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「産後ダメージは交通事故並と知り、サポートを決意」「育児を自分ゴト化できる貴重な時間」育休を取得したパパ座談会やってみた

昨今、「男性育休」という言葉を目にすることが増えてきました。
2022年10月からは育児介護休業法が改正され、男性版産休なるものもスタート。国を挙げて、男性の育休取得推進の動きが活発になっています。

平均年齢35.8歳のHameeもここ数年の間に育休を利用する男性社員が増えつつあり、国内における男性育休取得率13.97%に対して、2021年度は約3倍の39.8%と、高い水準になりました。

今回は、2021~2022年に男性育休を取得したHameeグループのパパ社員に協力してもらい、座談会を開催しました。男性育休を検討している方、旦那さんに育休をとってほしいと考えている方、ぜひ参考にしてみてください。

(写真左上から時計回り)
ファシリテーター
・河内さん:Hamee株式会社 人事

座談会参加者
・高倉(執筆者):Hamee株式会社 広報/育休期間3週間
・大嶋さん:NE株式会社 エンジニア/育休期間3ヵ月
・堀口さん:NE株式会社 自治体向け事業「ロカルコ」営業/育休期間2週間
・多賀さん:NE株式会社 インサイドセールス/育休期間1.5ヵ月
・佐々木さん:Hamee株式会社 デザイナー/ 育休期間1年3ヵ月

産後のダメージは交通事故レベル。だからこそ、育休取得でサポートを


―今日はよろしくお願いします!
皆さん、子育てパパということで、アイスブレイクもかねて子育てについて互いに聞きたいことなど、最初にお話していただけると。

高倉:今娘が6カ月なんですが、全然寝なくて。スクワット抱っこを何分か続けるとようやく寝てくれるんですが、なかなか大変です(笑)皆さんどうやって寝かしつけていますか?

大嶋:うちは今10カ月ですが、よく寝る子なので、静かに置いておくだけで寝ますね。

佐々木:5歳と1歳半と二人いますが、とりあえず疲れるまで待つ!っていうスタイルです。

堀口:スクワット抱っこ、うちもやっています!でも最近慣れてきてしまったようで、換気扇をマックスで回しながら、その下でスクワット抱っこしています!あと寝る前にミルクたっぷり飲ませるのがいいですよね。

換気扇の音で落ち着く赤ちゃんもいるそうです!

ーみなさん、いろいろとご苦労されているんですね(笑)では、まず最初に育休を取得したきっかけを教えてください。

大嶋:もともと取得するものだと思っていました。というのも、出産についていろいろ調べると、産後のダメージは交通事故レベルと結構書いてあるんですよね。これは育休を取得して妻をサポートしなければと思いました。

多賀:僕も制度のことは詳しく知らなかったんですが、妻の妊娠が分かってから色々調べるうちに、なんとかサポートしたいなと思っていました。

佐々木:僕は一人目の出産時に業務がめちゃくちゃ繁忙期で。連絡を受けて電車に乗ってる間に生まれちゃったということがあり、すごく後悔しました。それがライフワークバランスを考えるきっかけになって、今回は1年ちょっと育休を取得させてもらいました。おかげで出産に立ち会えましたし、良かったです。

堀口:「育休とれるよね?」という妻の圧がすごかったからですかね(笑)
というのは冗談で!妊娠中、妻のメンタルが少し良くなかった時期などもあり、やはりサポートが必要だなと思いました。

あとは、なにかの記事で日本の男性育休取得率が世界でもかなり低いことを知り、自分が率先してとらなければとも思っていました。

高倉:僕も皆さんと同様ですね。妻が里帰りできないという事情もあったので、一定期間サポートが必要だなと考えていました。

―確かに産後のダメージについて「交通事故なら○カ月」とよく表現されますよね。とはいえ、育休取得を会社や部署に言い出しにくい……といったことはなかったですか?

大嶋:前職や知り合いなどにはあまりとっている人はいなかったんですが、Hameeなら大丈夫かなと思っていました。先輩や上司でも取得した人がいると聞いていましたし。

多賀:その頃、正直部署の目標数値達成が厳しい状況だったんですが、部署のみんなが「ぜひとってくれ」と言ってくれて。「えー」とかならずに、理解してもらえたのは嬉しかったですね。

堀口:僕も部署的には心配が多い時期でしたが、皆快く背中を押してくれたので、ありがたかったです。あとに続く後輩が育休をとりやすい環境にしてあげたかったという思いもありました。

高倉:大嶋さんが話していたように、社内で育休を経験した男性社員の事例などもちょくちょく共有されていたので、Hameeなら大丈夫だろうと思っていました。もちろん周りのサポート・理解があってこその育休なので、当時のメンバーには本当に感謝しています。

―育休に限らず、Hameeは一人一人のライフスタイルを尊重してくれる文化がありますよね。その他育休取得にあたり、気になることはありませんでしたか?

大嶋:実際現状の給料と育休手当の差分がどのくらいあるんだろうって妻と一緒に確認しました。当然毎月のキャッシュフローは悪くなるので。育休手当が実際に入ってくるまで時間はかかりますけど、そういった部分をきちんと確認した上で問題ないという結論になりました。

多賀:うちもやっぱり金銭面の話ですね。ただ、妻の体調回復、そして子どもと過ごす期間を買うと考えれば、全然ペイできると思いましたし、全体的にマイナスだと思うことは一切なかったです。

育休は100%子育てに充てられる貴重な時間

―実際に育休を取得してみて、いかがでしたか?

大嶋:子育てスキルが上がったと思います。夜などは一人でやっていましたし。どうしても仕事があると、おむつ替えなども多少焦りや嫌な気持ちが出てしまうと思うんですが、仕事を忘れて子育てだけに集中できたのがやっぱり良かったですね。

多賀:0歳児って一番爆発的に成長する時期だと思うので、その成長を毎日見れるのは何よりも嬉しいですよね。最初はお風呂に入れるのも沈ませかけちゃうみたいなこともありましたけど(笑)、育児を自分事化できてよかったなと思います。あと、子どもを寝かしている時に、仕事のことをゆっくり見つめる時間ができたのも良かったですね。

堀口:やっぱり育児に集中できたことですね。夜泣き対応とか、多分仕事やりながらだったら嫌々やることになっていたと思います。100%のリソースを子どもに注げることができたのは大きいですね。

佐々木:長男の時は、家にいると「あっ今日はいるんだ」って感じに思われていたんですが、育休を経て、現在はリモートワークもありますし、二人とも父親が家にいるのが当たり前と思ってくれているみたいで。それが嬉しいですね。

―育休中、仕事のことは気にならなかったですか?

多賀:正直すごく社内や部内状況は気になっていましたね。育休を終えて戻った後に何をすればいいのか分からないという不安もあったので。

佐々木:僕の場合は1年以上の長期間にわたる育休だったので、当時の上長と定期的に面談したり、チームMTGなどにも参加していたので、その都度情報を仕入れていました。

もちろんそこで補えない社内の変化や情報もたくさんあるので、復帰してからはしばらく浦島太郎状態でしたけど、そこの影響を最小限にできたので、上長や部署メンバーには本当に感謝しかないです。

―育休について、パートナーの方からフィードバックはありましたか。

大嶋:やはり産後は辛く動けなかったので助かった、夜寝られたのがありがたかったと言ってもらえました。

堀口:うちも感謝されましたね。ただ自分でもいろいろやりたいと動いていくタイプなので、そこまでサポートしなくてもよかったのかなという部分もちょっとあります。

高倉:同じく助かったと言っていましたが、体のダメージを考えると、1カ月弱だと完全回復には時間が足りなかったなと感じています。1カ月経ってもまだまだ体がきつそうだったので、可能であれば2カ月くらいあると助かるねという話は一緒にしました。

「リモートワーク」や「いざ!小田原」制度が子育てを後押し

―育休後の育児はどうですか?

大嶋:やっているとは思っていますが、仕事を理由にしておむつ替えを任せちゃうとかっていう場面はありますね。ただ、妻が美容院などで外出する時はしっかりサポートできているのかなと思います。

多賀:育休期間が100%だったとしたら、30%くらいになっちゃいますね。やりたいなと思いながらも、どうしてもやっぱり時間が足りないです。

高倉:もちろん圧倒的に育児の対応時間は減りますが、Hameeではリモートワークが可能なので、お昼時間に離乳食を上げたりおむつ替えをしたり、そういうサポートはできるので、子育てしやすいなと感じています。

出社時には、「いざ!小田原」制度を使えば、通勤時間を減らして、その分を子育てに充てられますしね。

―育休だけでなく、子育てに当たって、もっとHameeの制度がこうだったら嬉しい!ということがあれば、教えていただきいです。

大嶋:離乳食が始まると、結構大変ですよね。妻一人でやるのと、二人でやるのは全然スピードが違う。フレックスタイム制の場合は、例えば一時的にコアタイム※を抜けられる制度があってもいいのかなと思いますね。

※Hameeのフレックスタイム制度では、コアタイムを10時~16時としています。(エンジニアなどは裁量労働制)

多賀:もしコアタイムがなかったら、業務の合間に予防接種とか連れて行けるので、とっても助かりますね。あと産前は妻のつわりがひどく、有休を消化して朝病院に連れて行って、昼すぎに戻ってくるということもしていました。

お腹が大きい状態で車を運転させるのは不安ですし。そういう部分を工夫しながらやりくりしていたので、コアタイムが調整できたら嬉しいですね。

堀口:多賀さんに同感です。産前にやっぱり有休使いますよね。そこは補ってあげられるといいですよね。

あとはやっぱりお金の部分。5割とかに減っちゃうので。仕事してないから当然じゃんという意見ももちろんあると思うんですが、会社としてさらにサポートしてくれる制度があると本当にありがたいですし、育休取得率もすごい上がるんじゃないかなと思います。

―皆さん、ご意見ありがとうございます!人事部として今後の参考にしたいと思います。最後にこれから育休を検討している方に、一言ください。

大嶋:業務は妊娠が判明した時点からちゃんと準備すれば、引き継ぎはできると思います。ご家族のサポートはもちろんですが、みんながとっていかないとこれからの若手がとりづらくなると思うので、今後の後輩のためにもぜひとってほしいですね。

堀口:奥さんの負担軽減というのはもちろんありますし、家族の絆が深まる良い機会だと思います。

佐々木:僕は育休を通して、家族の時間を削って仕事しているんだな……と痛感しました。男性の育休取得率もそうですが、社会全体的に「家庭と仕事の両立をサポートできる体制」がもっと整えば良いなと思っています。これから機会のある方には、ぜひ育休の取得を勧めたいです。

―みなさん、本日はありがとうございました!

おわりに

育休を取得する理由も状況も人それぞれですが、やはりみなさん共通しているのはパートナーをサポートしたいという強い思いかなと思います。

私自身も、妻の妊娠~出産を間近で見てきましたが、妊娠後期はとてつもない全身湿疹のかゆみで毎日ろくに眠れず、出産後は骨盤の痛みに毎日悩まされる、それはそれは過酷な日々でした。育休で少しでもサポートできて本当に良かったと思います。

家族は一つのチーム。チームとしてこれから長く支え合っていくためにも、パートナーが一番大変な時をサポートすることはとっても重要なことだと感じました。

もちろん周囲の方々の理解と協力がなければ決して成り立たないですし、置かれている環境によっては取得が難しい場合も多々あるかと思います。

他にも金銭面や復帰後のポジションなど、さまざまな不安要素があるかもしれませんが、もし取得できる環境であるならば、パートナーと子どもに寄り添い、家族というチームをより良くしていくことが、きっと長い目で見ると仕事でも必ずプラスになるのではないかと思っています。

Hamee人事部では、今回の座談会で参加者の皆さんからいただいたご意見をもとに、より働きやすい環境を目指して、今後の人事制度改革に活かしていく予定です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

◆記事を書いた人

執筆者PROFILE:高倉 裕直(たかくら・ひろなお)
広報・会社イベント担当。 静岡の片田舎でのんびり暮らし。ペットのコザクラインコと音楽が大好き。新米パパ。娘9カ月。いつ「パパ」と言ってくれるのか、今か今かと毎日心待ちにしている。




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