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フリーランスが思う「クラウドソーシングサービスは稼げない」は本当なのか?

フリーランスUIデザイナーのはまさきともや(@tomoya_hamasaki)です!

最近フリーランスという働き方について、他の人や世間一般の人がどう考えているのかに興味を持ち、関連の記事や動画を見ていました。そこでふと気が付いたのですが、「クラウドソーシングサービスは稼げないからやめておいた方が良い」という意見がかなり目立っていたのです。

ぼくは1年半前にUIデザイナーとしてフリーランス活動を始めましたが、フリーランスデビューを果たしたのはクラウドソーシングサービスのLancersでした。今回は「クラウドソーシングサービスは稼げない」という意見について、実際にLancersでのフリーランス活動を経験したぼくが思うことを綴っていきたいと思います。

「クラウドソーシングサービスは稼げない」と言われる理由

ご存じの方も多いと思いますが、「クラウドソーシングサービス」とは、仕事をしてほしい依頼者と仕事をしたい受注者を、効率よく繋いでくれるマッチングサービスのことです。有名なところでは、LancersCrowdWorksココナラなどが挙げられます。取引可能なスキルとしては、デザインやコーディング、マーケティング、コンサルティング、ライティング、翻訳など多岐にわたります。

クラウドソーシングサービスを利用する最大のメリットは、見込み顧客が大量に集まっているという点です。個人で仕事を獲得しようとすると多大な苦労を要する「集客」の部分を、クラウドソーシングサービスが代わりに行ってくれるということになります。駆け出しのフリーランスにとっては非常にありがたいサービスではありますが、この大きなメリットのために「稼げない」原因となる課題が発生してしまっているのです。

[理由1]ライバルが多い

見込み顧客が多いクラウドソーシングサービスには、それぞれのスキルをもった多くプロフェッショナルたちが集まり、必然的に競争が激しくなります。実績を持たない駆け出しのフリーランスが仕事を獲得するのは容易ではありません。また十分なスキルと経験を持ち合わせていたとしても、ライバルが多い市場では価格競争になることが多く、結果的に仕事の単価も低くなってしまうのです。

[理由2]手数料が高い

ライバルたちとの激戦を勝ち抜き仕事を獲得した後に待ち構えるのが、高い「システム利用手数料」です。システム利用手数料とは、クラウドソーシングサービスを利用して取引が成立した際に、運営会社に支払わなければならない手数料を指します。大手クラウドソーシングサービスであるLancersとCrowdWorksでは契約金額に応じて5~20%のシステム利用手数料が定められています。

特に駆け出しのフリーランスは10万円以下の案件を獲得することが多いと思いますので、手数料は契約金額の20%、つまり5分の1を取られてしまうことになります。価格競争によって低単価で仕事をつかまされた上に、その5分の1を手数料として取られてしまうのでは、効率良く稼ぐのは難しいというのが実際のところでしょう。

クラウドソーシングサービスで稼ぐ方法

「クラウドソーシングサービスは稼げない」と言われる大きな理由は、ライバルが多いことと手数料が高いことにあります。これらは確かに大きな課題に間違いありませんが、フリーランス側の取り組み方次第で解消できる部分もあります。以下では、実際にクラウドソーシングサービスで仕事をしているぼくが、クラウドソーシングサービスの課題を軽減しながら稼ぐために、実践している方法を紹介させていただきます。

[方法1]実績と優位性で仕事を集める

クラウドソーシングサービスで仕事を獲得するために最も重要なのが実績です。最初こそ仕事がもらえず苦しい思いをしますが、時間とともに実績が積み上がり、1年も経てばこちらから提案など一切しなくても仕事が入ってくる状態をつくることが可能です。クラウドソーシングサービスで稼ぐには、一朝一夕で達成できるなんて考えず、「1年後は稼げるようになっているはず」という長期的な目線をもって取り組むことが大切です。

また実績が無い状態でも、自分の優位性をアピールしていくことで仕事を獲得することが可能です。特定の業界に強い(例:教育系のバナーの制作)、特定のスキルを持っている(例:STUDIOを使ったWebページ制作)などの、ライバルとの小さな差がクライアントにとっては自分を選ぶ大きな理由になり得るということを心得ておきましょう。

[方法2]手数料の見せ方を工夫する

システム利用手数料は一般的に契約金額から差し引かれるため、受注者が負担するものと思われがちですし、実際に受注者が負担するものと明記されている場合もあります。しかしこのシステム利用手数料を、消費税と同じようにあたかもクライアントが負担するもののように扱うことで、仕方のないものとして受け入れてもらいやすくなります。

具体的な見せ方としては、クライアントに提案する際に、システム利用手数料と消費税を含まない価格で提示し、見た目の金額を少しでも安くすることです。このテクニックを使ったからといって手数料が安く済むというわけではありませんが、仕事の単価を上げ、より効率的に稼ぐことが可能です。

それでもクラウドソーシングサービスをおすすめするワケ

無数のライバルや、割高な手数料など、フリーランスにとって障害が多いクラウドソーシングサービスですが、ぼく自身は特にフリーランス初心者の方に利用することをおすすめしています。それだけ集客をしなくて良いというメリットはやはり大きいのです。

フリーランス活動を始めようとしている人の中には、大した熱意やフリーランスという働き方へのこだわりが無い方も多いと思います(間違っていたらすみません…笑)。実際ぼく自身はフリーランス活動を始めた時、「フリーランスとして絶対に成功してやる!」というような熱意は微塵もありませんでした。そんなマインドでは、自力で仕事を集めてくるなんてのはほとんど不可能で、ほとんどの人が1週間でフリーランスを引退してしまうことになるはずです。そんな人たちにとっては、見込み顧客が集まっていて集客にリソースを使う必要がない、というだけでも利用するメリットは十分にあると考えています。クラウドソーシングサービスは、0→1を達成するために賢く使うのが最適解でしょう。

また自分の顧客を持っている場合でも、新規顧客を獲得するチャネルの1つとして使うことができます。相当有名にならない限りは、クラウドソーシングサービスの外に出たからといって高単価の仕事がたくさん獲得できるというわけでもありません。クラウドソーシングサービス内での仕事は多少単価が低い傾向はありますが、それでもある程度の実績があればかなりの数の依頼をいただけるはずです。そこから比較的単価が高い仕事を選んだり、単価を引き上げるように交渉したりすれば良いのです。

結論「クラウドソーシングサービスだけでは難しいが…」

「クラウドソーシングサービスは稼げない」というのは間違ってはいないが、だからといって利用しないのはもったいない、というのがぼく自身の最終的な結論です。実績や優位性、手数料の見せ方などで有利な状況をつくることは可能ですが、それでもクラウドソーシングサービスを介さない仕事と比べると、稼ぐ効率は劣ってしまいます。しかし、フリーランス初心者が最初の仕事を獲得するには最適な環境であることは間違いないですし、実績を積めば比較的高単価の仕事を獲得することも現実的です。

クラウドソーシングサービスだけで余裕をもって生活できるだけの収入を得ることは容易ではありませんが、フリーランス活動を始める際の足がかりとなったり、そこでの実績が大きな仕事の獲得に繋がったりと、フリーランス活動にプラスにはたらくことが多いというのは事実なのです。

「クラウドソーシングサービスは稼げないらしいからやめておこう」と短絡的に切り捨てるのではなく、一度だけでも利用してみることをおすすめします。



現在は、「ストレスフリーな日常体験」をビジョンとして、デザイン活動を行っています!

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