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伝統産業の新たな道をつくる、「長濱シルクプロジェクト」始動します

みなさん、はじめまして!
長濱シルクプロジェクト、プロジェクトマネージャーの中山と申します。

「長濱シルクプロジェクト」は、滋賀県長浜市を舞台に、長浜を代表する伝統産業「浜ちりめん」「輪奈ビロード」を題材として、絹織物の機屋さん、機屋さんとタッグを組むパートナー専門家、事務局を担う長浜商工会議所などが協働して実施するプロジェクトです。

本年度のプロジェクトでは、これから約8ヶ月の時間をかけて、新たな商品開発を行っていきます。
noteでは、各機屋さんとパートナーがタッグを組みそれぞれ進めていく開発の様子を記録していきたいと思っています。

今回が初の記事ということで、プロジェクトメンバーの紹介と、7月上旬に開催されたキックオフの様子をお伝えします。

■プロジェクトメンバーの紹介

本プロジェクトには委員会という形で、絹織物の機屋、デザイナー、専門技師など様々な主体が参加しています。
一人ひとり魅力的な方ばかりですが、ここでは簡単に紹介していきます。
もっと知りたい!という方はぜひリンク先の記事も読んでみてくださいね。

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(集合写真はサッカーの試合前風で)

まずは実際に絹織物を製作されている機屋さんたちです。

・有限会社𠮷正織物工場 𠮷田和夫さん
𠮷正織物工場は長浜は口分田に3代続く機屋さん。社長の𠮷田さんは浜ちりめん事業者が参加する浜縮緬工業組合の理事長でもあります。
詳しくは、後ほど登場する「仕立屋と職人」によるnoteのこちらの記事をぜひご覧ください。

・南久ちりめん株式会社 長谷健次さん
南久ちりめんは長浜有数の機屋さんであり、今回の委員会メンバー長谷さんは浜縮緬工業組合の副理事長も務められています。
詳しくはこちら

・株式会社タケツネ 武田規与枝さん
タケツネは今年創業100周年を迎える機屋さん。「輪奈ビロード」という滋賀県の伝統的工芸品にも指定される製品をつくられています。
詳しくはこちら

・浜縮緬工業組合 松崎修さん
浜縮緬工業組合は浜ちりめん製造に携わる事業者による組合です。「精錬」という絹糸からセリシンという物質を取り除く工程を一手に引き受けます。

さて、次はプロジェクトに参加する専門家たちをご紹介しましょう。

・仕立屋と職人 石井拳之さん、ワタナベ ユカリさん
仕立屋と職人は、「職人の生き様仕立てます」を合言葉に、日本各地で伝統工芸の職人たちとともにプロジェクトを行うユニットです。「shokunin」を英語辞典に載せることが目標だといいます。
詳細は仕立屋と職人のウェブサイトnoteを見ていただくのが一番でしょう。

・Fukulier 福川登紀子さん
Fukulierは福川さんが代表をつとめるファッションデザインスタジオ。永く丁寧に着られるモノづくりを目指し、遠州織物を使用した「KEYCO」というブランドも立ち上げられています。
KEYCOではクラウドファンディングも行われていました。

・滋賀県東北部工業技術センター 岡田倫子さん
県東北部工業技術センター長浜庁舎は「繊維指導所」が母体となり、設立当初から絹織物事業者を支援しています。
今回参加する技師の岡田さんは繊維工学の専門家として羊毛や髪の毛を研究、センターに来てからは織りや繊維加工を専門にされています。
詳しくはこちら

・合同会社kei-fu 荒井恵梨子さん、中山郁英(私です)
kei-fuは地域文化資源をテーマに、リサーチやものごとづくりを行っている会社です。その地で暮らす人々や土地の固有性を再発見し、これからの世代につながる文化を育む手助けをしていきたいと考えています。
これを書いている中山と、リサーチャーの荒井の2名で運営。6月からまちでカフェもオープンしました。
詳しくはこちら

・長浜市役所 三家秀和さん
長浜市は滋賀県の北東部、北は福井、東は岐阜に接する人口約12万人の街。市役所商工振興課の三家さんも今回のプロジェクトメンバーです。

・長浜商工会議所 川村好典さん、吉井康治さん、廣瀨文也さん
長浜商工会議所は全国に500箇所以上ある商工会議所の1つ。長浜の中心部に位置しています。
今回の浜シルクプロジェクトの仕掛け人、吉井さんにもまた別の機会に話を伺ってnoteに書いてみたいと思います。

そして、プロジェクトの記録をしてくれるのは、長浜や滋賀という地域に特化してライティングや編集のお仕事をされている、矢島絢子さんです。

■第一回委員会の話

これまでに見たように多彩なメンバーが参加する、長濱シルクプロジェクト。7月上旬にキックオフとして第一回委員会が行われました。

初回ということで、まずプロジェクトの事務局を務める商工会議所の吉井さんより事業概要の説明がありました。
実は、本プロジェクトは今年が2年度目。昨年度は調査の年ということで、先行事例の視察やアンケート調査などが行われていました。

プロジェクトが立ち上がった背景には、長浜の絹織物を取り巻く厳しい現状があります。
生活様式や価値観の変化などにより和装需要は減退、現在の売上は最盛期の数%にまで減少しています。また、地域の機屋さんなどの事業所や職人さんの数も減少しており、産業としての存続が危ぶまれる状況とも言われます。

そんな状況を少しでも変化させるべくスタートしたこのプロジェクト。
2年目となる本年度は、各事業者さんによる試作開発を主な目標とし、事業者である機屋さんが、様々な専門家とパートナーシップを組み開発が進められます。

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(委員会後半は机の形を島型にして進行)

概要説明の後は、私を含め今年度から新たに参加したメンバーが複数名いたため、改めて参加者の自己紹介を行い(自己紹介は冒頭の「メンバー紹介」をご参照ください)、会の後半はプロマネ中山がバトンを受け、これからプロジェクトを進めていく上での目線合わせをするべく、情報共有や全体での意見交換を行いました。

情報共有の要点は以下の3つです。

1.商品開発においては、「機能」、「デザイン」、「ストーリー」が整合性を持って表現されていることが重要。

2.機能性が優れていることは大切なこと。それを支えるものがストーリーの素材になるそして、機能の特長を上手く活用することで、よりよいデザインが生まれる

3.商品開発は各チームで行うが、共通するテーマが必要。それは機屋さんが開発の主役となる「The 白生地産地の商品開発」とも言うべきもの。

意見交換では、「今日の話を聞いて思ったこと/印象的だったこと」、「この委員会への期待やどういう場にしたいか」、「他の参加者に聞いてみたいこと」の3つの問いかけへの答えを付箋紙に記入してもらい、全員で共有しました。

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(みんながどんな事を書いたか眺めながら話しました)

最後に、参加者全員が今の気持ちを一言コメントして会の締めくくりです。
多くの参加者が「わくわく」という言葉を使っていて、いいスタートが切れたのではないかと思いました。

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(最後は全員から一言。話しているのは副委員長の長谷さん)

また、印象的だったのは、浜縮緬工業組合の理事長であり、本プロジェクトの委員長でもある吉田さんの「事業者以外にこんなにたくさんの方に集まっていただけているというのは、浜ちりめんがまだ生き残っていかなければならないという運命にあるということではないか」というコメントです。

「このメンバーなら何かできるかもしれない。」
そんなわくわく感を持って、プロジェクトを進めていければと思いました。