値に到達する水準。
…本当にこれでいいの?
だって通販の時なんて、文言のてにをはまで気をつけて、何回もコピー見直してファーストビューもパターンいくつか変えてテストしてやっと…!って感じだったのに。

CVの中身をちゃんと確かめる

僕は基本できることは自らなんでもやるスタンスなので、入ってきた問い合わせに片っ端からコール、メール。
「◯◯のマイクロと申しますが、先日は△△の体験版お申込み頂きありがとうございました!…」
なにしろコール先はたくさんあるんだから、営業部隊のアクションを待たずに(というより本当に営業に渡せるリードかどうか確かめるために)一日中電話コール。

わかったのは、
・ちゃんとしたCV!
・製品に真面目な興味を持って導入も前向き
・忙しくてもちゃんと対応してくれる
とちゃんとしたCVじゃん!

でも不安

導入まで足が長い製品だけあって、すぐに成約とはいかないため、これらのCVが本当に売上につながるかどうかわからない。引き続きアプローチして今後の成果をみたい。
その中でお客様に言われたのは「機能が沢山あってよくわからないんだけど」「価格ってどれくらい?」「見積もりが欲しい」。
LPに価格や機能、プランなどすべて明快に記載されている。

とりあえずのCVというCV

よくわからないけど問い合わせする、というのはC向けではあまりみられなかった。
一般消費者は、問い合わせは自分の個人情報を渡すわけだから、問い合わせる段階では余程の覚悟を持っている。だけらCVハードルは高い。
これに対して、BtoBでは、それほど動機が高くなくても問い合わせることにそれほど防御感はないし、問い合わせが仕事の一部を構成するから頑張って入力してくれる。だからCVハードルは低い。

最初は資料請求時点でのハードルを下げるため、問い合わせフォームでは社名、担当名、メールのみ必須にしていたのが、住所、電話番号も必須に変更してもCVRにそれほどの差異はみられなかった。

完全にC向けと同じ発想で、フォームのハードル下げてCPAはこれくらいで…と考えてたのは誤りだった。

その分、CVの後の工程が非常に重要と改めて気づかされた。

モノの本なら当たり前の事なんだろうけど、C向けとB向けでここまで違うのかという発見があったので記録しておく。

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